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前月入選句発表 お題「荒れる応募 315句 159人





































 


米山明日歌 選(入選39
句)          
印は両方の選者から入選した句 
 
         体力が無いから暴れたりしない 小出順子
     春風が荒れ放題の庭笑う 青砥たかこ
   *一行のメールに胸を荒らされる 汐海 岬
    靴音が嵐を連れてやって来る 中川喜代子
    傘うばう暴れん坊の春嵐 いちこ
    荒波の音が胸奥を叱咤する 凡々児
    水面に小石投げるようなカキコ 恭子
    心技体みな荒れている大相撲 桔梗庵
    荒れた手を隠してこなす家事介護 山口悦子
    荒れた日が手柄顔して立志伝 佐藤 千四
    荒れた日も思い出となる日向ぼこ 陽香
    拉致の浜荒れる海にも負けず待つ 森清泰範
    荒れる日はホットミルクと凪を待つ うちだあつこ
    壁の穴母の愛には気付かない けんじ
   *春よ起きろと春一番が吹き荒れる 片山かずお
    悲劇また荒れた心が銃乱射 瀬田明子
    荒れた日をシャワー全開過去にする 星野睦悟朗
    元部下が上司になった夜の酒 船岡五郎
    荒海に耐えて胸張る大漁旗 きぃろっく
    品質を大荒れさせる成果主義 森下博史
    荒技が二つかかった内閣府 つや姫
    少子化の波に学び舎荒れている。 橋田しゅう穂
    荒れた日の修正液の日記帳 かきくけ子
    ブログ炎上匿名の無責任 颯爽
   *雪道で鼻息荒い冬タイヤ 白鳥象堂
    荒ぶ世やSOSが届かない 佐藤ちなみ
   *荒れた分今は介護で恩返し 木村 行吉
    荒れた手をつつまれ始まったふたり こみち
    てにをはもやや荒れてくる抗議文 吉崎柳歩
    少年のトゲが刺さった中二階 いわさき楊子
    ふるさとの荒れ地が子らを呼び戻す 陽香
   *気掛かりな隣の庭の荒れ模様 前川真
    荒れる子の鉛筆の芯折れる音 フーマー
    ハグされてライバルの手の荒れを知る 笹田 しま
    荒れている人に見えない句読点 小松崎有美
   *廃屋を乗っ取りそうな葛の蔓 北田のりこ
秀3*肌荒れの顔は見せないお雛様 圦山 繁
秀2  肌は荒れ溶けだす午後の雪だるま 荘子 隆
秀1*歳時記を荒らす地球の温暖化 よしひさ
評     地の句と人の句の、雪ダルマとお雛様。季節的にも分かりやすい具象がきいて
      いました。天の句の、歳時記。なるほどと思いました。

  *さよならのあとの余白が荒れている                   米山明日歌
                     
 









































 


吉崎柳歩 選(入選3
9句)

 

   *春よ起きろと春一番が吹き荒れる 片山かずお
    春一番多少の荒れは許します 由美
    春嵐今日は小さい付け睫毛 木村 行吉
    挑発にすぐ乗る総理居る議会 竹中正幸
    銃を持つ権利に学校が荒れる 颯爽
    低気圧鎮めるために酒を注ぐ 堀 敏雄
    母ちゃんが荒れるとメシが不味くなる 松長一歩
    青年はめざす荒野でなく都会 人見 五郎
    愛されず部屋を斜めに掃除する 尾崎良仁
   *一行のメールに胸を荒らされる 汐海 岬
    ミサイルで荒らされている大宇宙 春爺
    ときどきは荒れる迷彩服を着て 柴田比呂志
    荒れ果てた家がブームで蘇る じゅんたろう
    荒れた庭ここにも後期高齢者 いわさき楊子
    手の荒れがなかったころのハイヒール 福村まこと
    タクシーの機嫌が悪い空気圧     samu
   *肌荒れの顔は見せないお雛様 圦山 繁
    心も肌も荒れてしまったダイエット よしひさ
   *気掛かりな隣の庭の荒れ模様 前川真
    反抗期 君はかわいいハリネズミ 岡本恵
    ばあちゃんの荒野にちょいと化粧水 東川和子
    荒れてから手入れをしても難しい 西山竹里
   *荒れた分今は介護で恩返し 木村 行吉
    百年後地球青いか荒れてるか 真田 義子
   *廃屋を乗っ取りそうな葛の蔓 北田のりこ
    荒れている人は自分で止められぬ はぐれ雲
    不手際があって言葉が荒れてくる 青砥和子
    ストッキングが荒れたかかとに拒まれる 橋倉久美子
    廃線の駅舎に残る猫の皿 平井美智子
    荒れたのを忘れたような凪の海 荘子 隆
    荒れたハートに焼酎を振りかける 新家完司
   *雪道で鼻息荒い冬タイヤ 白鳥象堂
    思春期の自分持て余して荒れる 片山かずお
    荒れた手はたくさん花を育てた手 澁谷 さくら
    大荒れの海へ打ちのめされに行く pp
   *歳時記を荒らす地球の温暖化 よしひさ
秀3*さよならのあとの余白が荒れている 米山明日歌
秀2  国会が荒れて国会らしくなる 田岡修二
秀1  天変地異ちょっとくしゃみをした地球 ようこ

評    恐竜は巨大隕石の衝突により絶滅したと言われている。それに比べると人類をあた
   ふたさせる集中豪雨や大地震、津波など…と、地球のくしゃみに喩えたのが見事だった。

  国会も新燃岳も荒れている                                  吉崎柳歩