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22年1月「限界 」
21年12月「走る 」
21年11月「本気 」
21年10月「薬 」
21年9月「汗 」
21年8月「目 」
21年7月「避ける」
21年6月「軽い」

21年5月「手紙」
21年4月「華やか」
21年3月「きっちり」
21年2月「 ゆとり」
21年1月「 試す」
20年 12月「切替え」
20年 11月「力」
20年 10月「辞書」
20年 9月「客」
20年8月「住む」
20年7月「食べる」
20年6月「休む」
20年5月「野放し」
20年4月「取る」
20年3月「けち」
20年2月「けなす」
20年1月「鏡」
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前月入選句発表 お題「 丁寧 」

青砥たかこ選

  丁寧にお辞儀されては無視できず 穂のか
  丁寧な電話が妻に怪しまれ Oh寒
  ファックスを送りますよと電話来る 風間なごみ
  財布には千円札が同じ向き 柳谷益弘
  前列の右がわたしと書いてある 松谷大気
  丁寧にマッサージする笑い皺 東川和子
  ていねいが過ぎてうんざりするお経 柳歩
  ボタンみな留めて洗濯物たたむ 北田のりこ
  焦れったいほど丁寧なラッピング 宮川小太郎
  丁寧にマニュアル通り陳謝する 濱山哲也
  肖像画丁寧に描き叱られる 橋立英樹
  丁寧な言葉で探る腹の底 備瀬ちゃくし
  中身より丁寧すぎる包装紙 さちこ
  丁寧な言葉で役を押し付ける 春葉
  ていねいに食べるとうまい骨まわり 橋倉久美子
  丁寧に剥がすと早い障子貼り 眞二
  丁寧に小さな金魚から掬う 加藤吉一
  丁寧に道を教えたのが縁 まりえ
  丁寧に詫びて心が伝わらぬ よしひさ
  二拍一礼されてもお受けできません 柳歩
  丁寧に顔を洗ってタマの春 加藤峰子
  おもてなし芽も根も取ってあるもやし 北田のりこ
  書名欄丁寧に書く申告書 加藤吉一
  ピンポンのよう 返礼の品届く 柳 緑子
  身構える何時もと違う丁寧語 伊田網人
  丁寧に電話の向こうお辞儀する 宮村峰子
秀3 ていねいにむかれたことはないバナナ 橋倉久美子
秀2 入金と釣りをきっちり示すレジ 松谷大気
秀1 丁寧な言葉で人をこき使う 松谷大気
 評   相手が誰なのか想像をふくらませてくれた句  
軸  丁寧に剥がすと痛いしっぷ薬 青砥たかこ
吉崎柳歩選
  前列の右がわたしと書いてある 松谷大気
  丁寧に切り取る自分史の汚点 備瀬ちゃくし
  丁寧に振られ洒落にもなりません 濱山哲也
  丁寧にマニュアル通り陳謝する 濱山哲也
  丁寧なお辞儀こいつは手強いな 水川
  ロボットに謙譲語だけ教えよう 寺川弘一
  丁寧に道を教えたのが縁 まりえ
  丁寧な言葉で急所突いてくる 柳 緑子
  丁寧な極まり文句で来る賀状 眞二
  丁寧語どこまで嘘を隠せるか 水川
  丁寧にするべきでない癌告知 寺川弘一
  丁寧な言葉で人をこき使う 松谷大気
  丁寧に責任逃れする手引き 宮川小太郎
  丁寧にお辞儀されては無視できず 穂のか
  丁寧な電話が妻に怪しまれ Oh寒
  丁寧に書いております申告書 伊田網人
  丁寧にマッサージする笑い皺 東川和子
  目ん玉をルーペに変える契約書 飯島章友
  丁寧に剥がすと痛いシップ薬 青砥たかこ
  丁寧に小さな金魚から掬う 加藤吉一
  最後まで言わぬ丁寧なお悔やみ 眞二
  丁寧に生きた証しにする写経 寺川弘一
  ネクタイを締めても出ない丁寧語 Oh寒
  丁寧が過ぎて敬語の耳障り 風間なごみ
秀3 丁寧に茶碗を洗う誕生日 東川和子
秀2 ていねいにむかれたことはないバナナ 橋倉久美子
秀1 丁寧に剥がすと早い障子貼り 眞二
 評   何事も丁寧にすると時間がかかるものであるが、逆のものを見つけて上手く川柳にされた。お見事お見事。  
軸  二拍一礼されてもお受けできません 吉崎柳歩