目次02年5月号
巻頭言 「手帳」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句「令和元年」を読んで
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記

 


久美子
柳歩整理
順子・健一
柳歩
たかこ

たかこ
柳歩
久美子
佐道 正さん
柳歩

たかこ








 
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巻頭言

「手帳」

 もう三十年以上も、筑摩文庫の「文庫手帳」を愛用している。表紙や扉に安野光雅さんの絵が使われた、一月始まりのシンプルな手帳である。一か月が見開き二ページになったところには様々な予定と句会・大会などの題を、一週間が見開き二ページになったところには簡単な行動記録と浮かんだ雑詠を書いている(題詠は別の手帳に記録している)。

 この予定を書いたページ、三月までと四月からとでは大きく変化するはずだった。三月いっぱいで仕事を辞めるからである。
 例えば三月のページには、平日を中心に「卒業式」「PTA」「修了式」「送別会」「部活」など仕事関係の予定、週末を中心に句会・大会の予定が入り、全体的に何かが書き込んであるという雰囲気だった。四月以降は当然ながら仕事関係の予定は一切なくなり、平日は空白が目立ち、週末に予定が集中する形になっている。年末から年始にかけて、新しい手帳に予定を書き込みながら、この違いが嬉しくてにんまりしていたのだ。

 ところが、二月の末から、三月の予定に思わぬ変化が表れ始めた。新型コロナウイルスの感染拡大によって、週末の予定が消え出したのだ。
 まず、七日(土)の津文学研究会の例会が消えた。次に八日(日)のやまと番傘の大会が消えた。おそらく全国でも最も早く中止になった大会の一つではないだろうか。春休みなので行こうと思っていた二十六日(木)の川柳展望例会が消えたし、芸術文化協会の色紙展(二十一日・土〜二十二日・日)も消えた。出席予定ではなかったが、鈴鹿市文芸賞の授賞式(十四日・土)も消えた。それと同じ日に亀山川柳会例会は決行したが、二週間後の鈴鹿例会のころには様子もだんだん深刻化して、ご承知のように全員欠席投句の変則例会となった。

楽しみながら眺めていた四月以降のページも、この文章を書いている今、空白と、予定を消す二重線ばかりが目立っている。この状態が五月辺りで終わるのか、それともまだまだ続くのか、今は家でじっとしながら、終息を祈るしかない。

                                          久美子

 
すずか路より
落花盛ん川面を飾る花筏 瓜生晴男
介護終わり自由になったのにコロナ 加藤吉一
東西の息子らからも「出歩くな」 安田聡子
そっと剥がす母の背中のサロンパス 芦田敬子
採血で生年月日言わされる 圦山 繁
昭恵さん桜守などなされては 西川幸子
反省はするがやっぱり直さない 小川はつこ
コロナ騒ぎ家族の絆教えます 長谷川健一
一日がコロナコロナで過ぎて行く 水谷ちか子
ゴミ箱にスリーポイントシュートする 千野 力
四コマにしないと重くなるマンガ 小出順子
ユーチューブで礼拝をしたイースター 川喜多正道
喝采が欲しいほしいと言う根っこ 柴田比呂志
恋多き友のその後に艶があり 竹内そのみ
着るあてもないまま春のワンピース 樋口りゑ
マスクしたことにならない顎マスク 眞島ともえ
休耕田ご先祖さまの曇る顔 小林祥司
作りつけの家具で出来ない模様替え 藤村洋子
温泉と寿司で始まる里帰り 福村まこと
薄目開けて歯医者のマスク確かめる 佐藤千四
地球にも空気清浄機が欲しい 西野恵子
亡き友は知らぬまさかのこの戦 瀬田明子
算数の解けないババの錆びた脳 満月庵
書評にも少しくらいはある使命 西山竹里
生きていくコストだんだん高くなる 日野 愿
エンドウの花が可愛い青い空 岡ア美代子
慎重に駒を進めてプロポーズ 玉木りょうこ
ステイホーム御上の声に逆らわず 神野優子
二日酔いには遠いコロナで家飲みで 前田須美代
左手で切れぬハサミにある隙間 佐藤近義
1月やコロナを積んだ船が来た 坂 茜雲
老世帯三密回避しています 大川里子
巣ごもりの準備買い溜めままならず 岩谷佳菜子
コロナ禍で桜咲いたも上の空 西垣こゆき
娘から生きてますかのスマホ鳴る 松岡ふみお
交差点マスクの数を見定めて 坂倉広美
風呂出たよもう寝るからとメールする 勝田五百子
独居寡夫献立自慢八年目 竹島 晃
来年があると信じて延期する 橋倉久美子
落花生割りやすそうな殻を選る 北田のりこ
仕事着とパジャマで今日も過ぎていく 中川知子
童歌お手々つないで唄えない 河合恵美子
最初はグー次もまたグー出てしまう 落合文彦
知らぬ振りよりはと思いお節介 毎熊伊佐男
いい風をもらえる予感曲がり角 村井一朗
スーパームーンにコロナ収束懸ける宵 奥田悦生
プレミアムの文字についつい手が伸びる 鈴木裕子
弁明不能 不要不急と言われれば 吉崎柳歩
帰宅後はスマホも除菌忘れない 青砥たかこ
 

整理・柳歩

4月25日(土)例会(全員欠席投句)より

宿題「東」 青砥たかこ 選と評
   アメリカは東回りで行く日本 竹島 晃
   白鵬が座ると様になる東 西山竹里
 止  東の空にプラス思考の日が昇る 北田のりこ
 軸  東向きの枕で早く朝が来る 青砥たかこ
宿題 共選「耕す」 芦田敬子 選
   定年を前に耕し植える種 中川知子
   選挙区を金で耕し築く城 福村まこと
 止  耕した場所だけ畑らしくなる 玉木りょうこ
 軸  三歳児の心耕す読み聞かせ 芦田敬子
宿題 共選「耕す」 橋倉久美子 選
   耕した田んぼでサギが3密に 河内秀斗
   耕さぬ土手に育っている土筆 鈴木裕子
 止  がんばって耕すプランターの土 坂倉広美
 軸  耕してみたが小判は出てこない 橋倉久美子
宿題「自由吟」 吉崎柳歩 選
   総理しか使っていない布マスク 西山竹里
   ウイルスが車でやって来る田舎 中村あけみ
 止  マスクしていても口喧嘩はできる 橋倉久美子
   プロンプター見てない振りで見る総理 吉崎柳歩
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『 忘れる 』  応募106句
  14点  慎みを忘れてしまうバイキング 西山竹里
     忘れたと言わず記憶にないと言う 眞島ともえ
  11点    忘れてる振りも優しい思い遣り 竹内そのみ
  10点    ダルマに目入れて忘れたマニフェスト よしひさ
   9点   どちらさま言われて母を強く抱く 西野恵子
     飲んでから今日だったのか休肝日 鈴木章照
   7点  雨の朝昨日忘れた花鋏 勝田五百子
    雨降って忘れた傘を思い出す 坂倉広美
    忘れるなと納税通知書が届く 橋倉久美子
    スマホより忘れず持って出るマスク 青砥たかこ
    読んだこと忘れて同じ本を買う 瀬田明子