目次05年11月号

巻頭言 「ブギウギ追想」
                            柳歩  
すずか路
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巻頭言

「ブギウギ追想」

  前回の「らんまん」の途中から、NHKの朝ドラを視聴するようになった。十月からの「ブギウギ」は最初から観ている。笠置シズ子の「東京ブギウギ」は幼い頃社宅のぼろラジオで何度も聴いた。ラジオで聴いて記憶に残る唄はたくさんあるが、「買い物ブギ」や「たよりにしてまっせ」など、小気味の良さでは彼女の右に出る歌手はいなかっただろう。私の育った町には「八千代座」という映画館があった。そこで母と一緒に笠置シズ子の「東京ブギウギ」を直接観た記憶があるのだが、興業だったのか映画(銀座カンカン娘?)の中だったのか、それとも夢の中だったのかハッキリしない。今では確かめようもないことだ。

  ドラマの中で、少女歌劇団が会社を相手にストライキに突入するシーンがあった。この時に、松竹歌劇団のストライキ「桃色争議」を思い出した。私が二十代だった「70年安保闘争」のころ知った出来事だった。だが知識として知っていただけで、このストライキの中に笠置シズ子がいたことや、争議委員長が水の江瀧子(ドラマでは橘アオイ)であることは知らなかった。水の江瀧子はNHK番組の「ジェスチャー」で憶えているだけで、松竹歌劇団の男装の麗人であったことも知らなかったのだ。

  ウィキペディアで調べると、松竹少女歌劇部が後のSKD松竹歌劇団、松竹楽劇部は後のOSK日本歌劇団だそうだ。その後、紆余曲折はあったものの、昨年OSK日本歌劇団として創立百周年を迎えたとある。
宝塚歌劇団の「すみれの花咲く頃」ほど知られていないが、OSKのレビュー「春の踊り」は、川柳作家、岸本水府の作詞である。水府は番傘川柳社を組織し『番傘』を創刊、そのかたわら、コピーライターとして活躍した。三番の歌詞を紹介する。

  桜咲く国 桜 桜 
    春の扉の 今日ひらく
 若さ讃えて 八重一重
   人か桜か 花か吹雪か
      人か桜か 花か吹雪か

  岸本水府は私の最も敬愛する川柳作家であり指導者である。「めいばん」の浦野知三郎氏が、この四月までの五年間、月間川柳『めいばん』の表紙に水府の句に添えて木版画を掲載された。めいばんにとっても、ご本人にとっても良い財産になるだろう。

 脈絡のあるようでない文章になった。
                                                                                                                                 柳歩

 
すずか路より14
 
接種場意外に多い左利き 村井一朗
性善説当てにしている努力義務 西岡ゆかり
皆揃う旬を煮ている台所 山口龍一
最期の車替えて明日に夢繋ぐ 奥田悦生
期限切れ食べる勇気のない玉子 鈴木裕子
長々と語る中味のない話 草山節子
担い手なく末を心配する農地 加藤吉一
三面鏡に上手く化けたと褒められる 芦田敬子
廃品回収女性の声でやって来る 圦山 繁
遠慮して上がる娘の嫁ぎ先 小川はつこ
鈍行に乗って各駅秋景色 瓜生晴男
診察台医師の手を借り起き上がる 西川幸子
楽しんで何を植えよう畝作り 水谷ちか子
気付くまで子が黙ってたグリーン車 小出順子
べからずが増え公園に茂る草 藤村洋子
世が世ならと父も思ったことだろう 柴田比呂志
エンマ様もう余命表いりません 竹内そのみ
命まで取られはしない物忘れ 小林祥司
散り終わる花火のように咲いた萩 田鎖市子
子と旅行親孝行をされている 眞島ともえ
人の世話できて自宅は後まわし 加藤峰子
格安のチケットを待つ里帰り 福村まこと
見て見ぬ振りをしていた人も同じ罪 田沢恒坊
菜園で生まれた虫の不幸せ 佐藤千四
「昴」の字教えてくれた新司逝く ささきのりこ
老兵は去るのみ次は私かも 瀬田明子
体力が落ちても伸びる爪と髪 満月庵
SNS途端に黙るアナログ派 寺井一也
裁判所最後は国に味方する 西山竹里

