目次07年6月号

巻頭言 「ツバメのフン」久美子  
すずか路
       久美子・柳歩整理 
・小休止     晴男・ささきのりこ
・柳論自論(再掲)   柳歩
・川柳つれづれ     けいこ
・人と句 「青のメモリー第7号」
           
 を読んで たかこ            
・例会
・例会風景       たかこ 
・没句転生      柳歩
・アラレの小部屋  久美子     
・前号「すずか路」散歩
           直井哲生さん
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

   

 

 











 
 

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巻頭言

ツバメのフン

  先日、めいばんの五月例会にお邪魔した。宿題「はるばる」で、選者(柳歩さん)の「ツバメの句は何句かあったが、この句は『フン』で川柳になっている」というお褒めの言葉(?)付きで、次の句を入選にしてもらった。

   遠来のツバメがうちに落とすフン 内容には自信があるものの、「フン」が少々品位に欠けるかなあと自分では思っていたが、そのフンが功を奏したらしい。 この句は、当日朝、バスの中で作った句である。何句か準備はしてあったがいまひとつ気に入らず、もうひとひねりと考えていたところ、ツバメを思いついた。そういえばツバメはいったい何をしに日本に来るのだろう。もちろん子育てをするためだろうが、それでは当たり前すぎる。 ここで、以前近所のスーパーに、「今年もツバメが来ました」の言葉とともに、フン落下への注意を促す貼り紙があったことを思い出した。ツバメの巣の下には、フンを受けるための段ボールまで敷いてあったっけ。ひょっとしたらツバメは、フンをするためにはるばる日本にやってくるのかもしれない。そんな句ができないかと考えたのである。
   ツバメというと、縁起がよいとか今年も来てくれてうれしいとか、子育てや雛の様子を詠むことが多いと思う。もちろんそれはそれでよいのだが、このような言わばプラス志向の内容は、詠み方によっては「いいこと」を述べた「おりこうさん」川柳になりかねない。あえて挑戦的な言い方をすれば、わざわざ川柳で詠まなくても、俳句でも詠めることである。

   ものごとには、プラス面があればマイナス面もある。角度を変えれば別の現実が見えることもある。縁起がよいとされるツバメだって、フンをするという現実があり、来てくれるのを喜ぶ反面、フンの始末は少々厄介だというのが人間の本音だろう。こうしたもう一つの現実やマイナスの気持ちの混じった本音こそが、川柳でしか詠めない、川柳で詠むべきことなのではないだろうか。                                                                                      
                                                                     久美子
 

 
すずか路より
横綱をやはり張るべし日本人 竹島 晃
近鉄で行ってJRで帰る 橋倉久美子
八十八夜要る芽も要らぬ芽も元気 北田のりこ
お隣りさんいつも通りのご挨拶 河合恵美子
絶滅危惧種になっていくのか鯉のぼり 中川知子
読み方が思いと違う力士名 落合文彦
わたし流ルールゆっくり立ち上がる 竹尾佳代子
一振りもせずに三振してしまう 毎熊伊佐男
泥遊びほど汚れない砂遊び 戴 けいこ
ふっと湧く予感に悩む慎重派 村井一朗
風を抱く初夏はゆらめくものばかり 山口 龍一
絵手紙で届くひ孫の汐干狩り 瓜生晴男
除草剤撒いて維持している空き家 加藤吉一
猿の一家に家庭菜園荒らされる 芦田敬子
企業年金終わった途端物価高 圦山 繁
飛行機ならどれだけ高所でも平気 小川はつこ
天気良し大物洗い精を出す 水谷ちか子
要介護母は家には帰れない 竹口みかこ
連休も開けてようやく行ける医者 西川幸子
いなずまのようにツバメが虫を追う 草山節子
生き抜こう時計の針が止まるまで 柴田比呂志
海ゆかば父の無念の夏が来る 竹内そのみ
痛みとも仲良くしては生きている 小林祥司
国宝展外国人が多すぎる 眞島ともえ
ポストには郵便届く月曜日 小野教彦
筍も蕨も下処理が苦手 樋口りゑ
八十年生きたご褒美まだ元気 加藤峰子
バカでかいアメ車にそっぽ向く世界 福村まこと
スマホがないと裸で歩行する気分 田沢恒坊
驟雨から大きな虹のプレゼント 瀬田明子
転職がネガティブだとはとられぬ世 満月庵
怖いものなしの可愛いおばあちゃん ささきのりこ
トランプがゼレンスキーの敵だとは 寺井一也
別れたら返さなければならぬ鍵 西山竹里
執着がいつでもひとを苦しめる 澁谷さくら
負けず嫌い言い訳ばかり思いつく 玉木りょうこ
無理するな体の疵が目を覚ます 磯浜基十
インバウンドの波だうねりが止まらない 前田須美代
米騒動日本がついに詰んで来た 神野優子
流れ星掴んでみたい二ツ三ツ 大川里子
昨日とは違うところが痒くなる 𠮷崎柳歩
最終回見れば見た気になるドラマ 青砥たかこ
 

整理・柳歩

5月24日(土)例会より  出席者1 4名 欠席投句22名 36名より
宿題「封筒」 橋倉久美子 選
  毒舌も入っています茶封筒 柴田比呂志
  封筒に封がしてある診断書 西山竹里
  封筒にコンニャク入れる永田町 戴 けいこ
 軸 封筒を切手だらけにした値上げ 橋倉久美子
宿題「動く」 小川はつこ 選
  僕以外みな逆走をしています 田沢恒坊 
  こっそりと動くと黒くなるお金 橋倉久美子
 止 動かぬよう縛られている夫婦岩 西山竹里
 軸 額縁でモナリザはもう動けない 小川はつこ
宿題「動く」(共選) 加藤吉一 選
  活け作り誇示するように動く鯛 北田のりこ
  自らの祝いの席も動く母 満月庵
 止 警策がこころの微動見逃さぬ 瀬田明子
 軸 エンドレス巡り巡って来た動画 加藤吉一
宿題「自由吟」 𠮷崎柳歩 選
  皇族が使ってもよい爪楊枝 西山竹里
  肥後守あるが使ったことはない 戴 けいこ
 止 猫にしか通れぬ道を猫が行く 田沢恒坊 
 軸 二つ聞き一つ忘れている老化 𠮷崎柳歩
席題 「爽やか」清記互選(一人5句投票)
 7点  爽やかな朝にも走る救急車 樋口りゑ
  爽やかな風が吹かない永田町 中川知子
5点 爽やかさはない国会もミャクミャクも 橋倉久美子
4点 石破さんにつけてあげたいさわやかさ 小川はつこ
  白すぎる歯で爽やかに見せている 小川はつこ
  レモンかけると爽やかになるおじいさん 橋倉久美子
  爽やかな顔が集まる入社式 中川知子
  爽やかが売りで始めたクールビズ 竹島 晃
  誌上互選より 高点句(一人5句投票)
 
前号開票 『ずるい』応募104句
  12点  責任をとらない位置で言う文句 澁谷さくら
   9点   当たらぬも八卦と念を押す易者 柴田比呂志
      言いにくい事は私に言わす友 加藤峰子
   8点  ずるい人ひとりもいない過疎の村 濱山哲也
     ずるいけど違反ではない猫だまし 𠮷崎柳歩
  7点  世襲候補が親の地盤でする選挙 西山竹里
   立ち合いの変化はずるくない相撲 福村まこと
   ずるいのは作戦のうち七並べ 竹島 晃
   上げ底を上手に隠すお弁当 西山竹里

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