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 | 目次12月号 ・巻頭言 「 バラの花 」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・ひとくぎり ・例会 ・例会風景 ・没句転生 ・インターネット句会 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・ポストイン ・お便り拝受 ・編集後記 
 | たかこ 整理 柳歩 柳歩 鈴木 章照 たかこ 柳歩 清水信 橋倉久美子 柳歩 | 
 
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| 巻頭言 | 
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		 何年か前、三〇号のキャンバスにどこかのお屋敷の写真を見て「バラのアーチ」を描いたことがある。アーチにはミニバラがびっしり、アーチの先には大輪のバラ園があった。バラは色とりどりで楽しく描いていくことが出来そうだと思った。何色も絵の具を出して、点々と色を重ねていった。すると先生が私の絵を見て、 根からアバウトな私は、適当に色を重ねていけば、バラに見えるように描ける自信があった。だが、それは間違いであった。 最終的に崩すにしても、花は花びらの枚数や形をごまかしてはいけない。抽象画はほとんど描かないが(描けない)崩した絵を描くには、きちんとデッサンをした絵をデフォルメさせることが、より深みのある絵になることを学んだ。 
		 川柳にも、これに似たことが言えるのではないかと最近思う。破調の句は、得てして何が言いたいかわからない句が多く、ただ定型を守る必要性をあまり考えてないだけの気がしていた。考えて推敲して、それでも破調になってしまった句は、言いたいことが、より凝縮されて、佳句と言えることもあるのではないか、と。 フジテレビの目覚ましテレビ、金曜昼の「笑っていいとも」もほとんどが中八である。中八が正しいと思われているとしか思えない。少し前までは、それでも川柳が広まればいいと思っていた、が、今は違う。やはり基礎は大事である。絵もしかり川柳も基礎が出来てこそ、破調も、抽象画もいい味をかもし出すのではないか(筋違いの思い込みかもしれないが…)そう思えるようになってきたのだ。 「巻頭言」は来年から柳歩さんと交代になります。 たかこ | 
| すずか路より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| リレー鑑賞「すずか路を読む」 | 
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		・おじいさんと呼ばれ迂闊に振り返る  山本  宏 
		・真ん中にすわりにこにこ聞いている  沢越 建志 
		 ・柳論自論わたしの説は別にある    鍋島 香雪 
		・生きて行く為に仮面を付け替える   山本 鈴花 
		・貯まったら急に買う気がしなくなり  山本 喜禄 
		 ・縦に振り続けた首が痛み出す     坂倉 広美 
		・喪服着る前に着た日をふと思う    北田のりこ 
		・押入れに未練引き摺る荷が増える   浅井美津子 
		
		                             (愛知県在住・鈴鹿川柳会誌友) | 
| 11月22日(土)例会より | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 特別室 | 
| 田辺聖子と共に(1) 清水 信 春と秋の叙勲は年中行事というだけで、何の興味もないが、2008年度のノーベル賞と文化勲章は、面白くて久しぶりに笑ってしまった。 ノーベル賞の物理、化学賞に4人も日本人がいたが、賞でも貰わなければ、唯の変なオヤジという印象が良く、研究内容も何故かバカバカしいところがあって、文学的だった。 文化勲章も、二年続けて、中村晋也と伊藤清で、神戸高校出身者で注目に値いしたし、田辺聖子の受賞も妥当だと思った。由来、文化勲章は、甚しく大衆路線をつっ走っているのであるから。 
								 田辺聖子の仕事では、小説や源氏物語論よりも、川柳についての著作が一等である。 
								 古川柳のわかりにくさについて、田辺は、こう言っている。 
								 そういう前説を置いて、彼女の『古川柳おちぼひろい』は始まるのである。 ・やはやはと重みのかかる芥川 
								 という一句を掲げて、女学生時分、どうしてもこれが解らなかったという。 
								 人情の機微や、古典の知識は、人生という時間のつみ重ねによって、解ってくるものだと説く。 ・麦ばたけさわさわさわと二人逃げ (文芸評論家)清水信 | 
| 誌上互選より 高点句 | |||||||||||||||||||||||||||
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