目次07年5月号

巻頭言 「トランプ旋風」 柳歩  
すずか路
       久美子・柳歩整理 
・小休止      繁・恵美子
・柳論自論(再掲)   柳歩
・川柳つれづれ     けいこ
・人と句 「おもしろ川柳会・合同句集」
           
 を読んで たかこ            
・例会
・例会風景       たかこ 
・没句転生      柳歩
・アラレの小部屋  久美子     
・前号「すずか路」散歩
         小川はつこさん
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

   

 

 











 
 

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巻頭言

トランプ旋風

  共和党のトランプ氏が大統領に就任してから、危惧していたこと、いやそれ以上のことが進行している。川柳人の思いはみな同じとみえて、会誌の近詠や例会の入選句、先日開催された川柳展望50周年全国大会でもトランプ批判の句が登場する。かく言う私も昨年暮れから当月にかけて、我が会はもちろん、あちこちの例会や近詠で頻繁に詠んでいる。順不同だが、

  またトラの行方が怖い年忘れ
  トランプが大統領という悪寒
  トランプの勝利で進む温暖化
  アメリカファースト我が国は昔から
  トランプが骨抜きにする民主主義
  旗色が急に変わった星条旗
  くじけてはならないトランプの脅し
   トランプと一緒にしたくない花見
 卓袱台をひっくりかえすトランプ氏


  ざっとこんな案配である。川柳の句材を与えてくれたなどと喜んでいる場合ではない。詠みたくて詠んでいるわけでもない。私なりの危機感の顕れである。
  過日、コメダ稲生店で中日新聞を読んでいたら、『視座』に「米国の没落」と題して内田 樹氏(神戸女学院大名誉教授・凱風館館長)の論文があった。コピーを取っていないので正確とは言えないが、要旨は次のような内容であった。

   トランプは二〇世紀に入ってからこれまで米国が掲げてきた「道義的な民主主義国家」という建前をかなぐり捨てた。理由はそのコストが過重になったからである。世界でリーダーシップをを取るためには「持ち出し」を覚悟しなければならないので、経済力も軍事力も衰えてきた米国にはもうそんな余力はない。「アメリカファースト、米国さえよければそれでいい。温暖化が進もうと世界がどうなろうと知ったことか」というのが彼の政治姿勢であり、それを米国市民の過半数が支持してしまったのである。この事実は重い。米国は道義的な国であるべきだと考える人たちと、米国がならず者国家であって何が悪いと思う人たちの和解はたぶん成立しない。「ルールを守る人間」と「ルールを守らない人間」が戦った場合には、短期的には必ず後者が勝つ。

   トランプが大統領になったのはアメリカの悲劇であり、世界の悲劇でもある。そのうち三権分立も国連も要らないと言い出すのではないか?
  卓袱台の後片付けがままならぬ
                                                                                                                                                           柳歩
 

 
すずか路より
控え目で美人私の事かしら 前田須美代
万博に行った気になるYou Tube 神野優子
写真集寝ころび世界ひとまたぎ 大川里子
老いの句を並べて風が冷たいな 坂倉広美
オープンに今は明るく癌告知 竹島 晃
展望の大会だけに着るスーツ 橋倉久美子
年中あるが春に食べたい桜餅 北田のりこ
指先の小さい割に痛む傷 河合恵美子
散ったのでホッと一息つく桜 中川知子
スキップをしようと春がやって来る 落合文彦
教室の匂いなつかし参観日 竹尾佳代子
小紫と思い込んでた濃紫 毎熊伊佐男
桜舞う散るとは言われたくなくて 戴 けいこ
通院の頼みの綱は娘の車 村井一朗
桜トンネル列車の窓に花吹雪 瓜生晴男
吹き零れ慌てて取った鍋の蓋 加藤吉一
「ちゃん」と「君」息子夫婦の仲がいい 芦田敬子
手作りの花瓶に花を活けて春 圦山 繁
夫からやんわり奪う家長の座 小川はつこ
木曽三川テントと犬の多いこと 水谷ちか子
未登録の数字何度も鳴るスマホ 竹口みかこ
ころんだのが響き出られぬクラス会 西川幸子
はるばると我が家忘れず来たツバメ 草山節子
空気まで八分音符の春の風 小出順子
美しき五月討ち死にでもするか 柴田比呂志
昨日冬今日は夏だと忙しい 竹内そのみ
身の丈に合わぬ話と及び腰 小林祥司
まだ山を歩くつもりの登山靴 眞島ともえ
人妻とペアで勝利のハイタッチ 小野教彦
手の届く場所に耳掻きボールペン 樋口りゑ
退院をした瞬間に主婦になる 加藤峰子
不定愁訴医者も勧める日本食 福村まこと
大笑いするモナリザを見てみたい 田沢恒坊
橋をかけ歴史忘れた瀬戸の海 満月庵
音楽もフォトも君へのラブレター ささきのりこ
更地増え町にポツンと一軒家 寺井一也
八本も要るのだろうか蛸の足 西山竹里
春の朝いのちがひとつ散りました 澁谷さくら
今更ながら中学生のような恋 玉木りょうこ
花見会賑やかなのは女たち 磯浜基十
明らかにしない不起訴にした理由 𠮷崎柳歩
忙しいことがリズムになっている 青砥たかこ
 

整理・柳歩

4月26日(土)例会より  出席者1 2名 欠席投句25名 37名より
宿題「顔」 𠮷崎柳歩 選
  幼子もペットも顔色が読める 北田のりこ
  いい顔をするから雑用が増える 橋倉久美子
  顔役の立てておかねばならぬ顔 西山竹里
 軸 ガンジスの水では顔は洗えない 𠮷崎柳歩
宿題「違う」 西川幸子 選
  結婚して育ちの違い知る食事 加藤吉一
  神仏の違い気にせず手を合わす 関本かつ子
 止 本心と違う言葉で褒めておく 芦田敬子
 軸 師のウクレレ弾いてもやはり違う音 西川幸子
宿題「違う」(共選) 橋倉久美子 選
  それぞれが違う思いで見る桜 満月庵
  似ているがニュアンス違う推しとファン ささきのりこ
 止 体調で違うビールの泡の味 青砥たかこ
 軸 見る角度変えて四角を丸にする 橋倉久美子
宿題「自由吟」 青砥たかこ選
  値切ったりしたことはない電車賃 西山竹里
  鼻輪する人に同情止まぬ牛 福村まこと
 止 テキトーに振ってはならぬ指揮者の手 小川はつこ
 軸 忙しくないと落ち着かない体 青砥たかこ
席題 「引く」清記互選(一人5句投票)
 6点  ライバルを前に引くには引けぬ恋 毎熊伊佐男
5点 私が引くとハズレに変わるくじ 橋倉久美子
  紅をひくときは女になっている 青砥たかこ
4点 潮が引きアサリ目当ての人の波 竹島 晃
  大吉を引いても恋は成就せず 𠮷崎柳歩
  包丁を引くようにして切る刺身 中川知子
  誌上互選より 高点句(一人5句投票)
 
前号開票 『本物』応募102句
  20点  本物しか使ったことがないお札 西山竹里
  14点   保証書が付いて本物らしくなる 小川はつこ
      本物と信じ観ている美術館 鈴木さゑ子
  10点  本物らしい触るなと書いてある 北田のりこ
  9点   本物のようだ身じろぎさえしない 青砥たかこ
   本物の涙は場所を選ばない 小出順子
   似顔絵の鼻は本物より高い 𠮷崎柳歩

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