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目次4月号 ・巻頭言 「ああ 時実新子さん」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・ひとくぎり ・例会 ・没句転生 ・インターネット句会 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・ポストイン ・お便り拝受 ・各地の大会案内他 ・編集後記
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たかこ 整理 柳歩 柳歩・伴久 安田聡子 たかこ 柳歩 清水信 橋倉久美子 柳歩 |
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巻頭言 |
ああ 時実新子さん
逢うピンク
一と月に この句のような大きな月のような方だった。ご冥福を…。 たかこ |
すずか路より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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リレー鑑賞「すずか路を読む」 |
・鶏のエサみたいに刻むセリなずな 橋倉久美子 ・無欲でも当ててはくれぬ宝くじ 山本 喜禄 ・もう来ない会えなくなった年賀状 沢越 建志 ・歌が好き音痴でなけりゃもっと好き 高橋まゆみ ・食あたりカラスは医者になど行かぬ 吉崎 柳歩 ・どのようになげても割れるのが卵 青砥たかこ
(鈴鹿川柳会・鈴鹿市在住) |
3月24日(土)例会より | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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特別室 |
水府と聖子(3)
岸本水府は関西川柳社の句会に出席すると共に、「毎日柳壇」に熱心に投句したり『ハガキ文学』や『滑稽文学』にも投稿していた。当百は柳壇の選者で雲の上の人であり、同じ投稿仲間の浅井五葉(大阪)を真のライバルと見なしていた。
岸本水府伝を書いた田辺聖子は、その句会について、参加者を「何とはない酩酊に誘うのは、川柳というものの情趣であろう。川柳は短歌や俳句と違い、人生の心懐となまに直結するもので、その情緒がもたらす精神的暈は大きい。人々のそれが重なり合い、相映発し、乱反射しあって、猛光のゆらめきを呈する」と書いている。 自分の参加しているのは、主に小説やエッセイを書く人を軸にしているので、こんな風に思えるかどうか、判断はつきかねる。同人雑誌の世界は、いずれも参加同人の高齢化が問題視され、後継者難がささやかれている。何れの形実にしろ、文学の未来は、必ずしも明るいとは言えぬようである。
枯山水の窮極の作といわれる龍安寺の石庭を、私は大好きだが、それを川柳にたとえれば、本誌の読者の大部分から非難されるであろう。川柳はもっと生ま生ましく人間くさいものだと反論を食うであろう。 ・物足らぬ日曜なりしかな灯をともす
これは水府の19歳の作である。 |
誌上互選より 高点句 | ||||||||||||||||||||||||
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