前月入選句発表 お題「飲む」
 

橋倉久美子選

  門前の老舗で煮え湯飲まされる 伴久
  夕焼けを喇叭飲みして帰ります かずこ
  馬鹿だねえ湖なんか飲むからよ かずこ
  水分を十分とって若くいる 鬼ころし
  バカ話しながら飲んで探り合う 伴久
  肝臓に許しを請うてするハシゴ よしひさ
  胃腸薬飲んで小言を聞いてやる 青砥たかこ
  逆らえず飲まぬ薬を貯めている 加藤吉一
  ポリープをお忘れなくと猪口の底 千四
  とりあえず効くか効かぬか飲んでおく 丹川 修
  並盛りで足りない分は蕎麦湯飲む 金庫番
  噛み切れぬので飲み込んでおく自衛策 北田のりこ
  飲む前に話はつけておきましょう 北田のりこ
  人生の哲学を飲む縄のれん 千四
  蘊蓄のほどには旨くないワイン 北田のりこ
  妻の酌なかなか酔いが回らない 青砥たかこ
  珈琲は飲みました それだけでした かずこ
秀3 飲んべえがそろい宴が終わらない 柳歩
秀2 順々に隣をまねて飲む茶会 小林正弥
秀1 只で飲む人が支える高級酒 加藤吉一
軸  飲めるだけ飲んだら翌日がつらい 橋倉久美子
堤 伴久選
  窓際の若し飲めたなら違ってた 加藤吉一
  剣幕に飲まれ白状させられる ドア宝
  間違って毒を飲んではいけません 青砥たかこ
  馬鹿だねえ湖なんか飲むからよ かずこ
  呑む前に酔わぬ薬を飲む幹事 小林正弥
  妻の酌なかなか酔いが回らない 青砥たかこ
  変わり身の早い男と飲んでいる 柳歩
  只で飲む人が支える高級酒 加藤吉一
  死にたいが忘れず3度飲む薬 あすか
  独り飲むしみじみ酒の味がする 眞二
  飲み込んだヒトが胃もたれして困る 橋倉久美子
  飲んべえがそろい宴が終わらない 柳歩
  飲む前に話はつけておきましょう 北田のりこ
秀3 夕焼けを喇叭飲みして帰ります かずこ
秀2 吉報が入りうれしい酒になる 柳歩
秀1 胃腸薬飲んで小言を聞いてやる 青砥たかこ
忘れたい苦さ数えている手酌 伴久
 
 

どなたでも投句できます

今月のお題「過ぎる

橋倉久美子・堤 伴久 共選

締切り:平成19年12月15日
発  表:平成19年12月20日