目次30年2月号
巻頭言  「印象吟」
すずか路
・小休止
・柳論自論「句跨り下」
・人と句「長谷川健一さん」
・例会
・例会風景
・宿題選評
・インターネット句会
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・エッセイ・その他
・大会案内
・編集後記

 


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巻頭言

「印象吟」                                                                        

 一月の例会の席題は、昨年に引き続いて「印象吟」だった。合評の途中で、「印象吟は一句立てなのか、二句立てなのか?」という疑問が提起された。

 現代川柳は二句立ての前句付けを祖としているが、一句立て、つまり長句(十七音字)だけで問答があり(句意が明瞭で)、且つ川柳味がある(自立している)ことを要求されている。これは課題吟でも同じことである。課題吟は前句付けと違い、課題とセットで味わうものではない。課題を適切に消化した上で、課題を離れても自立していなければならない。つまり、課題吟であっても一句立ての文芸なのである。

 これに対して印象吟は、絵画や写真、物体、音楽など「対象物」から発想やイメージを拡げ長句を詠むものである。しかし、その長句が課題吟と同様、それだけで自立している(一句立て)べきなのか、対象物とセットで味わう(二句立て)ものなのかは、私が知る限りでは明確にされていない。

 印象吟そのものは、『川柳マガジン』や幾つかの柳誌で見ることができる。いずれも入選句を検証してみると、「対象物」を離れても自立している句もあれば、対象物とセットでないと味わえない(二句立て)句もある。
 印象吟が、課題の意味ではなく、五感による印象で詠むものであれば、その出発点である対象物とセットでないと、その発想、着想、飛躍の面白さを鑑賞し、味わうことはできない。もし、結果として生まれた句が、その句だけで自立していないといけないとなると、その分、感覚、感性から生まれる自由な発想、着想を抑制することになるだろう。「右脳の活性化」という、印象吟の効果を阻害することにもなりそうな気がする。
 「前句付け」は前句と付け句のセットで味わう文芸である。構造としては印象吟も同じだと思う。付け句だけで味わえる(自立した)句のうち、優れたものが誹風柳多留に編纂された。印象吟でも、詠まれた句のみで味わえる(自立した)句はもちろんオーケーであるが、二句立てでも構わないのだと私は考える。もちろん、どちらの場合も、対象物に「発想の痕跡(部分、見立て、雰囲気でもいい)」が存在することが前提条件だろう。    

                                         柳歩

 
すずか路より
亀だって先頭走る夢を見る 竹内そのみ
思い出の傷があちこちある愛車 樋口りゑ
横綱の品格コーヒーが冷める 眞島ともえ
三日寝込み夫の無能思い知る 加藤峰子
新元号我が家も案が二つ三つ 福村まこと
雪の日はああ雪だなと窓を見る 佐藤千四
逢いに行く後ろめたさに雪が舞う 西野恵子
いい年になれよ大吉持ち帰る 寺田香林
それなりに美人になれる美容院 瀬田明子
この世では握手ができなかった人 西山竹里
超多忙暮れの掃除を年明けに 岡ア美代子
向上心皆無の僕も食う雑煮 日野 愿
福笑いすこしくずしてみる自分 澁谷さくら
平成に想定外を教えられ 神野優子
西郷どんに憧れテレビ梯子する 上村夢香
お待ちしてます梅一輪を香らせて 前田須美代
待合室知らない人に愚痴を言う 岩谷佳菜子
ベッドの棚に父の眼鏡が残される 西垣こゆき
人一人旅立ち家の寒いこと 松岡ふみお
失恋の数ほど食べているミカン 坂倉広美
面接へ歩き方から指導する 橋倉久美子
エアコンがストライキする寒波の日 北田のりこ
誰にでも長所短所の絵が画ける 河合恵美子
イカスミを食べるとニッとしたくなる 中川知子
抗菌で育ち抵抗力はなし 落合文彦
四十年振りの暑さもきっと来る 毎熊伊佐男
広辞苑七版もう使う程無い余命 寺前みつる
半世紀振り会うきっかけの年賀状 鈴木裕子
病棟の灯りはいつも点いている 長谷川健一
妹の電話が遠くなる夜更け 竹口みか子
歯ブラシも新品に替えおめでとう 瓜生晴男
記念日に去年と比較する介護 加藤吉一
ぜんざいも七草粥も二人膳 安田聡子
仮想通貨なにがなんだか解らない 芦田敬子
綿菓子が目当てか孫の初詣で 圦山 繁
年末に迎えに行った子を送る 千野 力
インフルで枕並べて寝正月 西川幸子
期待裏切るポッチャリ型の雪女 小川はつこ
優先席そろそろ私座れます 小出順子
外してはならぬ大太鼓の出番 高柳閑雲
母召され弟召され生きた年 川喜多正道
夕焼けはなんにも話してくれぬ 柴田比呂志
ドイツ語の勉強してもいいコメダ 吉崎柳歩
何してもインスタ映えのする二歳 青砥たかこ
 

整理・柳歩

1月27日例会より
宿題「引き分け」 橋倉久美子 選と評
   引き分けにしておいたると負け惜しみ 鈴木裕子
   切り札を使わぬままに引き分ける 圦山 繁
 止  引き分けてなおさら事が揉め始め 芦田敬子
 軸  酒豪だな新家完司と引き分ける 橋倉久美子
宿題 共選「払う」 北田のりこ 選
   ツケの利く店がもうない定年後 日野 愿
   払いそこねた火の粉が命とりになる 橋倉久美子
 止  沖縄の払う犠牲を見ない国 西山竹里
 軸  ひとつならお先にどうぞレジゆずる 北田のりこ
宿題 共選「払う」 吉崎柳歩 選
   性悪説にしたがっている前払い 北田のりこ
   後方に注意を払う先導車 西山竹里
 止  先頭が蜘蛛の巣払う登山道 西川幸子
 軸  納得をせぬまま払う受信料 吉崎柳歩
宿題「自由吟」 青砥たかこ 選と評
   歯が不調おかげで少しダイエット 北田のりこ
   冷蔵庫今朝の温度に負けました 小出順子
 止  非常時をずっと待ってる非常口 吉崎柳歩
 軸  面倒はやさしい人へ吹き溜まる 青砥たかこ
席題「印象吟」(絵本「たかこ」より、久美子さんの手作り人形) 清記互選 高点句
 6点  十二単が思案している日帰り湯 吉崎柳歩
 5点  夢叶い和服が着れた雪だるま 小出順子
   UFOで一人で帰るかぐや姫 圦山 繁
 4点  これからはおひとり様で生きていく 川喜多正道
   一人では淋しげ僕も座ろうか 鈴木裕子
   幸せなふりが上手になってきた 青砥たかこ
   イモトより立派な眉のお姫様 芦田敬子
 
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『頂上』  応募100句
 11点  頂上に立っても控え目なシェルパ 西山竹里
 1 0点   頂上の雪で富士山らしくなる 芦田敬子
  9点   頂上の椅子で孤独を噛みしめる よしひさ
     頂上をめざす途中もいい景色 澁谷さくら
  8点  道草が好きで登頂まだできぬ 眞島ともえ
  7点  頂上を見上げて足に聞いてみる 西野恵子
    頂上にいるとついつい反り返る 鈴木章照
    山よりもケーキで制覇モンブラン 小出順子