バックナンバー
22年2月「丁寧 」
22年1月「限界 」
21年12月「走る 」
21年11月「本気 」
21年10月「薬 」
21年9月「汗 」
21年8月「目 」
21年7月「避ける」
21年6月「軽い」

21年5月「手紙」
21年4月「華やか」
21年3月「きっちり」
21年2月「 ゆとり」
21年1月「 試す」
20年 12月「切替え」
20年 11月「力」
20年 10月「辞書」
20年 9月「客」
20年8月「住む」
20年7月「食べる」
20年6月「休む」
20年5月「野放し」
20年4月「取る」
20年3月「けち」
20年2月「けなす」
20年1月「鏡」
以前のバックナンバー

 

前月入選句発表 お題「 待つ 」

青砥たかこ選

  南天の箸と男を待っている 水川
  待ちましょう明日も日曜定年後 冨士田尚夫
  丁寧な床屋ですでに二人待つ 眞二
  来月を待ち詫びている奇数月 佐藤 千四
  敵失を待つ卑しさを恥じつつも 北田のりこ
  楽しみは少し遠くに置いて待つ 備瀬ちゃくし
  定年を町内会が待ち焦がれ 伊田網人
  バス停で待つ時バスを信じてる 寺川弘一
  靴箱で春を待ってるスニーカー まりえ
  待合わせ下着売場にするワイフ 伊田網人
  医者だって待たすと腹が立つらしい OSAMU
  嫌われる順番を待つ注射針 加藤吉一
  ケータイの無い時代には待てたのに 橋立英樹
  ドーピングの結果を待っている四位 加藤吉一
  待つ間遊んでくれる文庫本 濱山哲也
  幸せとバスはいっつも遅れ気味 濱山哲也
  グラビアの美女と診察待っている 水川
  二十四時間葬儀屋さんは待っている 柳歩
  午前二時玄関で待つ夜叉の面 まりえ
  待つという言葉が重くなってくる 柳 緑子
  体内時計あなた待つ時停まってる 寺川弘一
  さりげなく空のコップを置いて待つ 橋倉久美子
秀3 お土産があると言うから待っている さちこ
秀2 待つ人がいると桜も知っている 橋倉久美子
秀1 先頭が見えない列で待たされる 柳歩
 評   先頭が見えない列で「待たされる」作者のやりきれない思いが伝わって面白かった。  
軸  ぽっかりと浮いてくるのを待っている 青砥たかこ
吉崎柳歩選
  宅配が止まったハンコ持って待つ 加藤峰子
  起きて待つうちは来てくれないサンタ 橋倉久美子
  丁度良い診察待ちに読む柳誌 春葉
  入賞の知らせ待ってる自信作 ドア宝
  好きだからいつでも先に行って待つ 青砥たかこ
  待つこともないと人生張りがない 松本諭二
  本命のホワイトデーに期待する 春葉
  ごめんねのひと言待っている背中 備瀬ちゃくし
  待つという言葉が重くなってくる 柳 緑子
  ドーピングの結果を待っている四位 加藤吉一
  地中で待つ蝉の気持ちを考える 柳 緑子
  敵失を待つ卑しさを恥じつつも 北田のりこ
  楽しみは少し遠くに置いて待つ 備瀬ちゃくし
  待つ人がいると桜も知っている 橋倉久美子
  バス停で待つ時バスを信じてる 寺川弘一
  ぽっかりと浮いてくるのを待っている 青砥たかこ
  さりげなく空のコップを置いて待つ 橋倉久美子
  待たされる特に好きでもない人に 松谷大気
  待つ間遊んでくれる文庫本 濱山哲也
  お土産があると言うから待っている さちこ
  向こう岸で待ちくたびれるおじいさん 北田のりこ
秀3 グラビアの美女と診察待っている 水川
秀2 もう少しもうしばらくと待たされる 東川和子
秀1 これきりにしようと待つ時は思う 水川
 評   後半は(思いながら待つ)のほうがいいかな? と思ったが、待たされる男のビミョーな心理状態を詠んで、文句なく一押し。  
先頭が見えない列で待たされる 吉崎柳歩