目次05年9月号

巻頭言 「番号読み上げ」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句右上がり」を読んで
・例会
・例会風景
・没句転生
・インターネット句会
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

 



久美子
久美子・柳歩整理
千四・市子
柳歩
たかこ

たかこ


久美子
梶井良治さん 
柳歩









 
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巻頭言

「番号読み上げ」

 披講の仕方も地域や柳社によっていろいろである。三重県では二回読みが一般的なので私はそれになじんでいるが、愛知県では一回読みも少なくないようだし、地域や大会によっては、句の前に投句者の番号を読み上げることもある。

 五月に参加した岡山県の笠岡大会での披講は、句の前に投句者の番号読み上げ、二回読みという形であった。番号の読み上げは、以前一、二度どこかの大会で経験したが、番号を聞いたとたんに自分の句ではないとわかってつまらないし、披講のリズムが崩れる気がして、あまり感じがよいとは思えなかった。その記憶があるので、披講が始まり番号が読み上げられたとき、何だかなあという気持ちになった。ところが大会が終わってみると、これはこれでありかと思えた。理由は二つある。
 一つは、披講前に香川の方々と話をする中で、その利点を知ったこと。香川では番号を読み上げると聞き、思わず「そんなん、緊張感がないやないですか」と言うと、番号があることで安心して呼名ができると言われる。逆に、同想句で複数人が呼名してしまうことはないのかと聞かれ、その時は番号を確かめればわかりますと答えたが、確かに番号を先に言ってもらえれば、自信をもっていい声で呼名することができるだろうし、間違えて呼名をして恥ずかしい思いをすることもなくなるだろう。そういう考え方もありかと納得をした。
 もう一つは、披講の際、選者がきっちりと番号を読み上げていたこと。以前経験した大会では、番号を小声で早口に読み上げる選者が多く、中には呼名係にささやいているような選者や、番号を言うのをしばしば忘れる選者もいて、披講のリズムを崩す原因になっていた。ところが笠岡の選者は、どなたも番号も句と同じようにしっかりと読み上げ、リズムを崩すようなことは一切なかった。むしろ、よい呼名を促すような番号読み上げだったと言ってもよい。

 番号読み上げはない方がよいという考えは変わらないが、選者と投句者がその意味を理解し、大会の雰囲気づくりに役立てるのであれば、それも一つの方法だろう。

                                                               久美子

 
すずか路より14
 
作詞作曲AIと書く校歌 橋倉久美子
何の鍵か分からないので捨てられず 北田のりこ
折り紙の兜を折って元気付け 河合恵美子
湯たんぽのような孫抱き玉の汗 中川知子
少し前見た風景が今はない 落合文彦
やさしい人には聞こえる蓮のひらく音 竹尾佳代子
好きは言い易い嫌いは言い難い 毎熊伊佐男
気晴らしの散歩ができぬ猛暑の日 戴 けいこ
何もかも許されそうな青い空 河内秀斗
我が事を喋り尽くして切る電話 村井一朗
AI化人が要らなくなる地球 西岡ゆかり
風を切るペダル 残っている若さ 山口龍一
黄泉の国いずれ私も逝く処 奥田悦生
言葉よりメールの方が頼みよい 鈴木裕子
露天風呂思いがけない一人占め 草山節子
少し伸びた生命線を見る米寿 加藤吉一
炎天下大仏さんも欲しい傘 芦田敬子
ワイドショーだけの知識でよく喋る 圦山 繁
モネの絵の女になって差す日傘 小川はつこ
土用のうし今日は鰻の厄日です 瓜生晴男
浴衣でも履物下駄と限らない 西川幸子
台風の雨の合間に草を抜く 水谷ちか子
競争をするよう実るナスきゅうり 小出順子
ちょっと待って返事チャットに聞いてから 藤村洋子
季は巡る四枚だけの紙芝居 柴田比呂志
戦没者追悼慰霊父想う 竹内そのみ
青春のあの日に戻る盆踊り 小林祥司
ひとり生えパプリカ実にたくましい 田鎖市子
高齢化会員が減る趣味の会 眞島ともえ
付添で初めて乗った救急車 加藤峰子
敗戦を知らぬ国家の居丈高 福村まこと
銭湯で時事解説を聞かされる 佐藤千四
陽の光まで凶暴になる猛暑 ささきのりこ
このシーン見覚えあると老い二人 瀬田明子
虫の声聞こえてきてもまだ猛暑 満月庵
耳鳴りがずっと消えない八月忌 寺井一也
ネックレスないと打てないプロ野球 西山竹里
猛暑日の停電サバイバルゲーム 澁谷さくら
おばちゃんが仕切る海辺のバーベキュー 前田須美代
線条降水帯の惨禍にまたも遭う 坂 茜雲
今の子に「冷や飯食い」は解らない 大川里子
打ち身のあざどこで打ったか分からない 岩谷佳菜子
星の名を訊ねて空をかき回す 坂倉広美
譲られた席は素直に座る齢 竹島 晃
傘寿では無理かサヨナラホームラン 吉崎柳歩
聞き上手がいると女子会盛り上がる 青砥たかこ
 

整理・柳歩

8月26日(土)例会より  出席者12名 欠席投句 29名 計41名より
宿題「不満」 青砥たかこ 選
  不満なら食べんでいいと妻が言う 西山竹里
  不満だが選句結果は受け入れる 寺井一也
  百均の品に不満は言いにくい 橋倉久美子
 軸 溜め込んだ不満爆発させぬよう 青砥たかこ
宿題「調べる」(共選) 芦田敬子 選
  下見して母を連れ出す車いす 平尾定昭
  調べたらきっと聴こえる子の叫び 西岡ゆかり
 止 指先で調べる鎌の研ぎ具合 西山竹里
 軸 字の意味を調べて付ける子の名前 芦田敬子
宿題「調べる」(共選) 毎熊伊佐男 選
  報道をされて調査が進みだす 小川はつこ
  介護度を調べる時は義母達者 圦山 繁
 止 これ以上月を調べて欲しくない 圦山 繁
 軸 IQは調べなくてもしれている 毎熊伊佐男
宿題「自由吟」 橋倉久美子 選
  お婆さんにはあんまり似合わないフリル 𠮷崎柳歩
  断髪式男の髪も命なり 北田のりこ
 止 頼まれもしないサインを決めてある 戴 けいこ
 軸 誇りある赤さで立っているポスト 橋倉久美子
席題 「花火」 互選(一人5句投票)
 7点 スポンサーの名前聞かされ見る花火 加藤吉一
 5点 パッと消える花火のようなお給料 中川知子
 4点  あぜ道に真っ赤な花火ヒガンバナ 小川はつこ
  星になろう星になろうとする花火 橋倉久美子
  浴衣着てなくても構わない花火 𠮷崎柳歩
  ベランダからビール片手に見る花火 青砥たかこ
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『狭 い』応募106句
  21点  こんなにも狭かったかと見る更地 西岡ゆかり
  18点  違う日に出され肩身の狭いゴミ 西山竹里
  13点   安らかにと狭い棺に入れられる 小川はつこ
       時々は裏口もある狭き門 小野教彦ら
      狭い部屋働き甲斐のないルンバ 中川知子
  11点  ママチャリの範囲で足りている余生 岩田眞知子
     ビル街の空がだんだん狭くなる 澁谷さくら
  10点  引きこもりなんてなかった狭い家 鈴木由美子