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前月入選句発表 お題「 帽子 」
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青砥たかこ選 |
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アイテムの帽子が美女と思わせる |
松本諭二 |
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お地蔵さん帽子かぶって温い顔 |
柳谷益弘 |
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帽子まぶかに切り取り線をまたぐとき |
たむらあきこ |
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ドラゴンズの帽子かぶっている案山子 |
柳歩 |
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涙目が治まり帽子浅くする |
松谷大気 |
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語り継ぐ話が重い夏帽子 |
備瀬ちゃくし * |
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寅さんの帽子がたまに欲しくなる |
濱山哲也 * |
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炎天に脱帽八時十五分 |
通せん坊 * |
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東尋坊の崖から落ちたのは帽子 |
柳歩 |
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鮮やかに帽子を飛ばし席確保 |
北田のりこ |
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玉の汗見せない祖母の夏帽子 |
山添幸子 |
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大道芸 出番を待っている帽子 |
備瀬ちゃくし |
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ベレー帽かぶれば過疎の文化人 |
佐藤千四 |
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長い舌出して帽子がほしい犬 |
よしひさ |
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雪解けの畑に浮き出る麦藁帽 |
飯島章友 |
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目だし帽のままコンビニへはいけぬ |
丹川 修 |
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学生帽かぶって法話聞いている |
濱山哲也 |
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募金の声帽子目深にやり過ごす |
新家完司 |
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不満の意阿弥陀かぶりに滲ませる |
通せん坊 |
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マジシャンの帽子から出た黒いハト |
伊田網人 |
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もぎたてを帽子で受ける茄子胡瓜 |
まりえ |
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ベレー帽洒落た男が出来上がる |
杏子 |
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タイガースの帽子被って溝掃除 |
新家完司 * |
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帽子のニオイで知る自分のニオイ |
早川トミジ * |
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お見事に帽子へこんで夏終わる |
東川和子 * |
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バンカラの気概守っている帽子 |
加藤吉一 * |
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ようやっとこころの帽子取れて秋 |
山添幸子 |
| 秀3 |
帰りにはきっと忘れてくる帽子 |
加藤峰子 * |
| 秀2 |
髪なでてほしくてかぶらない帽子 |
橋倉久美子 |
| 秀1 |
観衆に応えるヒーローの帽子 |
吉崎柳歩
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| 評 |
帽子で何かを隠す句が多かったので、一番輝いている句をトップにした。 |
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| 軸 |
目立たない帽子を被り逢いに行く |
青砥たかこ * |
| 吉崎柳歩選 |
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帽子とる和田に男があふれ出る |
加藤峰子 |
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寅さんの帽子がたまに欲しくなる |
濱山哲也 * |
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帽子のニオイで知る自分のニオイ |
早川トミジ * |
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野球帽ならばカープが性に合う |
濱山哲也 |
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健さんに憧れているハンチング |
新家完司 |
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似合わない人に買われたハンチング |
松谷大気 |
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語り継ぐ話が重い夏帽子 |
備瀬ちゃくし * |
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塩の香が祖父の軍帽から立ちぬ |
飯島章友 |
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炎天に脱帽八時十五分 |
通せん坊 * |
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カラフルな帽子に恥ずかしい案山子 |
加藤吉一 |
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美人に見せる帽子のつばの演技力 |
北田のりこ |
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ループタイしめてベレーをのせてます |
伊田網人 |
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かみさんの戦闘帽は威勢いい |
よしひさ |
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べっぴんの案山子に羽根のある帽子 |
青砥たかこ |
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バンカラの気概守っている帽子 |
加藤吉一 * |
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お見事に帽子へこんで夏終わる |
東川和子 * |
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正装の祖父がカンカン帽といる |
佐藤千四 |
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夏帽子アバンチュールの夢少し |
早川トミジ |
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アデランスの上で帽子が落ち着かぬ |
まりえ |
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こっそりとなおすカツラという帽子 |
たむらあきこ |
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鳩よりも出したい人の居る帽子 |
小太郎 |
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帰りにはきっと忘れてくる帽子 |
加藤峰子 * |
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皇后様に帽子野球少年にも帽子 |
橋倉久美子 |
| 秀3 |
目立たない帽子を被り逢いに行く |
青砥たかこ * |
| 秀2 |
顎紐を緩めてならぬ儀仗兵 |
寺川弘一 |
| 秀1 |
タイガースの帽子被って溝掃除 |
新家完司 * |
| 評 |
虎キチにもいろいろあって、タイガースの帽子をいつも被っている人と溝掃除では被れない人がいる。この句主はどちら? |
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| 軸 |
観衆に応えるヒーローの帽子 |
吉崎柳歩
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