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目次5月号 ・巻頭言 「 短詩型文芸の宿命」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・例会 ・例会風景 ・没句転生 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・インターネット句会 ・ポストイン ・お便り拝受 ・各地の大会案内 ・編集後記
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柳歩 整理 柳歩 吉崎柳歩 河合恵美子 柳歩 |
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巻頭言 | |
先の三川連の大会に「首」という題があった。選者は大嶋都嗣子さんである。相手にとって不足はない。何句か考えた挙げ句、
後日、久美子さんにメールで聞いてみた。彼女から「調べたら(切れたところからがトカゲの尻尾です)という自分の句と、征一路氏の句に(ノーヒント蛇の尻尾はどこからか)という句があった」と返信があった。この二句には私も記憶があった。 |
すずか路より |
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リレー鑑賞「すずか路を読む」 |
それはそれはとお世辞笑いで済まされる 堤 伴久
期待さえしなけりゃ不満なく平和 加藤 峰子
高望みだったと落ちてからわかる 橋倉久美子
どの風にたくす好きだと言うことば 水谷 一舟
平日のあなたがずっと好きだから 高橋まゆみ
一億の国民すべて評論家 山本 喜禄
なんにも知らず今年も咲いてくれた梅 鈴木 裕子
死んだ時 口を開けないようにする 吉崎 柳歩
生涯を出番の来ないスペアキー 青砥たかこ (津市在住・三重番傘同人) |
4月25日(土)例会より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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特別室 |
鶴彬三章(3)
29歳で死んだ鶴彬の作品には、余裕がないが、時代の違いだけではない。
反骨精神は生来のものかも知れない。カラオケもパチンコもゴルフも無かった時代だが、あったとしても鶴彬は、それを楽しむことは不可能であったろう。小学校だけで働いた職工だから、ではない。 「最も不快に感じる発明品は?」という問いに対しての答。
(1) カラオケ
パチンコや回転寿司やお笑い番組がロンドンにあったら、当然その中に入るだろう。
・馬糞から婦人用香水を作る法
こういうものが、イグ・ノーベル賞にはあったと思う。井上大佑が一九七一年に発明したカラオケや、名古屋で売り出したパチンコ機も、多分その中に入っていたと思う。こういうユーモア性から見れば、アングロサクソンの自尊心は、半分ヤキモチにも見える。
・肺を病む女工小作争議の村へ こういう句が、身を寄せられないであろうか。首を切られたハケン族の生活を思わないであろうか。田辺聖子や沢地久枝は、いち早く鶴彬に注目した人であった。 (文芸評論家)清水信 |
誌上互選より 高点句 | |||||||||||||||||||||
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