目次04年7月号
巻頭言 「竹里さんの矜持」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句健一さんを…」
・大会
・大会風景ほか
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・暑中広告
・編集後記

 


柳歩 
久美子・柳歩整理
祥司・りょうこ
柳歩
たかこ

たかこ
久美子
加藤ゆみ子さん 
柳歩









 
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巻頭言

「竹里さんの矜持」

 三月の末に決行すると決めた第十八回鈴鹿市民川柳リアル大会も、全国から百人の来場者を得て成功裏に終了することができた。三年ぶり、会場変更、欠席投句との混合、というかつてない条件の中で幾つかのミスもあったが、全体としては成功裏に終えることができたと自賛している。懇親宴も五十一人の方々が集い、旧交を温めることができたのも嬉しいことであった。参加者の皆様と、奮闘してくださった大会スタッフの方々に、深く感謝を申し上げる。

 第十回大会までの合点制による「最優秀者賞」に替えて、第十一回からは最優秀句賞「光太夫賞」のみを表彰してきた。各選者の選んだ秀句の中から、鈴鹿の三バカ(分かる人には分かる)の句があれば対象外として、二次選者五人の投票で選出してきた。 しかし今年は条件が違う。欠席投句者が二十一人あり、彼らの秀句を対象にすべきかどうかが問題になる。そこで私は、他の二バカに西山竹里さんを加えたメールの「幹部会議」で意見を拝聴したのである。
 竹里さんの意見は正論で、参加を認めた以上同じ土俵で選考すべき、三バカを除外するのも論外で却って選者や受賞者に失礼になるのではないか、というものであった。 他の二人は概ねこれまで通りの変化球、竹里さんは直球勝負であった。

 しかし、「李下に冠を正さず」という成語もある。三バカの誰かが大会の選者を務めた場合、原則お互いの句は秀句では採らないと以前から決めてあった(最後に残った場合、筆跡や受付番号で推察できる)。これは事前投句でも同じである。鈴鹿市民川柳大会であれば、三バカは主催者中の主催者である。主催者中の主催者が、たった一つしかない「光太夫賞」を持って帰るなんて、ちょっと絵にならないだろう。
 また、一人一人がわざわざ会場まで出向いてくださることが、どれだけ有りがたいことなのかは、まだ竹里さんには分からないだろう。欠席投句者は会員か誌友であり「光太夫賞は出席者の秀句から選ぶ」と決めても、皆さん許してくださるだろう。最終的には竹里さんにも納得してもらった。

 二次選の結果の分かる一覧表を司会の久美子さんに渡したとき、「欠席投句者の秀句を除いても一句足らないのでは」と指摘された。候補句は選者室で竹里さんに読み上げてもらい、私がランダムに一覧表に転記したのであるが、その際、竹里さんはご自分の秀句を除外されたのだった。私はひたすら入力に没頭していたので、そのことに全く気が付かなかったのだ。     

                                          柳歩
 

 
すずか路より
円安でディナー賑わす日本食 福村まこと
追い風が性に合わない鯉幟 佐藤千四
ポイントがつかぬと損をした気分 ささきのりこ
おばあちゃんいいなお仕事やらなくて 瀬田明子
パソコンを買い替えもう少し生きる 満月庵
久々にゴシック体のスケジュール 寺井一也
なんぼでも出すぞと国の防衛費 西山竹里
汗をかくうまいビールを飲むために 澁谷さくら
地球は回る私がいてもいなくても 玉木りょうこ
行けぬわけ体調不備と言えばよい 磯浜基十
風鈴がははの記憶を巻き戻す 神野優子
放し飼いですわ夫も愛犬も 前田須美代
久し振り雨が上がればサウナ風呂 坂 茜雲
寂れても名前変わらずニュータウン 大川里子
非常食賞味期限が直ぐ切れる 岩谷佳菜子
昼食は冷や麦夏がやって来た 西垣こゆき
「おじいさんですよ」と念をおされても 坂倉広美
再開の訪日客でテスト中 竹島 晃
ドクダミを親の仇のごとく抜く 勝田五百子
私が着くまでもってほしい空 橋倉久美子
正面を探しくるくる回す花 北田のりこ
留袖を脱いで肩の荷軽くなる 中川知子
年の功錆びた鋏も使い方 河合恵美子
そら豆をおいしく思う歳になる 落合文彦
水芭蕉もいちど見たい旅の宿 竹尾佳代子
新コロナまではあくせく生きていた 毎熊伊佐男
わたしには富士山よりも備前富士 戴 けいこ
ノーマスクちょっと美味しくなる空気 河内秀斗
癌を友にしてのゆるゆる歩む日日 村井一朗
一年後この世に居ると仮定する 西岡ゆかり
君となら濡れて行きたい俄か雨 奥田悦生
朝一番笑顔になれる庭の花 鈴木裕子
ナス・キューリ浅漬け妻の味自慢 瓜生晴男
十日間船旅に出て炊事なし 草山節子
良い場所に止まるのを待つ蠅叩き 加藤吉一
一回も着てない服を形見分け 芦田敬子
飽きぬよう毎夜姿を変える月 圦山 繁
さっぱりとさせねばならぬ理髪店 小川はつこ
すり足で夜中のトイレ気をつかう 西川幸子
セミナーで眠け覚ましに一苦労 水谷ちか子
辞めたいと思った仕事子が止める 小出順子
ヨイトマケの唄は知らない若い街 藤村洋子
風向きがきのうと違う思いやり 柴田比呂志
元気出せ鏡に写る顔が言う 竹内そのみ
懐かしのロシア民謡封をする 小林祥司
探し物やがて忘れて部屋掃除 田鎖市子
のど元を過ぎれば良しとする役所 眞島ともえ
蝉が鳴く私の耳はいつも夏 加藤峰子
押されたら押さねばならぬ核ボタン 吉崎柳歩
歓迎の気持ちマスクも隠せない 青砥たかこ
 

