|
前月入選句発表 お題「 待つ 」
青砥たかこ選 |
|
南天の箸と男を待っている |
水川 |
|
待ちましょう明日も日曜定年後 |
冨士田尚夫 |
|
丁寧な床屋ですでに二人待つ |
眞二 |
|
来月を待ち詫びている奇数月 |
佐藤 千四 |
|
敵失を待つ卑しさを恥じつつも |
北田のりこ |
|
楽しみは少し遠くに置いて待つ |
備瀬ちゃくし |
|
定年を町内会が待ち焦がれ |
伊田網人 |
|
バス停で待つ時バスを信じてる |
寺川弘一 |
|
靴箱で春を待ってるスニーカー |
まりえ |
|
待合わせ下着売場にするワイフ |
伊田網人 |
|
医者だって待たすと腹が立つらしい |
OSAMU |
|
嫌われる順番を待つ注射針 |
加藤吉一 |
|
ケータイの無い時代には待てたのに |
橋立英樹 |
|
ドーピングの結果を待っている四位 |
加藤吉一 |
|
待つ間遊んでくれる文庫本 |
濱山哲也 |
|
幸せとバスはいっつも遅れ気味 |
濱山哲也 |
|
グラビアの美女と診察待っている |
水川 |
|
二十四時間葬儀屋さんは待っている |
柳歩 |
|
午前二時玄関で待つ夜叉の面 |
まりえ |
|
待つという言葉が重くなってくる |
柳 緑子 |
|
体内時計あなた待つ時停まってる |
寺川弘一 |
|
さりげなく空のコップを置いて待つ |
橋倉久美子 |
秀3 |
お土産があると言うから待っている |
さちこ |
秀2 |
待つ人がいると桜も知っている |
橋倉久美子 |
秀1 |
先頭が見えない列で待たされる |
柳歩 |
評 |
先頭が見えない列で「待たされる」作者のやりきれない思いが伝わって面白かった。 |
|
軸 |
ぽっかりと浮いてくるのを待っている |
青砥たかこ |
吉崎柳歩選 |
|
宅配が止まったハンコ持って待つ |
加藤峰子 |
|
起きて待つうちは来てくれないサンタ |
橋倉久美子 |
|
丁度良い診察待ちに読む柳誌 |
春葉 |
|
入賞の知らせ待ってる自信作 |
ドア宝 |
|
好きだからいつでも先に行って待つ |
青砥たかこ |
|
待つこともないと人生張りがない |
松本諭二 |
|
本命のホワイトデーに期待する |
春葉 |
|
ごめんねのひと言待っている背中 |
備瀬ちゃくし |
|
待つという言葉が重くなってくる |
柳 緑子 |
|
ドーピングの結果を待っている四位 |
加藤吉一 |
|
地中で待つ蝉の気持ちを考える |
柳 緑子 |
|
敵失を待つ卑しさを恥じつつも |
北田のりこ |
|
楽しみは少し遠くに置いて待つ |
備瀬ちゃくし |
|
待つ人がいると桜も知っている |
橋倉久美子 |
|
バス停で待つ時バスを信じてる |
寺川弘一 |
|
ぽっかりと浮いてくるのを待っている |
青砥たかこ |
|
さりげなく空のコップを置いて待つ |
橋倉久美子 |
|
待たされる特に好きでもない人に |
松谷大気 |
|
待つ間遊んでくれる文庫本 |
濱山哲也 |
|
お土産があると言うから待っている |
さちこ |
|
向こう岸で待ちくたびれるおじいさん |
北田のりこ |
秀3 |
グラビアの美女と診察待っている |
水川 |
秀2 |
もう少しもうしばらくと待たされる |
東川和子 |
秀1 |
これきりにしようと待つ時は思う |
水川 |
評 |
後半は(思いながら待つ)のほうがいいかな? と思ったが、待たされる男のビミョーな心理状態を詠んで、文句なく一押し。 |
|
軸 |
先頭が見えない列で待たされる |
吉崎柳歩 |
|
|