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23年5月「干す」
23年4月「欲」
23年3月「祈る」
23年2月「敵」
23年1月「どきどき」

22年12月「不便」
22年11月「探す」
22年10月「うんざり」
22年9月「帽子」
22年8月「切る」
22年7月「苦手」
22年6月「ガラクタ」
22年5月「弱い」
22年4月「桜 」
22年3月「待つ 」

22年2月「丁寧 」
22年1月「限界 」
21年12月「走る 」
21年11月「本気 」
21年10月「薬 」
21年9月「汗 」
21年8月「目 」
21年7月「避ける」
21年6月「軽い」

21年5月「手紙」
21年4月「華やか」
21年3月「きっちり」
21年2月「 ゆとり」
21年1月「 試す」
20年 12月「切替え」
20年 11月「力」
20年 10月「辞書」
20年 9月「客」
20年8月「住む」
20年7月「食べる」
20年6月「休む」
20年5月「野放し」
20年4月「取る」 
20年3月「けち」
20年2月「けなす」
20年1月「鏡」
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前月入選句発表 お題「 道 」

橋倉久美子 選

  避難所の窓から望む遠い道 佐藤千四    * 
  カーナビが新道に出て絶句する 高山帰櫻    *
  けものみち獣に会わぬよう走る 寺川弘一
  波打っている二次会の帰り道 こゆき      *
  脱いできた殻のぶんだけ分かれ道 桐壺
  アジトへの道は迷路になっている 吉崎柳歩
  ローマへは着きそうもない道を往く 小太郎      *   
  ゆっくりと行くから道が美しい 杉山太郎
  言い訳を考えながら帰る道 沢田正司    * 
  この道が好きでスキップランニング 中川喜代子   * 
  なんとなく息抜きしたい回り道 伊田網人
  まわり道した分風と戯れる 十六夜
  坂のない道ばかり選る僕の杖 佐藤千四    *
  標識に逆らう二十歳迷い道 はるやす
  きみに会う道が大きくカーブする 山口亜都子
  わが道を行くぞと吠えて裏の道 こゆき
  元気な子ばかりではない通学路 廣田千恵子   *  
  てっぺんで自信に変わる登山道 西村由佳里
  この先は憧れとある道標 アズスン安須
  寄り道をするとママからベルが鳴る ミント
  堅物のナビを信じて遠回り やっち      *
  踏めば踏むほどくっきりとした道になる 吉田梨花    * 
  逃げ水がよく現れる迷い道 名賀 久
  もう蛇が横断しなくなった道 山田緑青    *
  転んでも怪我はさせない田舎道 夏舟
  雑草の意地か舗道を割って咲き 卑弥呼
  道草を重ねて海に出てしまう 板垣孝志    *
  裏道に昭和がこびり付いている そぞろ歩き
  決心の道に画鋲の二、三本 備瀬ちゃくし
  さよならをもう悔いている帰り道 阪本こみち    
  言い訳のような魚道が付けてある 吉崎柳歩    *   
秀3 寄り道をしてはならない鮭の群れ 山田こいし     *     
秀2 回り道してにんげんになった猿 よしひさ
秀1 真っ直ぐな道を選んだ絶滅種 加藤吉一
 評   奇しくも人間以外の生き物の「道」を詠んだ句を秀句にいただいた。人間も「道」を見直すべきなのかもしれないと思いつつ。  
軸  プライドを捨てた無料の高速路 橋倉久美子 

新家完司 選

  道草を重ねて海に出てしまう 板垣孝志    *
  必死にペダル漕ぐ下り道楽しみに 北田のりこ
  寄り道の理由そろそろネタが尽き 松本諭二
  母ちゃんも父ちゃんもいて道の駅 山田こいし       
  地図にない己の道を突き進む 紅玉
  シナリオになかった道を一人行く 中川喜代子
  国道を渡る首輪のない仔犬 松谷大気    
  カーナビが出来て無頼派いなくなり 飯島章友
  エピローグ川柳道に迷いなし 伊田網人
  女の会話とどめなく脇道へ 北田のりこ
  くねくねのカーブの先にいた王子 伯林
  言い訳を考えながら帰る道 沢田正司    * 
  踏めば踏むほどくっきりとした道になる 吉田梨花    * 
  つまずいて転んで見えた歩む道 ボケ爺さん
  カーナビが新道に出て絶句する 高山帰櫻    *
  旧道に変わらぬ味を継ぐ老舗 そぞろ歩き   
  どうやらわたし道訊きやすい顔らしい 廣田千恵子
  登り道先を見ないで靴を見る 十六夜
  もう蛇が横断しなくなった道 山田緑青    *
  言い訳のような魚道が付けてある 吉崎柳歩    *   
  この道が好きでスキップランニング 中川喜代子   * 
  ローマへは着きそうもない道を往く 小太郎      *   
  酔っ払ったとき左右に揺れる道 山田緑青
  坂のない道ばかり選る僕の杖 佐藤千四    *
  元気な子ばかりではない通学路 廣田千恵子   *  
  道草を喰って肉食系になり 夢庭
  波打っている二次会の帰り道 こゆき      *
  堅物のナビを信じて遠回り やっち      *
  寄り道をしてはならない鮭の群れ 山田こいし     *     
  初めての道少しきょろきょろして歩く 寺川弘一
  避難所の窓から望む遠い道 佐藤千四    * 
  復興の道へガレキを掻き分ける 闘句郎
  空き缶が恥じ入っている分離帯 橋倉久美子
秀3 地ならしは夫にさせて楽な道 加藤ゆみ子
秀2 わたくしの道にバナナの皮ばかり 濱山哲也
秀1 神さまに断たれた金の入る道 まりえ
 評   金が入って来る道ほど険しい道はない。神さまは時として意地悪で非情である。  
軸  ドスドス来た道これからはヨボヨボ 新家完司