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バックナンバー
０３年１２月「底」
０３年１１月「二刀流」
０３年１０月「とんぼ」
０３年９月「気の毒」
０３年８月「透明」
０３年７月「魔」
０３年６月「弱い」
０３年5月「オフ」
０３年４月「動く」
０３年３月「学校」
０３年２月「ゼリー」
０３年１月「許す」
０２年１２月「波」
０２年１１月「齧る」
0２年１０月「乱」
0２年９月「米（こめ）」
0２年８月「カード」
０２年７月「拾う」
０２年６月「写真」
０２年５月「休む」
０２年４月「痛い」
０２年３月「春」
０２年２月「のんびり」
 ０２年１月「重ねる・重なる」
０１年１２月「畑」
０１年１１月「包む」   
０１年１０月「指」
０１年９月「ヒント」
０１年８月「膨らむ」
０１年７月「キープ」
０１年６月「眩しい」
０１年５月「縛る」
３１年４月「ぎくしゃく」
３１年３月「しつこい」
３１年２月「話」
３１年１月「粘る」
３０年１２月「締まる・締める」
３０年１１月「パワハラ」
３０年１０月「吹く」
３０年９月「覗く」
３０年８月「夏休み」
３０年７月「試合」
３０年６月「響」
３０年５月「五分五分」
３０年４月「夢」
３０年３月「荒れる」
３０年２月「飛行機」
３０年１月「名人」
２９年１2月「まじめ」
２９年１１月「みかん」
２９年１０月「読む」
２９年９月「豆腐」
２９年８月「壁」
２９年７月「焼く・焼ける」
２９年６月「さっぱり」
２９年５月「負ける」
２９年４月「普通」
２９年３月「黄」
２９年2月「引く」
２９年１月「質問」
２８年１２月「悟る」
２８年１１月「痛い」
２８年１０月「秋」
２８年９月「慣れる」
２８年８月「文化」
２８年７月「滲む」
２８年６月「裸」
２８年５月「腐る」
２８年４月「血」
２８年３月「酒」
２８年２月「箱」
２８年１月「軽い」
２７年１２月「乾く」
２７年１１月「熱心」
２７年１０月「ゴミ」
２７年９月「庶民」
２７年８月「比べる」
２７年７月「得意」
２７年６月「水」
２７年５月「貫く」
２７年４月「耳」
２７年３月「押す」
２７年２月「潜む」
２７年１月「値打ち」
２６年１２月「刻む」
２６年１１月「風呂」
２６年１０月「暮れる」
２６年９月「涼しい」
２６年８月「織る」
２６年７月「腹」
２６年６月「やっと」
２６年５月「半分」
２６年４月「溢れる」
２６年３月「太い」
２６年２月「掴む」
２６年１月「餅」
２５年１２月「虫」
２５年１１月「長い」
２５年１０月「夜」
２５年９月「飽きる」
２５年８月「卵」
２５年７月「予防」
２５年６月「根」
２５年５月「ほどほど」
２５年４月「首」
２５年３月「底」
２５年２月「脱」
２５年１月「笑う」
２４年1２月「閉じる」
２４年1１月「約束」
２４年10月「布」
２４年９月「旗」
２４年８月「かたち」
２４年７月「粘る」
２４年６月「音 」
２４年５月「焦る」
２４年４月「家」
２４年３月「勇気」
２４年２月「開く」
 ２４年１月「踏む」
　
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 前月入選句発表　お題「失敗」応募 ３０６句 １５６人
　




































