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前月入選句発表 お題「かたち」応募242句12 2人
 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 


 



 

 

秀3
秀2
秀1
 評

 軸


たむらあきこ選(入選35句)

   いびつでも嘘が混ざらぬ規格外               薬寺村池丸
* 傾いて秋の形になっていく                 廣田千恵子      
   再稼働少しいびつな使命感                   伊田網人
   ブラジャーにパットが二枚入れてある            西垣こゆき
   ずんどうのかたちに自分甘やかす               吉田梨花
   氷河のかたち変えて警告する地球                いそこ
   半世紀妻の鋳型に嵌められる                 大釜洋志
   老いの家二階と下に一人ずつ                 大田はる
* 気まぐれなかたちで流れてる噂                 ツチノコ      
   泳ぐため作られたのじゃないビキニ             佐藤千四
   この仮面皆にほめられ外せない                 山田みのり
   流行に同じ恰好させられる                  おかのマン
   容姿などこだわらないと言えば嘘               柳谷益弘
   愛されたかたちに思い出をたたむ             青砥たかこ
*  無農薬うちのキュウリは草書体                柳谷益弘      
   愛される形で苛められている                  闘句朗
   立秋を過ぎて若布のような風                 岩根彰子
   見てくれは悪いが味のある男                 かっぱ堂
   観客にそっぽを向いているホルン              橋倉久美子
   こんにちはエコー写真で初対面                 紫敷布
   合掌のかたちに畳む蝶の翅                  みぢんこ
   命あるもののかたちは地にほどけ               はまゆう
*  合掌のかたち緩めて蓮が咲く                   まりえ       
   はみ出さずおなじ形という安堵                 右田俊郎
   液状化かたちの見えぬ民主党                   端流
   人柄が届く楷書の表書き                   翔のんまな
   見えないもので繋がっている心               竹口みか子
   鼠花火が描く自由の軌跡                  加藤ゆみ子
   人文字の画素の一つになっている              吉崎柳歩
* 落ち武者のかたちになってゆく影よ             新家完司      
* 一本の煙はさよならのかたち                西村みなみ       
   形では示せぬものに飢えている               かわちゃん
   授かって徐々に愛しくなるかたち              泉水冴子
   膝小僧だけで聞いてるお説教                  のひろ
   表札のかたちで亡父が仕舞われる              吉田梨花
  
父が亡くなって暫くはそのままにしていた表札。新しい主のものに掛けかえるも、流石に捨てきれない。父の魂がそこにあるようで。
      逝ってからかたちは聖域になった             たむらあきこ

 

 

 








 

 




 

 





 









秀3
秀2
秀1
 評

 軸


吉崎柳歩選(入選34句)


  全員が一緒にこける新喜劇            佐藤彰宏
  ペンギンのかたちで降りていきましょう      東川和子
  そのうちに墓石も消えるかもしれぬ        岡内知香
* 無農薬うちのキュウリは草書体          柳谷益弘     
  幸せへかたちばかりの式を上げ            颯爽
  安全な形で飛べぬオスプレイ                      福期待
  スリーサイズほとんど同じ数になる        沢田正司
  不穏なるかたちで餅が膨れだす          石橋芳山
  盆栽の老松禁固二百年              丸山 進
  姿かたちをいえばやっぱり富士の山        よしひさ
  肩組むとゆれるかたちになる若さ                辻内次根
* 気まぐれなかたちで流れてる噂          ツチノコ    
  わが道を行く肩書きのない名刺            翔のんまな
  頑張れの形で母の握り飯             ゆず大福
  自虐というかたちで許し請うている       たむらあきこ
* 落ち武者のかたちになってゆく影よ       新家完司     
  解脱して波のかたちになる海月          板垣孝志
   ずんぐりのかたちで大和の末裔          石橋芳山
  溜息が母のかたちになってくる           半兵衛
* 合掌のかたち緩めて蓮が咲く            まりえ      
  耐えているかたちになっている猫背        辻内次根
  まんまるの掻き揚げ腕をあげた僕           裕子
  ふれるたびかたちの変わる撫で仏        田村ひろ子
  還暦を過ぎてかたちが見えてくる         名賀 久
  かたちなど気にせず爆ぜていく柘榴       門脇かずお
  ラグビーボール型が正しいオムライス      橋倉久美子
  人間にこだわる五七五の詩形           板坂壽一
  形消えても思い出が残る家            岩堀洋子
  出来上がるまでのかたちに夢がある        泉水冴子
* 傾いて秋の形になっていく           廣田千恵子     
  浮いてきたものが残しているかたち       田村ひろ子
  かたちから入り遭難してしまう          尾崎なお
* 一本の煙はさよならのかたち          西村みなみ      
  金太郎飴の根性あるかたち              由美
 何処を切っても金太郎の顔が出てくる金太郎飴。そのかたちを「根性あるかたち」と表現した作者の斬新な見解。  
  表彰台のかたちを差別とは言わぬ         吉崎柳歩