おいしい秋食べ過ぎずにはいられない

澁谷さくら
ほっておけその内世間忘れよる 濱口祐一
病名を勲章なみに並べ立て 磯浜基十
中東を理解したくて見るネット 神野優子
進むしか無い自分史の果てるまで 前田須美代
ダイヤ婚老々介護冬準備 坂 茜雲
ひらめきを言葉に出来ぬもどかしさ 大川里子
団塊世代ベビーブームが付きまとう 岩谷佳菜子
のんびりと生き百歳が寄ってくる 坂倉広美
来年も付き合いしますドラゴンズ 竹島 晃
シミ一つつきふだん着になった服 橋倉久美子
減税より国の赤字を減らすべき 北田のりこ
丁寧に仕舞い忘れて大探し 河合恵美子
毒殺をするかのように除草剤 中川知子
二千円札を忘れている世間 落合文彦
非通知の電話詐欺かと身構える 竹尾佳代子
納めないのと納められないのは違う 毎熊伊佐男
爆音が平和を祈る声を消す 戴 けいこ
玉手箱開けるとたぶん若返る 吉崎柳歩
マニキュアを落とすと指もホッとする 青砥たかこ
 

整理・柳歩

10月28日(土)例会より  出席者13名 欠席投句 27名 計40名より
宿題「未練」 橋倉久美子 選
  注文後もメニューを離さない未練 北田のりこ
  納豆が未練ありげに糸を引く 瀬田明子
  避難する時には捨てていく未練 𠮷崎柳歩
 軸 枯れたのに片付けられぬ鉢の数 橋倉久美子
宿題「痒い」(共選) 中川知子 選
  痒い時どんな顔する仁王様 圦山 繁
  記者会見痒い所は触れさせぬ 西岡ゆかり
 止 ストレスで地球が起こす蕁麻疹 ささきのりこ
 軸 チクチクと不快にさせる首のタグ 青砥たかこ
宿題「痒い」(共選) 青砥たかこ 選
  ロボットがそのうち掻いてくれる背な 𠮷崎柳歩
  痒い時どんな顔する仁王様 圦山 繁
 止 紳士だと持ち上げられてむず痒い 小林祥司
 軸 言い足りず舌の裏側痒いまま 青砥たかこ
宿題「自由吟」 𠮷崎柳歩 選
  できるだけ下がりたくない押し相撲 西山竹里
  赤飯を炊くほどでない誕生日 橋倉久美子
 止 熊よけの鈴が人里にも響く ささきのりこ
 軸 拾ったら炊かねばならぬ栗御飯 𠮷崎柳歩
席題 「 袋 」 互選(一人5句投票)
 7点 土詰めて初めて役に立つ土嚢 𠮷崎柳歩
 6点 悔しいが年々しぼむ知恵袋 𠮷崎柳歩
 5点  三円でも惜しんでしまうレジ袋 中川知子
  医療手袋脱げてはならぬ手術前 小川はつこ
  食べ切るまではやめられぬ袋菓子 橋倉久美子
  誌上互選より 高点句(一人5句投票)
 
前号開票 『下がる・下げる』応募104句
  15点  買わないと損な気がする五割引 竹内そのみ
  14点  一ランク下げれば受かる志望校 満月庵
  11点   取り下げてくれとは言われない辞表 𠮷崎柳歩
 10点  引き下げた意見ひきずる帰り道 小川はつこ
      年金に孫七人がぶら下がる 佐藤千四
   9点  下がってもキャッチできないホームラン 戴 けいこ
      告白できぬまま下りていく観覧車 北田のりこ
    髪洗う時には下げている頭 圦山繁