目次30年6月号
巻頭言  「席題」
すずか路
・小休止
・柳論自論
・人と句「岩谷佳菜子さん」
・例会
・例会風景
・宿題選評
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・エッセイ・その他
・大会案内
・編集後記

 


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巻頭言

「席題」                                                                        

 『番傘川柳百年史』によれば、昭和12年、番傘創立25周年の記念大会においては、宿題4題の他に席題が17題も出されたというから驚きである。例会では珍しくないものの、現代の川柳大会において、席題(むろん一題のみ)が出されるほうが珍しい。私が参加する大会では、我が「鈴鹿市民川柳大会」を除けば「川柳展望全国大会」ぐらいのものである。
 席題とはその名の通り、「参加者が席に着いてから出される課題」である。事前にその題が決まっていたり、公開されていたのでは「席題」にならない。主催者として、句会に参加しないスタッフだけが知っているのは差し支えないが、川柳の大会(例会はもちろん)というものは、主催者やスタッフも全員参加することが望ましいし、慣例にもなっていると思う。
 例会では、その月の当番(二人)に席題の案を持ってきてもらう。問題がなければその題に落ち着く。皆が考えている間も、会長や補佐や会計は、それぞれ「やるべき事」があるが、それはハンディというものである。    大会ではこれまで、準備の都合上、事前に示した数題の案の中から、当日の選者に選んでもらい、大会前々日の夜に連絡してもらうようにしていた。それを翌日スタッフ全員に連絡して、大会当日、持ち場に着く前に投句を済ませてもらっていたのである。

 展望の今年の大会では、初めて受付の仕事を手伝ったのだが、席題は知らされてなかった。交替で持ち場から離れて作句したのだが、なかなか集中できなかったのを覚えている。
 前号の巻頭言で会長も書かれているが、今年の大会の席題は二題(各共選)ある。「名詞」と「動詞その他の題」の候補の各60題が入った箱が二つ用意されている。午前十一時に公開抽選して、席題が決まるという段取りである。 それまでには、なるべく宿題のほうは投句しておいていただきたい。締切りは十二時なので、席題4句に集中して貰わなければならない。我が鈴鹿川柳会のスタッフも同様である。

 大会を成功させなければならない裏方の責任者として、またまた自分の首を絞めるようなことを企画してしまった。まあ、なるようになるだろう。

                                        柳歩

 
すずか路より
俺流が手を焼かせてるお付き合い 松岡ふみお
家族葬ばやり涙を出せぬまま 坂倉広美
痛い場所数えながらの貼り薬 勝田五百子
ちゃんとした形オバマの折った鶴 橋倉久美子
思ったより寝心地悪いハンモック 北田のりこ
お隣へCM通り引っ越し社 河合恵美子
ロングホール刻んで進む亀が勝つ 中川知子
便り待つどきどき感はないメール 落合文彦
口鉄砲不法所持罪財務相 毎熊伊佐男
衣食には無いがひとには好き嫌い 寺前みつる
頭から足心まで介護する 村井一朗
正座より胡座の似合う女の子 鈴木裕子
五月なのに窓の風鈴騒がしい 長谷川健一
大会に出る根回しをして時を待つ 竹口みか子
退院も病後養生テレビ番 瓜生晴男
家族葬に少し不満のご親戚 加藤吉一
自転車を捨てる捨てない口げんか 安田聡子
楽しみの一つゴーヤに水をやる 芦田敬子
国会を大手を振って通る嘘 圦山 繁
逃げるのが得意みたいな飲み薬 千野 力
安くても日に当たる品手が伸びず 西川幸子
特急の眼中にない通過駅 小川はつこ
検診の度に増えてるチェック覧 小出順子
荒削りの円空佛の目が笑う 高柳閑雲
副作用気にしつつ飲む酵素剤 川喜多正道
自転車の後ろに夕焼けを乗せる 柴田比呂志
まだ傘寿胸の鼓動は鳴り止まず 竹内そのみ
孤独ではないがひとりに違いない 樋口りゑ
次の駅までに捕まえたい言葉 眞島ともえ
五時起きで健康管理するリズム 加藤峰子
ニアミスに母国語叫ぶ交差点 福村まこと
去勢しない野良猫にある自尊心 佐藤千四
あの世まで突っ走るなよドライバー 西野恵子
めげないわ葉桜だって美しい 寺田香林
何事も腰が大事と思い知る 瀬田明子
ノックせず入っても良い自動ドア 西山竹里
調査だと日本だけがいう捕鯨 日野 愿
喜寿の朝ハートマークのオムレツで 岡ア美代子
カリカリとジュワッとトロリカレーパン 竹原さだむ
夢のため現実的な策を練る 澁谷さくら
システムが唸りわたしは労働者 神野優子
本当の自分に戻る応援歌 上村夢香
野いちごを捜す余裕のあるゴルフ 前田須美代
長崎弁と関西弁の孫が来る 佐藤近義
クラス会ちりめん皺の増えた顔 岩谷佳菜子
食後にはペットボトルのお茶が出る 西垣こゆき
夾竹桃咲いて大会月となる 吉崎柳歩
消しゴムの地味な進化を認めたい 青砥たかこ
 

整理・柳歩

 
5月26日例会より
宿題「 眼鏡 」 吉崎柳歩 選と評
   散髪後男っぷりを見る眼鏡 橋倉久美子
   虫を見る機会が減った虫眼鏡 西山竹里
 止  法律の穴を探している眼鏡 坂倉広美
 軸  老眼鏡なくても見える飛蚊症 吉崎柳歩
宿題 共選「下がる・下げる」 鈴木裕子 選
   謝罪会見頭下げても認めない 上村夢香
   ひとランク下げると息が楽になる 坂倉広美
 止  ハンガーに今日の余韻が吊り下がる 寺田香林
 軸  なんまいだあケーキはすぐに下げられる 鈴木裕子
宿題 共選「下がる・下げる」 坂倉広美 選
   年金に孫の学費がぶら下がる 佐藤千四
   妻の後三歩下がってついて行く 中村あけみ
 止  なんまいだあケーキはすぐに下げられる 鈴木裕子
 軸  今日もまた打率を下げて帰宅する 坂倉広美
宿題「自由吟」 橋倉久美子 選と評
   風船も小さく成って行く老化 千野 力
   年寄りの趣味役に立つ詰め将棋 長谷川健一
 止  こわいのは家より僕の老朽化 瀬田明子
 軸  お土産もトイレも駅に行けばある 橋倉久美子
席題「困る」 清記互選 高点句
 6点  困らせる記事でもってる週刊誌 加藤吉一
 5点  もよおしてきたのに切れぬ長電話 北田のりこ
 4点  混浴と分かり困ったふりをする 吉崎柳歩
   着ぐるみの中で困っているらしい 橋倉久美子
   突然訃報クリーニング中の喪服 北田のりこ
   正直な子どもが話す家事情 中川知子
   あてにした人が来なくてはかどらず 青砥たかこ
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『唸る』  応募98句
 13点  少年の指し手名人唸らせる 瀬田明子
 12点   唸るのは控えてほしい執刀医 西山竹里
 10点   吠えるより唸ると怖いブルドッグ 橋倉久美子
   8点   低くないと威嚇にならぬ唸り声 加藤吉一
   オータニサンメジャーリーグを唸らせる 佐藤千四
    唸るだけとんとわからぬピカソの絵 日野 愿