表示(V)→拡大100% 文字(中)

 
バックナンバー
25年5月「ほどほど」
25年4月「首」
25年3月「底」
25年2月「脱」
25年1月「笑う」
24年12月「閉じる」
24年11月「約束」
24年10月「布」

24年9月「旗」
24年8月「かたち」
24年7月「粘る」

24年6月「音 」
24年5月「焦る」
24年4月「家」
24年3月「勇気」
24年2月「開く」
24年1月「踏む」

23年12月「強い」
23年11月「盗む」

23年10月「風」
23年9月「酒」
23年8月「電気」

23年7月「薄い」
23年6月「道」
23年5月「干す」
23年4月「欲」
23年3月「祈る」
23年2月「敵」
23年1月「どきどき」

22年12月「不便」
22年11月「探す」
22年10月「うんざり」
22年9月「帽子」
22年8月「切る」
22年7月「苦手」
22年6月「ガラクタ」
22年5月「弱い」
22年4月「桜 」
22年3月「待つ 」

22年2月「丁寧 」
22年1月「限界 」
21年12月「走る 」
21年11月「本気 」
21年10月「薬 」
21年9月「汗 」
21年8月「目 」
21年7月「避ける」
21年6月「軽い」

21年5月「手紙」
21年4月「華やか」
21年3月「きっちり」
21年2月「 ゆとり」
21年1月「 試す」
20年 12月「切替え」
20年 11月「力」
20年 10月「辞書」
20年 9月「客」
20年8月「住む」
20年7月「食べる」
20年6月「休む」
20年5月「野放し」
20年4月「取る」 
20年3月「けち」
20年2月「けなす」
20年1月「鏡」
以前のバックナンバー

 

前月入選句発表 お題「 根 」応募285句14 4
 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 


















秀3
秀2
秀1
 評

 軸


丸山 進 選(入選39句)

    リタイアの戦士地域に根を下ろす                             アズスン安須
   無駄話しながら草の根を紡ぐ                      毛利由美
    草の根を分けて探して今の妻                    竹林
    プチ家出根っこしっかり付けている             柴田比呂志
    妻と義母やはり繋がっている根っこ               名賀 久
    根性は球よりひげのタイプです                   十六夜
    根腐れをしそう雨おんなのわたし               西村みなみ
    実ばかりで根っ子の描いてない未来                桐壺
    引き抜けば案外根の浅い未練                 汐海 岬
    根性のある子だ俺に似たんだな                    裕子
*千年の大樹支えた根の自信                  沢田正司
    根を下ろしたような妻の立ち話                 松谷大気
    闘うわゴボウ1本腰に差し                     みずき
*喝采を浴びたことなどない根っこ                 吉崎柳歩
    ゲーム機が根付き公園大欠伸                圦山小夜子
    例えれば妻はタンポポ根が深い                とんちゃん
    ミニ似合うアラフォー栗毛の根が白い                はいじ
    根回しに来ぬから俺は反対だ                    端流
    根腐れをここぞと攻める蟻の列                  葱坊主
    深い闇破裂寸前植木鉢                        めぐみ
    根にはまだこびりついてる国訛り                  はいじ
    人間の根っこに同居弥陀と鬼                  沢田正司
    根っからの明るい人の安来節                 中川喜代子
*私のルーツ土偶のような顔                  廣田千恵子
    原子炉の根から漏れ出る汚染水                 闘句朗
*夏は今入道雲の根のあたり                 廣田千恵子
    絡み合う根が改革の邪魔をする                            北田のりこ
    ブルドーザー証根こそぎ解体し                佐藤ちなみ
    大根が主役になった焼け野原                  安藤なみ
    根っからの祭りの好きな股関節                 岩根彰子
    球根を植えに帰った過疎の村                 佐藤彰宏
    踵から根が生え出した草食系                  安藤なみ
    根性があったと書いてある弔辞                大木雅彦
    また詐欺にあう根っからのお人好し             川喜多正道
*根っこまで引っ張ってくる錆びた鎌                 わこう
*錆びついた舌の根元に酒を差す               かきくけ子
*縄文杉の根っこも旅をしてみたい                吉崎柳歩
    根あかの嫁来て家中を春にする                    裕子
    根っこには夢の袋が埋めてある                平子久仁子
    根は縁の下の力持ちで生命の根源である。誰でも持っている根に対する畏敬の思いを暖かく明るく表している。
   合コンに大根牛蒡人参さん                     丸山 進
 

 

 








 

 

 

 

 

 

 

 

 



 











秀3
秀2
秀1
 評


軸 
 


青砥たかこ 選(入選39句)

 

  根性の悪いところを褒められる                  児玉浪枝
  根にもっているなコショウが効きすぎる           橋倉久美子
  松の根も栄養剤を飲んでいる                     早人
*錆びついた舌の根元に酒を差す                 かきくけ子
  用済みと切ってはならぬ根の部分              たむらあきこ
   健康のため根っこまで食べている                  東川和子
   かまわないでほしい根っこが腐るから              松本諭二
   九条の根っこ魔法はかからない                  和田洋子
   根元から鼻を折られた有頂天                    葱坊主
   散る花の色知らぬまま根を生きる                  銀犀花
   葉脈が根っこの都合聞いてみる                 柳谷益弘
   心根はきっとまあるい薔薇の棘                  塚越孝一
*根っこまで引っ張ってくる錆びた鎌                 わこう
    舌の根も干からびている天邪鬼                  青砥和子
    忠告が根に届かずに枯れてゆく               おかのマン
    根っこなどきっと持たないニュートリノ             豊後分子
    改憲に根元の土が流れ出す                    加藤吉一
    うふふふと笑う根回しすんだので              西村みなみ
*私のルーツ土偶のような顔                   廣田千恵子
    根に持ってます空梅雨のせいでしょう                                     伯林
    こころ根は地道の道を太く伸び                                      斉尾くにこ
    座布団の下まで太い根が伸びる                西垣こゆき
    大木の根っこと会話しています                   松尾冬彦
*縄文杉の根っこも旅をしてみたい                吉崎柳歩
    事なかれ主義が根っこに絡み付く                高浜広川
    雑草の根は耐震にできている                                        毛利由美
*千年の大樹支えた根の自信                                          沢田正司
    激論になるほど根から出る訛                                     星野睦悟朗
    ジェラシーになったところは根の部分                              石橋芳山
    世の中を丸く回った根無し草                                              福期待
    根は深く水道管を抱いている                   松長一歩
    クラス会目すら合わさぬ根の深さ                船岡五郎
    見栄張って伸ばす枝葉を根が笑う               星野睦悟朗
    足に根が生えて人間らしくなる                  松尾冬彦
    根付く日へ夢を見ている水中花                                  加藤ゆみ子
*夏は今入道雲の根のあたり                   廣田千恵子
    根と根と根絡まったまま伸び悩み               伊東志乃
   根はもっと深いところにあるらしい                   海月
*喝采を浴びたことなどない根っこ                吉崎柳歩
   「縁の下の力持ち」の最たるもので、切花の根、球根にしたって花が終わったら「お勤めご苦労さん」さえ言われない。「根」の気持ちが分かると言いたげなところがよかった。
   美しい花の根っこも褒めてやる                 青砥たかこ