目次05年2月号
巻頭言 「第19回大会・・・」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句「 二人の川柳句集」
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

 


柳歩 
久美子・柳歩整理
満月庵・優子
和子・柳歩
たかこ

たかこ
柳歩
久美子
大島凪子さん 
柳歩









 
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巻頭言

第19回大会開催決定

 前回(三四七号)、私が書いた巻頭言のタイトルは「大会会場探し」であった。
 白子駅周辺では見つからないため、今年の開催はほぼ諦めていたのだが、久美子さんから津新町駅近くの「プラザ洞津」が三月から営業を再開するそうだから、検討してみたらどうかという提案があった。
 市外での開催は昨年も検討したのではあるが、条件が折り合わず見送っていたのだ。だが、会の財政状態も良くなってきたことでもあり、さっそくコンタクトを取ったのだった。「公立学校共済組合津宿泊所」とあり、半官半民の施設のようである。開催するとしたら決断を急がなければならない時期である。ファックスや電話でやりとりして話を詰めていった。融通の利かないところもあるが、背に腹は替えられない。この施設で実施することに決めたのである。

 「鈴鹿市民川柳大会」と銘打ってはいるが、第一回大会から鈴鹿市民の参加者は少ない。ずっと鈴鹿市からの後援を受けているが、市外での開催は初めてである。たかこさんが市の担当者に確認した結果、後援は差し支えないということであった。
 「プラザ洞津」は津新町駅から西へ徒歩二分の位置にある。津新町駅には近鉄の特急は停まらないが、急行は停まる。名古屋からは急行で一時間少々、料金を考えると特急で来て津駅で乗り換えるよりいいだろう。大阪方面からは、時刻表で見ると名古屋行きの特急で津駅で下車、下りの急行に乗り換えて津新町に行く(一駅二分)径路が便利だろう。

 昨年の大会は幸いなことに、新型コロナ第六派のオミクロン株と、その変異株BA2の間隙を縫うような形で開催することができた。今年も開催を決断したころから新規感染者数が減り始め、今日(二月六日)で二十三日連続で前週を下回っている。
 政府は五月の連休明けにも、新型コロナの感染症法の位置づけを第五類に移行する構えである。通常のインフルエンザと同じ扱いにするということで、マスクの着用も個人の判断に委ねるようである。とは言っても主催者としては決して油断することはできない。なにしろ高齢者の集まりである。自己責任で大会に出席してください、で済ませるわけには行かない。
 大会のチラシにも載せるつもりだが、会場でのマスク着用だけは外せないだろう。                                                 

                                                              柳歩

 

 
すずか路より
ボケ防止のためにも放せない免許 加藤吉一
速報が流れ喧嘩は中止する 芦田敬子
年明ける悩みはチョッと横に置く 圦山 繁
きしめんを啜る 平たい音がする 小川はつこ
春にむけピンクの上衣買ってみる 西川幸子
不況かな店の品薄気にかかる 水谷ちか子
神様が揺すったように荒れる海 小出順子
芽が出たと受験する子へ花便り 藤村洋子
哀しみの底でどんちゃん騒ぎする 柴田比呂志
どん底で神の試練に耐えている 竹内そのみ
ゆっくりと生きると決めた誕生日 小林祥司
ひとり寝に慣れてきました幾月夜 田鎖市子
デジタル化ポストと縁が遠くなる 眞島ともえ
自分より孫が元気の幸せ度 加藤峰子
愛国心高くても買う日本製 福村まこと
連ドラの時間喧嘩は小休止 佐藤千四
孫とスキーしたくて今日もスクワット ささきのりこ
私も脂肪たくわえ春を待つ 瀬田明子
入口に黙浴せよと但し書き 満月庵
あまりにも悲しいマサカリの老後   寺井一也
雪国でなくても油断できぬ雪 西山竹里
目の手術もう待てないと主治医から 岡ア美代子
本棚に断捨離できぬ本ばかり 澁谷さくら
カード払いの存在感のないお金 玉木りょうこ
アブザキと言わなくなったオオノショウ 磯浜基十
緋縅の鎧を纏い祝い膳 神野優子
神頼み柏手一つ多く打つ 坂 茜雲
日本語の取説なのに苦労する 大川里子
寂しいと妄想癖が強くなる 岩谷佳菜子
神は居ない仏も居ない山の風 坂倉広美
シャッター街最後に止めたタバコ店 竹島 晃
うっかりと踏んづけられたミニトマト 勝田五百子
リハビリで広げる足の可動域 橋倉久美子
どや顔でゆっくり昇る初日の出 北田のりこ
柱時計未練残したまま止まる 中川知子
まるで猫日向ぼっこの小半日 河合恵美子
AIがお相手をする電話口 落合文彦
誘惑に負けリバウンドくり返す 竹尾佳代子
八十年を掻い摘んでは語れない 毎熊伊佐男
種なしにする必要はないイチゴ 戴 けいこ
大丈夫山の向こうは晴れている 河内秀斗
一年をみそか墓参でする着地 村井一朗
寝転んで駅伝を観るお正月 西岡ゆかり
無人駅立てば故郷は知らん顔 山口龍一
八十七歳全部自分の歯が自慢 鈴木裕子
お正月孫とひ孫が揃い踏み 瓜生晴男
姑との仲は私の我慢なの 草山節子
兄が逝って昔ばなしはもうできぬ 吉崎柳歩
老夫婦の家の前にも雪だるま 青砥たかこ
 

整理・柳歩

1月28日(土)例会より  出席者13名欠席投句 31名計44名より
宿題「中 止」 青砥たかこ 選
  肉を食い捕鯨中止を言う勝手 福村まこと
  臨時ニュースに負けて中止になるドラマ 橋倉久美子
  止 バンジージャンプ中止できない落下中 小川はつこ
 軸 大雪で中止になった雪まつり 青砥たかこ
宿題「うさぎ」(共選) 鈴木裕子 選
  耳と目を残し溶けてく雪うさぎ 芦田敬子
  二羽三羽うさぎに解せぬ数え方 𠮷崎柳歩
 止 賀状の束からうさぎ飛び出すお正月 北田のりこ
 軸 やがて九十らくらく出来るうさぎ跳び 鈴木裕子
宿題「うさぎ」(共選) 中川知子 選
  弁当のリンゴのうさぎパパの作 平尾定昭
  うさぎ跳びしても苦しくないうさぎ 戴 けいこ
 止 多産でも子ども手当はないうさぎ 西岡ゆかり
 軸 草食に食傷気味になるうさぎ 中川知子
宿題「自由吟」 橋倉久美子 選
  老いたりと言えど猪口なら一気飲み 福村まこと
  コンビニで見かけたことはない二階 西山竹里
 止 あることも忘れてたのに捨てられぬ 満月庵
 軸 給食が中止で学校は休み 橋倉久美子
席題 「イメージ吟(赤外線体温計)」高点句より
 6点 懸命に育てていたなたまごっち 橋倉久美子
  5点 ピストルを突き付けられておでこ出す 岩谷佳菜子
  嘘つけば膨らんでくる鼻の穴 中川知子
  覗くための窓は小さい方がいい 橋倉久美子
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『新年』応募116句
  13点  新年会招待したい福の神 大川里子
  11点   鏡餅置けば新年らしくなる 戴 けいこ
   9点   良い年にと言われ約束できぬ神 水野リン子
        新年の顔になってる初日の出 小出順子
    8点  新年を祝えぬままの国もある 瀬田明子
     年明けて去年の爪を切っている 橋倉久美子