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前月入選句発表 お題「滲 む」応募 289 146人

 





































 


濱山哲也 選(入選3
9句)          
印は両方の選者から入選した句

   *大男滲む程度の血で騒ぐ                            芦田敬子
  *装ってみても私が滲み出る                           吉田梨花
    行間に想いのいろがにじみ出る                        澁谷さくら
  *作り手の温もり滲む直売所                           瀬田明子
    知覧には特功隊の涙痕                              ねこママ
  *グラデーションかけて思い出語りだす                        晴子
    自分史に自惚が滲むやなアイツ                           彩古
    両陛下低い目線にある慈愛                           佐藤彰宏
    長男の嫁に滲んできた家風                            渋谷重利
    滲む程雨が欲しいと嘆くダム                            つや姫
    ベソかいてコクリ頷くランドセル                        両澤行兵衛
    折鶴の形に滲む過去の人                            加藤吉一
    恋ごころほんのりにじむロゼワイン                       澁谷さくら
  *解凍をされてあの日が滲みだす                            桐壺
    口端の笑みに滲んだありがとう                          坂本加代
    急な雨 化粧滲んで ピカソ顔                             落犀庵
    にじみ出た強気女系の血の熱さ                         竹内いそこ
    落成式汗の滲まぬ服が客                             山口悦子
     反改憲署名に滲む危機の渦                              彩古
    ドラマの血少なすぎると叫く妻                           フーマー
   *天才の毛穴は知恵が滲み出る                            おさ虫
   *ライバルは五秒で涙滲ませる                            石森あやみ
       墨の香がほんのり残ってる便り                          よもやま話
       血の滲むレッスン実りブービー賞                         かっちゃん
       午前様額の汗にある苦痛                             伊田網人
     *悔しさが滲んだお悔やみの言葉                        青砥たかこ
         隠し味一晩寝かせ浸み込ます                          高田桂子
         酔うほどに本音が滲み出すお酒                          ちゃくし
     *おいしさが滲み出ている桃の肌                          北田のりこ
     *記者会見滲み出てくる見苦しさ                             荘子隆
        SPに滲むのり子のビブラート                           月波与生
    *挑発の手法に滲むお国柄                             渋谷重利
     やわらかい嘘滲ませて母を看る                            まりえ
    「サヨナラ」を言われる前に「さようなら」                       夢邸
      病室の窓から滲み出る月日                          BBブンゴ
      飛びなさいちひろの淡いシャボン玉                        笹田しま
秀3  人柄が滲むあなたという魚拓                           柴田比呂志
秀2*背広から哀愁滲む終電車                             人見五郎
秀1*ひとことが滲み大きなシミとなる                        平子久仁子
評   心のシミ。覗いてみると良しにつけ悪しきにつけ、心ってシミだらけだと気付かされた。
 川柳然とした人間味が滲んでおり、チョベリグ!。
軸  漂白剤につけても落ちぬ赤っ恥                         濱山哲也
  

 









































 


青砥たかこ 選(入選3
9句)

     
     重ね塗りしてもやっぱり滲み出る                      橋倉久美子
   *挑発の手法に滲むお国柄                           渋谷重利
   *記者会見滲み出てくる見苦しさ                          荘子隆
     セシウムが滲んだままの開拓碑                        佐藤千四
    水性と油性間違い大惨事                          ペースかめ
    冷や汗を滲ませ妻にウソをつく                         岡野 満
     人間が滲んであれこれと背中                         杉山太郎
     悔しさが滲む無言の退職日                           竹中正幸
     担任の矛盾が滲む内申書                            加藤吉一
     地球儀に血の一滴が滲んでる                         平尾定昭
     人生も掠れ滲みに味がある                          瀬田明子
    *ひとことが滲み大きなシミとなる                       平子久仁子
    *背広から哀愁滲む終電車                           人見五郎
    雨粒で滲んだことにしておこう                          笹田しま
   *ライバルは五秒で涙滲ませる                         石森あやみ
    人柄の滲む一言惚れさせる                           かきくけ子
   *解凍をされてあの日が滲みだす                            桐壺
    一滴が滲み傷口晴れにする                               葵
    標本に蝶の涙が滲んでる                           徳重美恵子
   *作り手の温もり滲む直売所                           瀬田明子
    大あくびの涙お気楽に滲む                             古都
   *装ってみても私が滲み出る                           吉田梨花
    ひたすらに謝罪ワキ汗滲ませて                        北田のりこ
    悔しさを滲ませビデオ見る力士                         圦山 繁  
    滲ませて美人に描いたので許す                            えり
    メールでは確認できぬ涙跡                                     八十日目
    雨垂れが秘めた想いも滲ませる                            ミント
    乾杯で一挙に胃袋滲みます                         中川喜代子
    教養が滲み嫌われ者である                              完司
    成田屋の滲み出てくる夫婦愛                           荘子隆
   *天才の毛穴は知恵が滲み出る                           おさ虫
    命名の墨の滲みに夢を盛る                            よしひさ
    教養が滲まぬように厚化粧                           甲斐良一
    本物の品格体から滲む                            片山かずお
   *グラデーションかけて思い出語りだす                          晴子
   *おいしさが滲み出ている桃の肌                        北田のりこ
秀3*大男滲む程度の血で騒ぐ                             芦田敬子
秀2   採血のあとの痛々しいシール                           かっぱ堂
秀1  滲むのが嫌で飛び出すかごめの輪                        しょうこ
        かごめの輪の例えが面白い、嫌な部分がじわじわ滲むのを止めるには抜け出すしか      ない…人間界のスリルを感じた。

軸 *悔しさが滲んだお悔やみの言葉                        青砥たかこ