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前月入選句発表 お題「軽い」応募 319 161人

 





































 


濱山哲也 選(入選39
句)          
印は両方の選者から入選した句

     ばあさんのハンドバッグが軽過ぎる                     森山文切
    雑踏にちっちゃな母が浮いている                         早人
    責任を逃れる軽い位置にいる                          じんじん
    元気だとおケツも声も軽くなる                         岡嶋義幸
    茶柱が折れた心を軽くする                                  武良銀茶
    社長来たそっと知らせる軽い咳                       ぷいこると
    遺言を書いて身軽に翔べそうな                   かずよねえちゃん
    肩凝らず軽いフリースばかり着る                       高田桂子
    重すぎる残土と軽すぎるいのち                          杉山太郎
    軽すぎて漬物石にさえなれず                            ロン
   *会う度にどうもどうもで済ます仲                        福村まこと
    オレよりも軽い男でもてている                           田岡修二
    軽猾な誘いネットの落とし穴                          こやまひろこ
   *誰にでも出来る仕事と頼まれる                         甲斐良一
    軽口をたたいて元気老い二人                         氷川の杜
    ご遺族の想い届かぬ軽い刑                             眞二
    経験を積んだぶんだけ軽くなる                        吉崎柳歩
    貫禄も一緒に消えたダイエット                           端流
    ボケキャラを演じ空気を軽くする                          鬼奴
    4年毎サムライブルー着て騒ぐ                        かっぱ堂
    鯨より軽い私が泳げない                           青砥たかこ
     *水切りをよくして私春を待つ                              桐壺
    過疎の村軽い噂に花が咲く                           森清泰範
    呱呱の声聞こえて空気軽くなる                         森清泰範
    軽すぎて寒いと思う羽根布団                        高田仁和加
    よく滑る靴を履いてる軽い口                            葱坊主
    励まされ肺から浮いて行くようだ                        森山文切
     *町内のお役が済んで軽い肩                              六角
    ライバルの前では軽いステップで                       新家完司
    引き出物かつお節なら有り難い                        田地尚子
    バレたならまあしゃーないわ化血研                     佐藤彰宏
   *影までが地に足着かぬイエスマン                       小出順子
    昼の月ほどの軽さで生きている                       橋倉久美子
   *値上げせず軽くなってる袋菓子                        瀬田明子
   *過労死の友の棺が軽すぎる                           浜千鳥
     頭そろえ十秒下げる謝罪劇                          丸山 進
秀3  爪を切りあすの仕種を軽くする                       柴田比呂志
秀2  風評は軽い方へと吹いていく                           十六夜
秀1  アドレスをひとつ削除し軽くなる                           十六夜
評     生きるとは人間関係そのものとも言える。句はあえて具体的な説明をせず読み手
   に想像の余地を与えてくれ、時代と心の重みが上手く表現されいてニクい一句。
   今回の結婚式もデキちゃった                          濱山哲也
 

 









































 


青砥たかこ 選(入選39
句)


     飲み干すとこんなに軽い紙コップ                      平尾定昭
    何事もまず乗ってみる気の若さ                      山田まさとし
    答弁が空中散歩しています                          和田洋子
    飲んでいる時には軽くなっている                       小林祥司
   *町内のお役が済んで軽い肩                            六角
    他人にはいつもハイハイしっぽ振る                     中田 尚
    雲よりも軽くなるまで泡立てる                       橋倉久美子
    核ボタン押すお気楽な三代目                             颯爽
   *過労死の友の棺が軽すぎる                           浜千鳥
    軽くっていい慰めの言葉なら                          あーさまま
    軽い風邪薬にするか熱燗か                              あきら
    身軽になろう最後の旅は帰れない                         東川和子
    もう軽くなった余生を振ってみる                        光畑勝弘
   *誰にでも出来る仕事と頼まれる                        甲斐良一
    関取を指で弾ける無重力                           福村まこと
    法律で命が軽く右左                                やひろ
   *影までが地に足着かぬイエスマン                       小出順子
    出番なく獲ったメダルの軽いこと                     便箋と江戸言葉
    軽い靴軽い財布で良く歩く                            木村行吉
    軽率な発言国が揺らぎだす                          高柳閑雲
    やりくりを軽い財布に教えられ                         渡辺勇三
    香典をやるかやらぬか軽い義理                          六角
    酒なんか飲まなくたって軽い乗り                          堀 敏雄
    「ごめんね」の「ね」が軽いから許せない                      夢邸
    無駄使いやめたら軽いエコバック                          らむ
   *値上げせず軽くなってる袋菓子                         瀬田明子
    同情はイヤ軽そうに持つ荷物                        北田のりこ
    大きさのわりに軽くて拍子抜け                        竹口みか子
   *会う度にどうもどうもで済ます仲                       福村まこと
    断捨離でわが存在も軽くなる                          氷川の杜
    叩いたら消える命はシャボン玉                        人見五郎
    他人から見れば悩みが軽すぎる                          由美子
    ぷかぷかと言葉が浮いている謝罪                      ころのすけ
    ここ一番深呼吸して軽くなる                           渡辺勇三
    透明の殻でも脱ぐと軽くなる                          青砥和子
    ベランダで干したダイコン花となる                      かっちゃん
秀3*水切りをよくして私春を待つ                              桐壺
秀2  ハイハイと軽い返事だ当てにせぬ                       木村行吉
秀1  マイナンバー口笛吹いてやって来る                    中川喜代子
評   なにかといいように言われない「マイナンバー」。個々の人生をたった12ケタにしよ

   うなんて、軽い、いかにも政府の考えが軽いからなのだ。
  ひらひらと首相の舌の軽いこと                        青砥たかこ