川柳のリズムについての考察 吉崎柳歩
● 川柳の成立
和 歌 ーーーーーー→ 短 歌 57577
↓
連 歌
長句(575)と短句(77)の繰り返し
↓
俳諧の連歌 ーーーーー→ 連 句 575・77
↓ 発句・脇句・第三・平句・挙句
(付け句の習練) ↓
↓
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(前句付け)ー→(万句合わせ)77に付ける)ーーー→興業化
↓
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俳風柳多留 柄井川柳・呉陵軒可有 |
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ーーーー→ 狂句への堕落 |
|(中興の祖)坂井久良岐・井上剣花坊
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↓ ↓
川 柳 (575で一句独立)
俳 句
● 日本語と七五調(七五調は四拍子)
日本語を話す日本人にとって、七五調と言われるリズムが最もその感覚にマッチしているのは疑いようがない。
それは、坂野信彦、別宮貞徳両氏が一致して説かれるように、日本語の構造に原因と必然性があるのだろう。
・日本語の等時性=50音のどの音も同じ長さである
・二音一単位の言葉が圧倒的に多い(二音一語)
・二音+二音構成の単語を創ろうとする強い指向性がある
「例」 コンビニ、デジカメ、エンスト、ハナキン、コンカツ(婚活)、パワハラ、親ガチャ など
・(二音+二音)+(二音+二音)=八音四律拍(四拍子)の文節が、日本人に心地良い
◎ 坂野氏は「二音一律拍」、別宮氏は「一音一節、二音一拍」と称している。私は一実音を一音、一音の長さを一音節と呼ぶことにする。
ただ、母音と撥音(ん)は単語の途中や助詞など、次に一音ある場合は完全に一音節だが、末尾に来た場合は、半音節、もしくは
一音に満たない音節だと思う。「しんかんせん」や「いちねんせい」を5音と勘違いする人が多いのは、このためであろう。
◎日本人が一気息に発音出来るのは、12実音が限度だと一般に言われている。和歌が上流階級の遊びとして連歌となり、 庶民性、
滑稽性を持ったものが、座の文芸としての「俳諧の連歌」となった。やがて、その発句が俳句となり、平句が川柳のルーツになった
ことは図示のとおりである。
平句の習練から転じて前句付けが起こった。「前句を付けるのか」「前句に付けるのか」意見の分かれるところであるが、
前句に対して付け句の勉強をしたのであるから、七七を前句、五七五を付け句と見るのが妥当だと思う。いずれにしても、
「連歌の中の五七五の平句」をルーツとしているので、『俳風柳多留』を祖としている現代川柳も、4拍子8音節3句体の、
575を基本定型としているのは間違いない。事実、私の手許にある、田辺聖子著『古川柳おちぼひろい』には、柳多留を主体に
二百句が収録されているが、五七五の定型外の句は11句にすぎない。それも「句またがり」ー後述するー を除けば3句しかない。
「柳多留の文芸性に戻れ」と、「中興の祖」と呼ばれる、久良岐、剣花坊などが目指したものは、最初から一句独立した川柳である。
柳多留の中にある句のように、連歌の中の平句、つまり前後の七七句から解き放された長句である。
◎ 作詞家のなかにし礼氏は、著書『歌謡曲から「昭和」を読む』の中でこう述べている。
ー歌詩を書きはじめたころ、心に決めたことがある。それは「敷島の道を象徴する七五調のリズムでは歌を書くまい」ということ。
七五調(五七調)は、神代の祝詞から歌舞伎の名台詞にいたるまでのひとつの伝統ではあるが、表現というものを型にはめる
