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目次11月号 ・巻頭言 「 無念無想」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・例会 ・例会風景 ・没句転生 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・インターネット句会 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・ポストイン みんなのエッセイ ・各地の大会案内 ・編集後記
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柳歩 柳歩整理 吉崎柳歩・堤 伴久 伊藤忠昭 柳歩 |
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巻頭言 | |
不眠症に悩んでいる人はけっこう多い。心配事があって眠れないのは当然だが、そうでなくても、毎晩なかなか眠れないという人は多いようだ。 柳歩 |
すずか路より |
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リレー鑑賞「すずか路を読む」 |
鳴るような気配受話器を置き直す 水野 二
捨てられず痩せる日待っている背広 加藤 吉一
握手では確と手応えつかめない 安田 聡子
ガム噛み噛み仕事ができるプロ野球 山本 宏
間伐材になりたくはない苗木 北田のりこ
メールより書くことが好き辞書が好き 浅井美津子 (三重番傘川柳会会長・津市在住) |
10月24日(土)例会より | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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特別室 |
口語文芸考( 3) 清水信 山本健吉賞に「川柳の部」が無いのはけしからんと思っている。 少し古い話題だが『俳句界』5月号には、別冊付録として「第九回山本健吉賞」が付いていた。
俳句=伊藤通明『荒神』 以上が受賞者であるが、島田、中村が地元の人なので、ま、いいか。 歴代受賞一覧を見ると、第5回で角川春樹『海鼠の日』と、第7回で角川春樹の『角川家の戦後』(共に俳句部門)とダブル受賞なのは、角川財団が胴元なのだから、少し不見識か。俳句部門の選者は金子兜太。 因みに山本健吉は明治40年長崎生まれ。父は明治の文士・石橋忍月。慶応大学卒、改造社、日産書房に勤務しながらの文学活動。昭和4年結婚した妻・秀野を昭和22年に喪う。24年静江と結婚、以後、国学院大学、明治大学、ハワイ大学で教鞭をとる。 『芭蕉』『古典と現代文学』『日本のことば』『文芸時評』『柿本人麻呂』『現代の秀句』等の著がある。読売文学賞を三回(昭和27年、昭和34年、昭和51年)も貰っている。昭和63年死去(81歳)。 「文学の森」では、俳句ボクシングをやったり、全国方言俳句を募集したり、自由律俳句の「第二回井泉水賞」の募集をしたりしている。しかも、この号は「結社」特集号で「結社は今後どこへ行くのか」を考究している。全体として悪かろうはずがないのだが、やはり川柳ぬきでは、口語文芸は語れぬのではないかという疑問と怒りが残る。 俳句と短歌の入賞作をいくつか拾う。
・鷹の座は断崖にあり天の川
・あのころといへば眩しくかぎろひのはだか少女は青蚊帳のなか 他に同誌中、口語への傾斜の深い句をアトランダムに写してみる。
・焼葱のりるりる抜ける芯も春 山地春眠子 (文芸評論家) |
誌上互選より 高点句 | |||||||||||||||||||||||||||
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