整理・柳歩

6月26日(日)大会より
事前投句「 投げる」 西山竹里 選
 止 座布団は投げるがおひねりは投げぬ 橋倉久美子
 秀 ライオンの餌やり遠くから投げる 小出順子
 秀 マスクではさまにならない投げキッス 澁谷さくら
 軸 簡単に医者が投げてはならぬ匙 西山竹里
席題「 武士」(共選) 東川和子 選
 止 竹光の中で育てている蛍 平井美智子
 秀 自分から刀を抜きはしない武士 西山竹里
 秀 番号で呼ばれ古武士は立ち上がる 青砥和子
 軸    
席題「 武士」(共選) 濱山哲也 選
 止 一打ちに武士の魂刀鍛冶 皆川邦子
 秀 つまようじだけはきらさぬ武士の家 小川加代
 秀 仇討ちをしたい相手とする握手 中村あけみ
 軸    
宿題「 癒やす」 木村行吉 選
 止 数値より医師のトーンに癒やされる 西川幸子
 秀 ちょっとだけ悪い映画に癒やされる 小川加代
 秀 ゆりかごになって話を聞いてやる 北山まみどり
 軸 ふくよかな裸婦の絵を見て癒やされる 木村行吉
宿題「 微妙」 平井美智子 選
 止 天国かも知れぬが地獄かもしれぬ たむらあきこ
 秀 国債を買おうか仏壇を買うか 大嶋都嗣子
 秀 勲章を死体の首に掛けている 水品団石
 軸 叫び声微妙に違うムンクの絵 平井美智子
宿題「ホーム」 久保光範 選
 止 父という偶像がある床柱 栃尾奏子
 秀 傷テープ貼って頑張るマイホーム 平井美智子
 秀 豪邸に住んで心はホームレス 北原おさ虫
 軸 めぐりめぐって家に帰ればユートピア 久保光範
宿題「自由吟A」 大島凪子 選
 止 風になりたい弾力のあるうちに 柴田比呂志
 秀 さん付けで相方を呼ぶフルムーン 福村まこと
 秀 玉手箱の蓋取るように取るマスク 小川加代
 軸 AIの下僕になったスマホ族 大島凪子
宿題「自由吟B」 天根夢草 選
 止 老犬の寝顔子犬の頃のまま 澁谷さくら
 秀 洗濯以外できなくてよい洗濯機 戴 けいこ
 秀 化学的根拠をもっている旨味 中村あけみ
 軸    
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『 叩 く 』  応募114句
  16点  叩いたら「甘い」と返事する西瓜 芦田敬子 
  14点   買い叩く人さえいない過疎地の田 西山竹里
  12点   正論がモグラ叩きに遭っている 眞島ともえ
  11点   叩かれちゃ困る埃の出る体 佐藤千四
  10点   まな板を叩くリズムで知る機嫌 鈴木由美子
    9点  無意識に他人叩いているネット 加藤吉一
      名人が叩けば響き出す鼓 澁谷さくら