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22年7月「苦手」
22年6月「ガラクタ」
22年5月「弱い」
22年4月「桜 」
22年3月「待つ 」

22年2月「丁寧 」
22年1月「限界 」
21年12月「走る 」
21年11月「本気 」
21年10月「薬 」
21年9月「汗 」
21年8月「目 」
21年7月「避ける」
21年6月「軽い」

21年5月「手紙」
21年4月「華やか」
21年3月「きっちり」
21年2月「 ゆとり」
21年1月「 試す」
20年 12月「切替え」
20年 11月「力」
20年 10月「辞書」
20年 9月「客」
20年8月「住む」
20年7月「食べる」
20年6月「休む」
20年5月「野放し」
20年4月「取る」
20年3月「けち」
20年2月「けなす」
20年1月「鏡」
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前月入選句発表 お題「 切る 」

青砥たかこ選

  半分に切ってそれから考える 東川和子
  こんな切れぬ包丁だったのか妻よ 小太郎        *
  裏表確かめてから封を切る 松谷大気      *
  切る方の痛みなんかはしれたもの 丹川 修      *
  官僚の首は竹光では切れぬ 柳歩
  横並び三親等は切れやすい 小太郎
  切れ味のよい包丁は使えない 山添幸子
  五十年ぶりに煙草と縁を切る           よしひさ       *  
  包丁を研げば漬物切れるのに 加藤峰子
  臍の緒を切ったときから独り立ち 柳谷益弘
  歳相応と脳を輪切りにして見せる     よしひさ       *      
  腐れ縁切るとき少し躊躇する 松本諭二      * 
  封切れば納付金額納付時期 早川トミジ
  定年でばっさり切った腐れ縁 春葉
  名刀も使えば銃刀法違反 寺川弘一
  電話口うまい話は直ぐに切る 加藤吉一      *
  卒園後切れてしまった糸電話 伊田網人
  縁側で切るとおいしくなる西瓜 柳歩
  髪切ると帽子がちょっと深くなる 松谷大気      *
  まな板の切り傷自然治癒しない 北田のりこ      *
  息切れが目立つ私も日本も 早川トミジ     *
  しがらみがテープカットの手を増やす 眞二         *
  切り札はまだ見せられぬ序盤戦 まりえ         *
  派遣切り癒してくれた花時計 風間なごみ
  切り立った岩場で見せるサスペンス よしひさ
  もういいのですわたしから切る電話 橋倉久美子    *
秀3 切れぬようゆるませておく細い糸 橋倉久美子    *
秀2 頼りない歯だがバナナは噛み切れる 新家完司      *
秀1 どう切ってみても海鼠というかたち たむらあきこ    * 
 評   秀句にしたい句がたくさんあった。西瓜を切る句はすぐ出来ても、グロテスクな海鼠を切ることを思いついたことに称賛。  
軸  新しい恋へハンドル切り替える 青砥たかこ     *
吉崎柳歩選
  包丁を咥えて離さないかぼちゃ 北田のりこ
  こんな切れぬ包丁だったのか妻よ 小太郎        *
  五十年ぶりに煙草と縁を切る           よしひさ       *  
  歳相応と脳を輪切りにして見せる     よしひさ       *      
  揃いましたか大きな西瓜切りますよ 東川和子
  今度は断ち切るパチンコの誘惑 伊田網人
  新しい恋へハンドル切り替える 青砥たかこ     *
  腐れ縁切るとき少し躊躇する 松本諭二      * 
  電話口うまい話は直ぐに切る 加藤吉一      *
  裏表確かめてから封を切る 松谷大気      *
  まな板の切り傷自然治癒しない 北田のりこ      *
  指切りのあの約束は時効です 穂のか
  切る方の痛みなんかはしれたもの 丹川 修      *
  切り札はまだ見せられぬ序盤戦 まりえ         *
  先生が自由自在に切る手術 寺川弘一
  思い切るつもりの酒はほろ苦い 備瀬ちゃくし
  もういいのですわたしから切る電話 橋倉久美子    *
  どう切ってみても海鼠というかたち たむらあきこ    * 
  しがらみがテープカットの手を増やす 眞二         *
  息切れが目立つ私も日本も 早川トミジ     *
  散髪で切られた髪は惜しくない 寺川弘一
  まだここはこの世深爪するところ たむらあきこ
  頼りない歯だがバナナは噛み切れる 新家完司      *
秀3 切れぬようゆるませておく細い糸 橋倉久美子    *
秀2 髪切ると帽子がちょっと深くなる 松谷大気      *
秀1 にんげんであらねばならぬ爪を切る 新家完司
 評   にんげんであり続けるためには、理性と身だしなみは欠かせない。「爪を切る」が実に適切。。  
世相切るペンもたじろぐネグレスト 吉崎柳歩