足かせでもある。七五調で言祝ぐや否や、表現から微妙な色合いや情感が消え、何もかもがひとつの類型に収まってしまう。
それはまったく不可思議というほかはない機能である。ー以下略
実際彼は、初作詞の「涙と雨にぬれて」(S41年)も、ヒットした「今日でお別れ」(S45年)も七五調ではない。
今日でお別れね/もう逢えない/涙を見せずに/いたいけれど/信じられない/その一言
しかし、S50年の「石狩挽歌」では、
海猫(ごめ)が鳴くから/ニシンが来ると/赤い筒袖(つっぽ)の/ヤン衆がさわぐ/雪に埋もれた/番屋の隅で/わたしゃ夜通し
/ 飯を炊く/あれからニシンは/どこへ行ったやら
と、七七調を採用している。S57年の「北酒場」は、七五調ではないが四拍子になっている。日本の歌謡曲は殆どが七五調ないし
五七調で、八七調、八五調、六四調も僅かにあるが、歌詞の文節のどれもが八音以内である。一音に相当する長さを一音節と呼べば
日本語の一文節の長さは四拍子八音節が最適、その中の一音ないし三音の「休止」が文節に弾みを付ける。
従って韻文の主役は必然的に七実音、または五実音となったと思われる。尚、末尾の休止は「余韻」と解釈してもよいと思う。
◎ 名前の呼称リズム(四拍子八音長が圧倒的に多い)
徳川家康 とくがわいえやす
全て実音
橋倉久美子 はしくらくみこ○
七実音
三村 舞 みむら○まい○○ 五実音
日野 愿 ひの○○すなお○
々
青砥たかこ あおと○たかこ○ 六実音
新家完司 しんけ○かんじ○ しんけかんじ○○(音数分拍=後述)
天根夢草 あまね○むそう○ あまねむそう○○ 々
織田信長 おだ○○のぶなが おだのぶなが○○
々
小倉慶四郎 おぐら○けいしろう○○○
十二音節八実音
鈴鹿の大会では、本人の呼名方法は自由としている。フルネームでは大きい声が出しにくかったり、
響きが平板になる名前が多いからである。上の例で、フルネームでどれが呼名し易いか考えてみてほしい。
◎ 四字熟語のリズム(八音節七実音が圧倒的に多い)
斎戒沐浴 さいかいもくよく 全て実音
百発百中 ひゃっぱつひゃくちゅう 全て実音
悪戦苦闘 あくせんくとう○
七実音
用意周到 ようい○しゅうとう 七実音
時期尚早 じき○○しょうそう 六実音
大所高所 たいしょ○こうしょ 七音節六実音
たいしょ○こうしょ○ 八音節六実音
自暴自棄 じぼう○じき 六音節五実音
じぼう○じき○○
八音節五実音
それだけでインパクトのある四字熟語、川柳の中に読み込むにはもってこいの七音。軽々に凭れないようにしたい。
●音数分拍と意味分拍
・一音語は二音長に読む、津は|ツー|。子供は|コド|モ|、茨木は|イバ|ラキ|、手袋は|テブ|クロ|、
葉桜は|ハザ|クラ|、桜木は|サク|ラギ|。四音以下の場合は意味に関係なく、無意識に頭から二音ずつに
纏めて発音する(四音に固まろうとする習性がある)。これを仮に「音数分拍」と呼ぶ。
・二音+三音構成である夏休みは|ナツ|ヤス|ミ|花吹雪は|ハナ|フブ|キ|で音と意味での区分が一致する。
・三音+二音の構成である桜島は、|サク|ラジ|マ|または、|サク|ラ|ジマ|とも。
団子鼻は|ダン|ゴバ|ナ|または、|ダン|ゴ|バナ|とも読める。つまり、「音数分拍」も「意味分拍」もあり得る。
・三音+三音の場合は「意味分拍」のほうが優勢となる。
畳表は|タタ|ミ|オモ|テ|、幼馴染みは|オサ|ナ|ナジ|ミ|、女心は|オン|ナ|ゴコ|ロ|
・一音、二音、三音構成の三つの語を結合した言葉は、前二語の意味上の結びつきの強さによって、音数分拍、
意味分拍とも可能で、後二語の結びつきが強い場合は、意味分拍しか成立しない。
