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目次3月号 ・巻頭言 「 文芸賞を考える」 ・すずか路 ・小休止 ・柳論自論 ・リレー鑑賞 ・ひとくぎり ・例会 ・例会風景 ・没句転生 ・インターネット句会 ・特別室 ・アラレの小部屋 ・前号印象吟散歩 ・誌上互選 ・ポストイン ・みんなのエッセイ・その他 ・大会案内 ・編集後記
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たかこ 柳歩整理 柳歩 川瀬渡風 たかこ 柳歩 清水信 橋倉久美子 柳歩 |
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巻頭言 | |
今年も鈴鹿市文芸賞の表彰式が三月十二日に開催される。 当時は応募者も多くて、選考委員の方たちのうれしい悲鳴も聞こえてきそうだった。最優秀賞の賞金は今も、働いていない主婦や年金生活者にはおいしいクラスである。だが、年々応募者が減ってきた。理由のひとつに最優秀賞をもらった部門にはもう応募が出来ないことがあった。昨年からその壁が撤去された。 にもかかわらず、昨年応募締め切りに数週間前、事務局の方から、「川柳の応募が現在ゼロなんですよ」と電話をいただいた。ゼロは困るなあ、と一肌脱ぐ思いで応募用紙をめぼしい(気持ちよく出していただけそうな人)所へ郵送してみた。もらったほうは迷惑な話だっただろうと思う。応募しよう!と思う気持ちは自然と沸くものである。無理にこじあけても心のほとばしりには出合えない。半分お義理で出してくださって遭えなく没になってしまった人には顔向けが出来ない思いである。が、懲りない私はその方たちのリベンジを待つ、心から。 もうひとつ三重には四日市文芸賞がある。清水先生がこちらも主宰されている。清水先生に敬意を表して小説を出している。ところが昨年またしても奨励賞を戴いてしまった。応募ぎりぎりに原稿用紙に換算したら八十五枚(五十枚以下の規定)になっていて必死で削った拙文中の拙文。読んでくださった方から来る来るブーイング。選考委員の方からも「テーマが絞られていない、登場人物が多すぎる」など不評。めげない私は、きっと賞を戴いたのは「出すぞ」という情熱が伝わったのだと自負している。 たかこ |
すずか路より |
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リレー鑑賞「すずか路を読む」 |
異動でもしないと苔が落せない 橋倉久美子
庭に来る野鳥も危険かも知れず 北田のりこ
何もない毎日がいいそう思う 竹口みか子
人知れず流す涙が美しい 鍋島 香雪
事務局に事務局長がいるばかり 吉崎 柳歩 (遠くから「川柳すずか」のご発展を祈りつつ。 |
2月26日(土)例会より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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特別室 |
白鳥忌とは何か 先きに触れた『河』の624号は、あたかも「白鳥忌」の特集号の観を呈している。レクイエムであって、俳句には、そういうジャンルが存在する。川柳界としては、何も争うことは無いのである。短詩型文学の構成員は、今や殆んど高齢者に他ならない。
平成22年8月18日、91歳で逝去した俳人、森澄雄の命日を、白鳥忌という。死の前日が、先立った妻、アキ子の命日で、この日、最後の第15句集『蒼茫』が出来上ったのだった。
・限りある命を生きて花の雨
ひとり角川代表だけでなく、全員が追悼句を寄せている。
さて、またその前日がエルヴィス忌である。まだ歳時記には登載されぬ新語だが、アメリカのロック歌手エルヴィス・プレスリーは一九七七年に自宅寝室で急死。呼吸器疾患に伴う心臓発作で43歳の死だった。睡眠剤、覚醒剤と薬びたりの晩年であった。 他にも「エルヴィス忌今日もあなたの空であり・菊地悠太」や「夏逝くやジャン・コクトーの貝の耳・舟久保倭文子」や「迢空忌葛が夕べの雨こぼす・岡部幸子」などがあって、悼句は川柳界でも嫌うべきものではないのである。(河それからB) (文芸評論家) |
誌上互選より 高点句 | |||||||||||||||||||||||||||
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