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02年1月「重ねる・重なる」
01年12月「畑」
01年11月「包む」   
01年10月「指
01年9月「ヒント
01年8月「膨らむ」
01年7月「キープ」
01年6月「眩しい」
01年5月「縛る」
31年4月「ぎくしゃく」
31年3月「しつこい」
31年2月「話」
31年1月「粘る」
30年12月「締まる・締める」
30年11月「パワハラ」
30年10月「吹く」
30年9月「覗く」
30年8月「夏休み」
30年7月「試合」
30年6月「響」
30年5月「五分五分」
30年4月「夢」
30年3月「荒れる」
30年2月「飛行機」
30年1月「名人」
29年12月「まじめ」
29年11月「みかん」
29年10月「読む」
29年9月「豆腐」
29年8月「壁」
29年7月「焼く・焼ける」
29年6月「さっぱり」
29年5月「負ける」
29年4月「普通」

29年3月「黄」
29年2月「引く」
29年1月「質問」
28年12月「悟る」
28年11月「痛い」
28年10月「秋」
28年9月「慣れる」
28年8月「文化」
28年7月「滲む」
28年6月「裸」
28年5月「腐る」
28年4月「血」
28年3月「酒」
28年2月「箱」
28年1月「軽い」
27年12月「乾く」
27年11月「熱心」
27年10月「ゴミ」
27年9月「庶民」
27年8月「比べる」
27年7月「得意」
27年6月「水」
27年5月「貫く」
27年4月「耳」
27年3月「押す」
27年2月「潜む」
27年1月「値打ち」
26年12月「刻む」
26年11月「風呂」
26年10月「暮れる」
26年9月「涼しい」
26年8月「織る」
26年7月「腹」
26年6月「やっと」
26年5月「半分」
26年4月「溢れる」
26年3月「太い」
26年2月「掴む」
26年1月「餅」
25年12月「虫」
25年11月「長い」
25年10月「夜」
25年9月「飽きる」

25年8月「卵」
25年7月「予防」
25年6月「根」
25年5月「ほどほど」
25年4月「首」
25年3月「底」
25年2月「脱」
25年1月「笑う」
24年12月「閉じる」
24年11月「約束」
24年10月「布」

24年9月「旗」
24年8月「かたち」
24年7月「粘る」

24年6月「音 」
24年5月「焦る」
24年4月「家」
24年3月「勇気」
24年2月「開く」
24年1月「踏む」

23年12月「強い」
23年11月「盗む」

23年10月「風」
23年9月「酒」
23年8月「電気」

23年7月「薄い」
23年6月「道」
23年5月「干す」
23年4月「欲」
23年3月「祈る」
23年2月「敵」
23年1月「どきどき」

22年12月「不便」
22年11月「探す」
22年10月「うんざり」
22年9月「帽子」
22年8月「切る」
22年7月「苦手」
22年6月「ガラクタ」
22年5月「弱い」
22年4月「桜 」
22年3月「待つ 」

22年2月「丁寧 」
22年1月「限界 」
 
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前月入選句発表 お題「のんびり応募 306句 154人





































 