月見草は|ツキ|ミソ|ウ|も|ツキ|ミ|ソウ|も可能。雪景色は|ユキ|ゲシ|キ|としか切れない。
1+2 ○●|● コド|モ○|
1+3 ○●|●● テブ|クロ|
2+3 ○○|●●|● ハナ|フブ|キ○
3+1 ○○|○● カラ|メテ|
3+2 ○○|○●|● サク|ラモ|チ○|
○○|○|●● サク|ラ○|モチ|
3+3 ○○|○|●●|● タタ|ミ○|オモ|テ○|
○○|○●|●● タタ|ミオ|モテ|
1+2+1 ○●|●○ シタ|テヤ|
(2+1)+2 ○○|●|○○ ナミ|キ○|ミチ|
○○|●○|○ ナミ|キミ|チ○|
2+(1+2) ○○|●○|○ ユキ|ゲシ|キ○|
1+2+2 ○●|●○|○ コド|モベ|ヤ○|
○●|●|○○ コド|モ○|ベヤ|
2+1+3 ○○|●○|○○ アシ|デマ|トイ|
○○|●|○○|○ アシ|デ○|マト|イ○|
2+(1+3) ○○|●○|○○ シロ|テヌ|グイ|
*カタカナの次の○印は休止
◎ 一音節はほんの僅かな長さであって、心持ち間があるかな? という程度の長さである。落語では、 「間の取り方」が大事と言われる。
要は、(大きく開ける・小さく開ける・まったく開けない)を使い分けるのがポイントらしい。
これを真似て、川柳では、二音節(一拍)をひと間、一音節を半間と言ってもいいかもしれない。
●散文と韻文
雲が八重垣のように湧き出る。妻を籠めようと八重垣をつくる 散文・31音
八雲立つ出雲八重垣妻ごめに八重垣つくるその八重垣を 韻文・31音
@ヤクモ○タツイズモ○ヤエガキツマゴメニ○ヤエガキツクル○ソノヤエガキヲ○
Aヤクモ○タツ○○|イズモ○ヤエガキ|ツマゴメニ○○○|ヤエガキツクル○|ソノヤエガキヲ○|
@は、前項の音数分拍、意味分拍に沿っての自然な読み方、Aは四拍子の韻文にしたもの。
各節(句体)に奇数の休止を置く。さらに、5・7・5と繰り返し、7・7で落とし前を付ける。和歌の原型、七五調が完成した。
・春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣干すてふ天の香具山 57577
・花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに 67577
・田子の浦にうち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ 68577
三句目の第二節、「うちいでて○みれば○」の「い」は、当時発音したのか、書いてあるだけなのか私には解らない。
鎌倉時代に編纂された和歌集『百人一首』は、五七五七七の一首独立首である。私が数えたら、百首中26首が定型外
(別宮貞徳氏によれば31首)。 上六が6首、中八が8首、下六が6首、七七の上八が2首、下八以上が5首あった。
それらのうち、四拍子八音長以外の 破調は4首だった。定型外が多いのは、和歌として自立していたので、
定型にあえて拘らない自由さと、 最後の七七で調子を整える(落とし前を付ける)ことができたからではないかと考える。
●川柳のリズムの考察(まとめ)
自立した現代川柳は、上六、「句またがり」を突破口に、本来の五七五定型を逸脱するようになった。「句またがり」は決して
七五調ではない。五七五の三句体(三文節)の縛りが緩んで来たのである。俳諧の連歌は「連句」として現代も継承されている。
時代の流れで外来語や口語体が含まれてきたものの、手許の連句作品集、また連句の指導者に確認した範囲では、
やはり長句は五七五、短句は七七の定型が堅持されているようである。川柳は「17音四拍子を基本とした韻文」だけが
縛りとして残った、と言えよう。
◎ 五七五の定型とはなにか?
