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前月入選句発表 お題「 開く 」応募220句
 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

 




秀3
秀2
秀1
 評

 軸


たむらあきこ選(入選32句)

  寂しくて思い出の蓋また開く                   竹口みか子
  つぎつぎと未来を開けるランドセル                 小林祥司
  ジャンプ傘そんなに急ぐことはない                        艸花
  胸襟を開く優しい顔になる                           早人
  野良猫にこころ開いた反抗期                    温故知新
  二次会でようやく開く重い口                     伊田網人
  自分史をちょっと開いて風入れる                  真田義子
  被災地に先ず軽トラが店開き                    佐藤千四
  不用意に開くと火傷するメール                    吉崎柳歩
*
桜咲くあいだは開けている茶店                                          吉田梨花
*
香典袋仏になり代わり開く                           橋倉久美子
 
 もやもやを白木蓮が押し開く                      岩根彰子
 
 捨てようとアルバム開き動かぬ手               三輪さんぽ
   胸襟を開いて足をすくわれる                                              氷川の杜
*
パッと咲かせる恋人を入れる傘                   北田のりこ
 
末っ子が継いでシャッターやっと開き                        船岡五郎
*
仏壇を開くとご先祖がぼやく                      山田緑青
 かたくなな心を開く酒を注ぐ                       
 早人
 スマホではページを捲る風がない                                     
 柳谷益弘
   まな板の上でまさぐる打開策                     小谷小雪
 
ゆるゆるの財布と歩く良い天気                    柴田比呂志
   念じても花が開くとまでいかぬ                                           田中山海
*
熟睡の口は開いても構わない                       松谷大気
 
 偶然の再会傷口が開く                            伯林
 
胸襟を開いてあおぞらを入れる                    柴田比呂志
 
ファスナーを下ろすと肉が踊り出る                     丸山 進
   送信受信恋のバウンド忙しない                        
 木村徑子
*
僕の出番奪った瓶のオープナー                   北田のりこ
*
郷土誌を開く先祖に会うために                      佐藤千四
   常連が赤字の店を閉めさせぬ                                      なるほどマン
 
染みや傷だらけ私の展開図                   備瀬ちゃくし
 
 経本のどこ開いても分からない                   新家完司
  お経の意味を、分かっておられる方がどれほどいるだろうか。意味も分からないまま、代々有り難がってきたことへの、アイロニー。
* 誇張したかたちに開くこともある                                    たむらあきこ

 

 








 

 




 

 













秀3
秀2
秀1
 評

 軸


吉崎柳歩選(入選32句)


  開けっ広げなたちです嘘はつきません              よしひさ
 言いたくもないがついつい開く口                 松本諭二
 
冷蔵庫開けても冷気感じない                      由美
*  郷土誌を開く先祖に会うために 
                                    佐藤千四
 
ため息で開くページに恋とある                  温故知新
 
ドアノブを失くし開けられない心                  かっぱ堂
 こじ開けてみたいあなたの胸のドア               そぞろ歩き
 
開けゴマ言うこと聞かぬパスワード                佐野 純
 
通帳を開いてため息をひとつ                    かっぱ堂
 
お開きに慌てて椀とグラス干す                   佐野 純
 
 何気なく開いた本に諭される                                         なるほどマン
 肝臓も胃も大腸も開けました                    山田緑青
 
結論は開会前に決めてある                    大釜洋志
 風雪に耐えて雪割草が咲く                      あかり
 
マニュアルを開いてぎこちない笑顔                上嶋幸雀
  
 もう雪は降らぬと信じ開く梅                                           橋倉久美子
 進みたくないが扉が開いている                  名賀 久
 
少しだけ開くと興味そそられる                  青砥たかこ
* 僕の出番奪った瓶のオープナー                 北田のりこ
* 仏壇を開くとご先祖がぼやく                      山田緑青
 非常口開いてみんな走らせる                   寺川弘一
 
隙間風はピアスの穴を開けたから                   安藤
 褒めたから次つぎ開けて見せられる              
吉田梨花
*
熟睡の口は開いても構わない                    松谷大気
 試練とは知らずに開けている扉                竹口みか子
 
叩いても開くかどうかは分からない                辻内次根
 開けないで今羽衣を脱ぐところ                     まりえ
* パッと咲かせる恋人を入れる傘                 北田のりこ
* 香典袋仏になり代わり開く                     橋倉久美子
* 誇張したかたちに開くこともある                たむらあきこ
 
口開けたままで返事をさす歯科医                                     加藤吉一
* 桜咲くあいだは開けている茶店
                 吉田梨花
 休日
と晴天と満開が重なって目の回るような忙しさだったあの日。今日はもう嘘のように花見客もちらほら。情景が見える川柳。
 
開いてはみたがさっぱり解らない                 吉崎柳歩