　
加藤当白 選（入選３９句） 　　　　　　　　　＊印は両方の選者から入選した句　
　
　　　　ダイエット軽くなるのは財布だけ 山登爺
　 　＊褒められて失敗作と言えぬ髪 吉一
　　　　美容整形失敗談で終われない 芦田敬子
　 　＊ミスをしたのはパソコンでなく私 ムギ
　　　　送信をしてから気づく誤字脱字 じゅんたろう
　　　　内輪もめマイクに全部漏れていた ホッと射て
　　　　遺伝子の失敗作が鼻にある 圦山　繁
　　　　隠せない耳が真っ赤になっている じゅんたろう
　　　　失敗の話をすると酒が要る 原徳利
　　　　頑張った大きな家に今独居 田地尚子
　　　　他人なら笑いとばしたはずなのに けい
　　　　半世紀経っても疼く傷がある 井手ゆう子
　　　　晴れ舞台失敗談が誇らしげ 太田　昌宏
　　　　失敗作でもあなたの娘です ちゅんすけ
　　　　最後まで迷った色で台無しに 十音
　　　　ミスのないあなたに選ばれた私 満月庵
　 　＊失敗が続いた恋と逆上がり 汐海　岬
　　　　国語辞書ミスを認めた正誤表 内田政竜
　　　　失敗を生かす特許のエピソード モモコ
　　　　一円の不足で戻るロスタイム 安井紀代子
　　　　空き缶をぐしゃり言葉が過ぎました 宮井いずみ
　　　　旋律に外れた音が紛れこむ 冬子
　　　　削除キ-あなたも消えてしまったの 上田ひとみ
　　　　自分まで消してしまった消去法 てつろう
　　　　失敗は部下の失敗責めたこと 戴　けいこ
　　　　七割の凡打の何故を問い詰める 佐佐木雀区
　　　　失敗を美談に変える負け惜しみ おかのみつる
　　　　屍を山と積み上げ負け戦 山崎三毛
　　　　まだ何も失敗してぬ新生児 あやめみのり
　 　＊本物は失敗作の中にある 浮世っ子
　　　　自慢より失敗談に輪が出来る 稲垣康江
　　 ＊人間を生んで地球が悔いている 清水克俊
　　　　失政の始末に税があてられる すずき 善作
　　 ＊先回りして失敗させぬ甘やかし 城崎れい
　　　　失敗を重ねて自分流にする 植野悦子
　　　　白紙からやり直そうと空あおぐ 徳重美恵子
秀３　 年齢を知って敬語を織りまぜる せきぼー
秀２＊しまったと途中で変える料理名 船岡五郎
秀１ 　母胎には大事なものを置き忘れ 佐藤ちなみ

評      普通なら、人間が失敗を経験しだすのは物心がつく頃からだろう。だが、この句は
       母胎にいる時から取捨選択が始まっているという。置き忘れたのは遺伝子か、今生
       での使命か。
軸  　 未遂へと操っていたのは理性        　　　   加藤当白

　

 　








































　

青砥たかこ選（入選３９句）
　

 　 　*人間を生んで地球が悔いている 清水克俊
　　　　触るとこ間違えちゃって猫パンチ 坂本加代
　　　　石橋を叩き失敗うぶな恋 圦山　繁
　　　　言い訳の手みやげ逆に火に油 伊田網人
　　　　失敗を引きずっている靴の音 西岡ゆかり
　　　　肩の荷を軽めにさせたミステイク 柳谷益弘
　　　　ケセラセラ怪我の功名だってある 本多 雅子
　　　　失敗のだし巻きみんな口の中 モモコ
　 　＊褒められて失敗作と言えぬ髪 吉一
　　　　失敗は酒にまつわることばかり 澁谷さくら
　　　　失敗を肥やしに変えるコンポスト 橋倉久美子
　 　＊しまったと途中で変える料理名 船岡五郎
　　　　失敗を師はことなげにご出展 竹島 晃
　　　　舌を出す可愛いミスは許される 松本泰任
　　　　神様の結び違いの赤い糸 沢田正司
　　　　失敗は行き着くところ人のせい 大島ともこ
　　　　三浪の経験生かす塾講師 ドア宝
　   ＊本物は失敗作の中にある 浮世っ子
　　　　独身が失敗談を聞かされる あけみちゃん
　　　　名人の失敗作に付く高値 瀬田明子
　　　　失敗を抱き留められて鎧脱ぐ 翔のんまな
　　　　すっとするドラマの女医の決め台詞 ドア宝
　　　　失敗をまろやかにする中和剤 柾木郷志
　　　　上司にも部下にもいるさ外れガチャ 白鳥象堂
　　　　失敗がもとで生まれた新メニュー 澁谷さくら
　　　　煩悩が出ると失敗するバント おさ虫
　　　　失敗をするためにある福笑い　 西山竹里
　　　　ナビゲーターごめんで済まぬ第六波 かっちゃん
　　 ＊先回りして失敗させぬ甘やかし 城崎れい
　　　　恥ずかしい失敗はあくまで秘密 森清泰範
　　　　失敗を反省するが悔いはない 山田明
　　　　失敗の謝り方が素晴らしい 大木雅彦
　　　　失敗を恐れ割らない生卵 羽馬愚朗
　 　＊ミスをしたのはパソコンでなく私 ムギ
　 　＊失敗が続いた恋と逆上がり 汐海　岬
　　　　失敗をするたびできた友がいる まみどり
秀３　 イーストを忘れたパンが膨らまぬ わこう
秀２ 　失敗に多く学んだ執刀医 あやめみのり
秀１ 　失敗も一眠りしてケセラセラ 伶音

評　　　「失敗は成功の元」「失敗なんか気にしない」の句が多かった。 その中に、失敗をし
　　　ない人間なんかいない、一晩寝て忘れる生き方が大切に共感を覚えた。
軸  　 食べるまで失敗作と気付かれぬ    　　　   青砥たかこ