@死にきって 嬉しそうなる 顔二つ
しにきって○○○/うれしそうなる○/かおふたつ○○○
この句は四拍子三句体で、音数分拍と意味分拍が一致した理想的な五七五定型句である。上句の末尾に三音節、
中句の末尾に一音節、下句の末尾に三音節の休止(余韻)がある。三音節と一音節の交互の落差が、この基本定型絶対優位の
要因になっている。
Aかみなりを まねて腹掛け やっとさせ
かみなりを○○○まねて○/はらかけやっと○させ○○
これは現代でも、五七五定型と見なされているが、句意に沿って読むと、上のように二句体になるはずだ。
基本定型の読み方に沿って、かみなりを○○○/まねて○はらかけ/やっとさせ○○○ と、575の三句体で読んでもそう
不自然ではないので、疑問を持つたり、異議を唱える人は少ない(句またがり)。
B大笑い した夜やっぱり 一人寝る
おおわらい○○○したよ○/やっぱりひとり○ねる○○
この句は、基本定型575で読むのは不自然だ。自立した川柳の型(89句)として、現代ではありふれている。
意味の区切りで調子よく読めてこそリズムと言えるのだと思う。この句を「句またがり」と呼ぶのは方便だろう。
◎ 現代川柳において定型(575)がどれだけ守られているか、例をあげてチェックしてみたい。
@印象は うどんのまずい 町だった 基本定型575 いんしょうは○○○/うどんのまずい○/まちだった○○○
A一人去り 二人去り 仏と二人 句意リズム共557 ひとり○さり○○/ふたり○さり○○/ほとけとふたり○
Bよい湯だったと 帰っても ひとり者 準定型755 よいゆだったと○/かえっても○○○/ひとり○もの○○
C儲かりそうな 話ばかりで 秋になり 準定型775 もうかりそうな○/はなし○ばかりで/あきに○なり○○
Dかしこい事を すぐに言いたく なる阿呆 準定型775 かしこいことを○/すぐに○いいたく/なる○○あほう○
Eかしこい事を すぐに言いたくなる 阿呆 句意重793 かしこいことを○/すぐに○いいたくなる○○/あほう○
F旅に病んで 夢は枯れ野を 駆けめぐる 準定型675
たびに○やんで○/ゆめは○かれのを/かけめぐる○○○
G何という 虫かと仲が なおりかけ 定型重視575
なんという○○○/むしかとなかが○/なおりかけ○○○
H何という虫かと 仲がなおりかけ 句意重視9・8
なんと○いうむしかと○○/なかが○なおり○かけ○○
Iなんぼでも あるぞと滝の 水はおち 定型重視575
なんぼでも○○○/あるぞとたきの○/みずは○おち○○
Jなんぼでもあるぞと 滝の水はおち 句意重視9・8
なんぼ○でもあるぞと○○/たきの○みずは○おち○○
K泥鰌逃げ のびて途方に くれている 定型読みできず
L泥鰌逃げのびて 途方にくれている 句意重視8・9
どじょう○にげのびて○○○/とほうにくれて○いる○○
M何がおか しいとライオン 顔を上げ 定型読みできず
N何がおかしいと ライオン顔を上げ 句意重視8・9
なにが○おかしいと○○○/ライオンかおを○あげ○○
O痒いので 川から飛び上 がる魚 定型読みできず
P痒いので 川から飛び上がる 魚 句意重視593
かゆい○ので○○/かわからとびあがる○○○/さかな○
Qああ夫婦 電車がゆきち がうように 定型読みできず
Rああ夫婦 電車がゆきちがうように 句意重視5・12
ああふうふ○○○/でんしゃがゆきちがう○ように○○
S血がにじみ出るかもしれぬ 白い壁 句意重視12・5
ちがにじみ○でるかもしれぬ○○○/しろい○かべ○○
(21)靴墨を塗り 靴にやる気を 起こさせる 破調775
くつずみを○ぬり○○/くつに○やるきを/おこさせる○○○ 上句五拍19音26音節
(22)靴墨塗って 靴にやる気を 起こさせる 775
くつずみぬって○/くつに○やるきを/おこさせる○○○ 四拍子19音24音節
(23)左義長や 武器という武器 焼いてしまえ(俳句 )576 さぎちょうや○○○/ぶきと○いうぶき/やいて○しまえ○
(24)中八が そんなに憎いか さあ殺せ 585
なかはちが○○○/そんなににくいか/さあころせ○○○
(中8だが4拍構成になっており句意を強調している)
(25)恋人と 指切りげんまんして 遊ぶ 5103 こいびとと○○○/ゆびきりげんまんして○○/あそぶ○
(26)赤信号 みんなで渡れば こわくない 685
あかしんごう○○/みんなでわたれば/こわく○ない○○
(中8だが26の方がゾロゾロ感があり句意が生きる?)
