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目次4月号 ・巻頭言 「 不断桜グループ」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・例会 ・例会風景 ・没句転生 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・インターネット句会 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・ポストイン ・お便り拝受 ・各地の大会案内 ・編集後記
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たかこ 整理 柳歩 堤 伴久・吉崎柳歩 浅井美津子 柳歩 清水信 橋倉久美子 柳歩 |
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巻頭言 | |
不断桜
伊勢の白子子安観音にある桜。天然記念物。サトザクラの一品
今年の鈴鹿の大会のアトラクションは、1m×1,3mのジャンボ紙芝居である。ふすま一枚分くらいあるだろうか。そんな紙芝居の内容は、「鼓ヶ浦の由来と伊勢形紙」をやっていただく。 「不断桜グループ」の発足は平成三年のこと。一枚一枚自分たちで絵を描き、文を作る。ナレーションから演出、すべて手作りのオリジナルである。会員は七名、全員女性である。 名前の由来をお聞きした。年中美しい花を咲かせている、子安観音寺の不断桜にちなんだそうだ。たしかにいつお会いしても、明るくきれいなお姉さま方ばかりだ。 地元のケーブルテレビではおなじみだが、これまでの実績を、記させていただく。
・平成十一年 三重県平成文化賞受賞
ご要望があれば、全国津々浦々出張してくださるようだ。 |
すずか路より |
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リレー鑑賞「すずか路を読む」 |
一覧の上共感、情景が見える句を鑑賞させていただきました。
身を案じついに口調が荒くなる 山本 鈴花
あくび出る心身ともにリラックス 鈴木 章照
心の田耕すことも忘れまい くのめぐみ
立ったまま居眠りできる人もいる 鶴田美恵子
「もうあれが咲きそう」妻と僕の早春 堤 伴久
背中にも目が必要なこの世相 山本 喜禄
がんばれと私見つめている遺影 鈴木 裕子
経験が有り就かせたくない職場 加藤 吉一
賽銭が肩越しに飛ぶ初詣で 水野 二
踏み台になる幸せだってあるのです 青砥たかこ
(鈴鹿市在住・鈴鹿川柳会前会長) |
3月28日(土)例会より | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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特別室 |
鶴彬三章(2)
鶴彬(つる・あきら)本名は喜多一二(きだ・かつじ)は、石川県河北郡高松町で生まれた。父が30代で急死した時、母のもとには彼をふくめて、5人の子供が残された。母寿々(すず)は5人の子を親族にあずけて、福井の機屋へ女工として働きに出た。
15歳の時、鶴は「北国新聞」に投稿した句が、初めて採用された。 母に捨てられた子の悲哀は、その後の作にも現われている。
・可憐なる母は私を生みました 孤独と闘い、マルクスにはまったり、性欲に悩んだりもした。
・静かな夜口笛の消え去る淋しさ
・飢と言ふ影に追はれて反旗を伏す 彼の主宰するプロレタリア川柳研究会は、全員が検束され、家宅捜査を受ける。勤め先もなく、自由労働者として底辺の肉体労働に従いつつ、句作を続ける内、徴兵年齢となる。 鶴は金沢の第九師団に入隊するが、隊内で赤化事件を起す。軍事裁判にかけられ、懲役3年の刑を受けるが、「川柳は一つの武器である」から反権力の闘いをすべきだという主張は変らなかった。
・十五日経つたら死ぬという手当 治安維持法施行下に非業の死を遂げた天才を、時代が違うということで無視することは出来ないのだ。もう一度読み直して見るべき人であろう。 (文芸評論家)清水信 |
誌上互選より 高点句 | ||||||||||||||||||||||||
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