石橋芳山 選(入選39
句)          
印は両方の選者から入選した句 
 
   *のんびりと生きているのに腹が減る 橋倉久美子
    風まかせ糸の切れた凧でいる 山口悦子
    折れそうな心を癒す里帰り ねこママ
    のほほんとした性格に惚れてもた 水谷裕子
    のんびりと肉になるまで過ごす牛 みちを
    のんびりと田舎で育つ無垢な色 竹内妙子
    ゆったりと時を香らす花時計 人見五郎
    のんびりやさん呼ばれて悪い気はしない 奈良朱雀
    のんびりを溜めてお腹に肉がつく すずき善作
   *屍になってゆれてるハンモック 永見心咲
    歳時記をひなびた宿で読んでいる 小谷小雪
    前頭葉少し休める夢を見る あら松
   *寅さんの旅を真似する三日間 おかのみつる
   *のんびりが作った僕の間抜け顔 片山かずお
    焼酎をちびり演歌を聞きながら まりえ
    プリンターの上で猫の尾が垂れる こいし
    朝ドラからのんびり朝が起きだした 稲垣康江
    のんびりが降車できない秋葉原 森下博史
    罪悪感まとわりついて昼寝中 浩子
    キリギリス仕事にあぶれているだけ 田岡修二
    コーヒーを入れて聞き入るミュージック 裕子
    生命線なぞり余命を問うてみる 石森あやみ
   *のんびりと弱火で策を練っている 冬子
    弁当がなくてのんびり過ごす朝 玉木りょうこ
    のんびりと酒に解してもらう襞 敏朗
    ぼんやりとアリの動きを見つめてる 渡辺勇三
    レバノンにのんびり薬あるという 龍せん
   *のんびりとカップラーメンのびている 大木雅彦
    日向ぼこ心のしわが伸びるまで 橋倉久美子
   *売れる迄のんびり水に浮く豆腐 中川喜代子
   *毛穴までのんびり今宵ひとりの湯 こやまひろこ
    のんびりも3日で飽きた白い靴 安井紀代子
    ナメクジになる突然の休日は 麦乃
    のんびりとしたくて家路急いでる 竹内美千代
   *ローカル線駆け込みの客待っている 恭子
    菜の花に囲まれながら待っている 東川和子
秀3  のんびりが竹輪の穴を通ります 柴田比呂志
秀2  のんびりと市原悦子聴いている 深谷江利子
秀1  有休をなんでもないが取ってみた pp

評      日常の仕事のなかでのゆとりからなのか、性格的なものからかのんびりとした
   風情が感じられる。日頃からこのような余裕ある、のんびりとした人生を送りたい。

      草原にじわじわ溶けてゆく身体             海賊芳山  

 

 









































 

橋倉久美子 選(入選39句)
 

    のんびりとするはずだった船の旅 かのあやこ
    のんびりを褒められあおりなど出来ぬ 青砥たかこ
    のんびりじゃなくて制限速度です たごまる子
    厚底を脱いでのんびり春の土手 笹田しま
    のんびりと咲いた桜が褒められず 芦田敬子
    のんびりと老後まもなく死語になる 澁谷さくら
    バイキングのんびりしてはいられない 稲垣康江
    のんびりと散歩をさせてくれぬ犬 前原こきん
    のんびりも困りものです又遅刻 田地尚子
    のんびりと読んでおれないミステリー 北田のりこ
    リニアカーそれが何だと蝸牛 瀬田明子
    のんびりと生きる老後の金 はある 眞二
    春吸ってふとんのんびり溶けている かっちゃん
    のんびりと暮らせば妻の夫原病 山田 明
    大の字になれて嬉しい妻の留守 堀 敏雄
    食事までまだあと何度出る欠伸 竹中正幸
   *のんびりが作った僕の間抜け顔 片山かずお
    のんびりと過ごせたらしい今日の皺 古都
   *のんびりとカップラーメンのびている 大木雅彦
    のんびりと過ごして退屈に至る 安藤なみ
   *毛穴までのんびり今宵ひとりの湯 こやまひろこ
    スマホでは早業見せるのんびり屋 白鳥象堂
   *屍になってゆれてるハンモック 永見心咲
    のんびりのつけが回ってくる試験 森下博史
   *寅さんの旅を真似する三日間 おかのみつる
    のんびりと浸かる湯舟に月と居る 宮尾柳泉
    恋なんてのんびり生きる邪魔になる 石川柳寿
    気が向いたときに動いている時針 前原こきん
    猫舌なのでのんびり食べる一人鍋 北田のりこ
   *ローカル線駆け込みの客待っている 恭子
    釣り堀で買うのんびりとする時間 古都
    釣りエサを泳がすだけの小半日 柴田比呂志
    のんびりとしていますよと通知票 上平 祥
    のんびりとするにはお湯が熱すぎる 吉崎柳歩
   *売れる迄のんびり水に浮く豆腐 中川喜代子
    のんびりとお昼寝をして待つ歳費 雪上牡丹餅
秀3  他人事のうちはのんびり見るニュース 加藤当白
秀2*のんびりと弱火で策を練っている 冬子
秀1  のんびりとしてるわけではない田舎 小出順子
評  のんびりとした田舎暮らし」にあこがれる人は多いが、草引き、近所づきあい、買い物に
  出るにも時間がかかるなど、田舎暮らしはけっこう忙しい。「ポツンと一軒家」だと、もっと
  忙しい(らしい)。

   * のんびりと生きているのに腹が減る      橋倉久美子