(27)赤信号 みなで渡れば こわくない 675
あかしんごう○○/みなで○わたれば/こわく○ない○○
(28)長生きはしたいし 老いぼれたくはなし 9・9
ながいきは○したいし○○/おいぼれたくは○なし○○ 18音24音節
(29)自殺 人はどうして 死に急ぐ 375
イ.じさつ○/ひとは○どうして/しにいそぐ○○○ 上句二拍15音20音節
ロ.じさつ○○○○○/ひとは○どうして/しにいそぐ○○○ 四拍子15音24音節
*21と29イは四拍子を外れた破調、23、24、25、26は定型の字余り、その他は4拍子の24音節の575定型、 もしくは変型4拍子は保っている。
575構成の句が最もリズムが安定しているが、一句独立した17音の中で、その定型を破ってみようとするのは、当然のこととも言えよう。
◎現代川柳の四拍子のパターン(すべて24音節)
イ、三句体のパターン
○○○○○○○○/ ○○○○○○○○/ ○○○○○○○○ 字余り含む 基本 8・8・8
○○○○○○○○/ ○○○○○○○○○○○○/ ○○○○ 例句EP 8・12・4
ロ、二句体のパターン
○○○○○○○○○○○○/ ○○○○○○○○○○○○ 例句HJLN(28) 12・12
○○○○○○○○/ ○○○○○○○○○○○○○○○○ 例句R 8・16
○○○○○○○○○○○○○○○○/ ○○○○○○○○ 例句S 16・8
例句(知れて居るものをかぞえる/せんがく寺)
◎自由律の例
▼咳を しても 一人 333
せきを○しても○ひとり○ 9音12音長
▼あすは元日が来る 仏とわたくし 10・8
あすは○がんじつが○くる○○/ほとけとわたくし
▽あす元日が来る わたくしと仏(詠み替え) 9・8 あすがんじつが○くる○○/わたくしと○ほとけ○○○ 17音24音節
▼分け入っても 分け入っても 青い山. 665
わけいっても○○/わけいっても○○/あおい○やま○○ 17音24音節
◎終わりに
連歌から自立した俳句や川柳と違って、昔の和歌を直接祖としている現代短歌の定型の実態については、あらためて調査してみたい。
俳句は俳諧の連歌の発句を祖としているが、格調、切れ字、感性との相関で現代俳句の定型の実態があると思うが、
これも今後調べてみたい。
川柳は頷かせる文芸であるので、句意が重要となる。その表現を豊かにするため、四拍子を維持しつつ、
五七五の基本定型に拘らない
「十七音変則四拍子」が増えてきたのも自然の成り行きだと思われる。ただ、自由吟はともかく、
課題による競吟については、結果として
十七音を逸脱する字余り(上句を除く)について、公正なルールとしてどの辺まで許容できるのか、
意見が分かれるところである。
【参考文献】
坂野信彦「七五調の謎をとく」慶大卒・元中京大学教授
別宮貞徳「日本語のリズム」英文学者・元上智大教授
河出書房「定型の魔力」
鴨下信一「日本語の呼吸」