目次04年6月号
巻頭言 「行不由経」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句猫時間を…」
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記

 


たかこ 
久美子・柳歩整理
一也・里子
柳歩
たかこ

たかこ
柳歩
久美子
小川はつこさん 
柳歩









 
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巻頭言

「行不由経」

 
月に二回ほど新潟に住む友人が、新聞「新潟日報」を送ってきてくれる。発行は新潟日報社。
 第一面の題字の横に、このタイトルにした、『行不由径(ゆくやこみちによらず)』のコーナーがある。この言葉の意味は、「論語」雍也( ようや) から、裏道や小道などを通らない。常に正道を歩いて公明正大であることのたとえ、とある。

 それを踏まえてなのかは不明だが、たぶん毎日漢字が一字書かれ、その由来が載っている。去る5月8日は母の日。取り上げられた漢字は「孝」だった。読み方は「コウ・キョウ・たか・たかし」とあり、「キョウ」と読むことに少し驚いてしまった。
 意味は『「老」の省略形と「子」を組み合わせた形から、年老いた両親を大切にする子の意を表した。儒教では「孝」が何より重要な徳とされ、後世への模範となる孝行の人物を集めた「二十四孝」という書物などが作られた』とある。

  改めて言うまでもない、私の名前は「孝子」である。親孝行な子に育つようにと祖父が付けてくれたと聞いた。だが、時に「親不孝な、孝です」と、名前の説明を茶化したりしたこともあった。あげくに、姓が堅苦しい漢字だからと雅号をひらがなに変えてしまった。ひらがなの「たかこ」は、漢字の「孝子」より、バランスがとりやすく、丸くてあったかいイメージだと勝手に思ってきた。親孝行はできたかというと、両親は年老いるまでに亡くなってしまい「孝行をしたいときには親はなし」の言葉通りになってしまった。

 それにしても「重要な徳」とされている漢字だとは知らなかった。どう言い訳をしても名前負けとしか言えない。今さら雅号を漢字に戻すこともできないが、川柳関係以外の諸々の証明書などでは、「孝子」でないと通じない。まぎれもない本名なのである。 今後はもう少し、大切に扱いたいものだと考えている
 

                                         たかこ
 

 
すずか路より
値上げするニュース店主も渋い顔 小林祥司
今日という時の流れに今日のうた 田鎖市子
脳活に腸活わたし忙しい 眞島ともえ
齢よりも元気すぎても子が困る 加藤峰子
侵略を聖戦と呼び踊らされ 福村まこと
消燈をすると側には亡妻がいる 佐藤千四
葉の開く声聞きたくて急須の茶 ささきのりこ
私も予約済みです樹木葬 瀬田明子
もう着ない服またしまう衣替え 満月庵
ニッポンの子ども絶滅危惧種です 寺井一也
足下がさみしい序二段の行司 西山竹里
戦争が昔話じゃなくなった 澁谷さくら
リラックスしすぎた脳が退化する 玉木りょうこ
娘のつくる糖尿食を流し込む 磯浜基十
食糧難来ると言うから備蓄する 神野優子
愛犬が死んだのですと取る休暇 前田須美代
朝3時波が気になる釣りの宿 坂 茜雲
コイノボリ泳ぐあたりに行く散歩 大川里子
景色良し渡り初めした歩道橋 岩谷佳菜子
チャンネルが変わるテレビに救われる 坂倉広美
B面の傘寿の先で好き勝手 竹島 晃
とりあえず乾杯という酔っぱらい 勝田五百子
ホームページの中で止まったままの時 橋倉久美子
「こいのぼり」と「鯉のぼり」とは違う歌 北田のりこ
Lサイズの服より高いベビー服 中川知子
欠点も利点も外野から見える 河合恵美子
新鮮な景色に出会う回り道 落合文彦
ウクライナの地図に詳しくなってくる 竹尾佳代子
カスハラといういちゃもんも仲間入り 毎熊伊佐男
戦争を抜いて語れぬ昭和の日 戴 けいこ
油断していると敬語が出てこない 河内秀斗
天命に気付かず交わす「また明日」 村井一朗
未だ夢を齧って生きている余生 奥田悦生
広角レンズ棚田に並ぶ月の数 山口龍一
ごめんなさい今朝から造花です榊 鈴木裕子
趣がある庭コケの付き具合 瓜生晴男
もう少し食べる祭の祝い寿司 長谷川健一
孫誕生嬉しいのだがおばあちゃん 竹口みか子
昭和新山と私は同い歳 草山節子
最下位でも米寿が来てもタイガース 加藤吉一
通販でお地蔵さんのよだれかけ 芦田敬子
悩んだり笑ってみたり忙しい 圦山 繁
使えると捨てずにおいて使わない 小川はつこ
新年の誓いはいずこ不摂生 西川幸子
携帯は見る聞く話すだけでいい 水谷ちか子
絡まって降りては来ないクモの糸 小出順子
日陰まで必死で走るカタツムリ 藤村洋子
続編を探して少年は老いる 柴田比呂志
朝昼晩きっちり食べて明日を待つ 竹内そのみ
考え事しながらできる耳掃除 吉崎柳歩
塩分を控え年寄りらしい日々 青砥たかこ
 

整理・柳歩

令和4年5月28日(土) 出席者15名欠席投句33名より

宿題「部屋」 橋倉久美子 選と評
   ノックして入れとぬかす子供部屋 𠮷崎柳歩  
   広くても壁際で寝る一人部屋 福村まこと
 止  間取り図に書くことはない隠し部屋 西山竹里
 軸  ごろ寝するためにも欲しい畳部屋 橋倉久美子
宿題 共選「うわさ」 東川和子 選
   着ぶくれて元が見えなくなる噂 渋谷さくら
   町中の動き明るい美容室 満月庵
 止  マスクとるいつかいつかとうわさする 草山節子
 軸  切手貼るうわさを信じちゃいけないよ 東川和子
宿題 共選「うわさ」 岩谷佳菜子 選
   遅いなあそしってみるとあっ来たよ 西川幸子
   ひと晩でしっかり熟れてゆく噂 柴田比呂志
 止  切符など持たぬうわさの自由旅 福村まこと
 軸  たんぽぽの綿毛みたいに飛ぶうわさ     岩谷佳菜子
宿題「自由吟」 𠮷崎柳歩 選と評
   二年分マスクの中で老けている 小川はつこ
   吠え合っただけで討論会終わる 橋倉久美子
   口角を上げる必要ないマスク 西山竹里
   郵便の遅配ポストも泣いている 𠮷崎柳歩 
席題「刺す」
 8点  虫ピンで刺すと標本らしくなる 芦田敬子
 7点  うまそうに串に刺されている団子 鈴木裕子
 6点  タコ焼きを正しく食べる爪楊枝 橋倉久美子
 5点  活き造りとどめ刺してもまだ動く 岩谷佳菜子
   毒舌で刺された傷がまだ痛む 𠮷崎柳歩
   知らぬ間に刺してくれない注射針 小川はつこ
   刺箸をすると里芋服従す 芦田敬子
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『露骨』  応募110句
  15点  中身よりうんと露骨にする見出し 西山竹里 
  13点    本性を出さねばならぬつかみ取り 橋倉久美子
  12点   匿名にすると露骨になる言葉 𠮷崎柳歩 
     ご機嫌がナナメと顔に書いてある 瀬田明子
  11点   無記名なら露骨に書けるアンケート 中川知子
  10点   これ以上露骨に描くと罪になる 圦山 繁
    9点  露骨だがズバリ核心突いてくる 松永一歩
       思春期の子供露骨に父避ける 圦山 繁