目次05年8月号

巻頭言 「ブラックボックス」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句門田宣子・忠行」
・例会
・例会風景
・アラレの小部屋
・没句転生
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

 



柳歩
久美子・柳歩整理
繁・節子
柳歩
たかこ




大島凪子さん 
柳歩









 
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巻頭言

「ブラックボックス」

 梅雨が明けて連日猛暑が続いている。
尋常の暑さではない。グテーレス国連事務総長は「地球沸騰化の時代が到来した」と警鐘を鳴らした。日課にしていた午前中のウォーキングも取り止め、夕食後のナイトウォークに切り替えた。朝から冷房を効かせてパソコンの前に座っている。
 子供の頃から夏が好きだった。長く生きてきたが少年時代の夏休みほど楽しかった日々はない。「暑ければ暑いほどいい夏休み」だった。網戸も扇風機もない真夏の夜は、それなりに暑かった。縁台将棋もした。ねずみ花火も楽しんだ。六畳一間に蚊帳を吊って一家六人が雑魚寝したものだった。

 当時は、寒い冬には炭火という暖房エネルギーを使ったが、それなりに暑かった夏でも冷房のためのエネルギー源は必要なかった。氷やさんが氷を配達していたぐらいのものである。そのうちに扇風機やテレビが普及してきたのだ。数十年経った現代社会ではどうだろう? 猛暑を凌ぐための冷房に要するエネルギーだけでも、世界中でどれだけのものなのか想像もできない。沸騰化した地球に対応できるのだろうか?
 過日、サイバー攻撃があって名古屋港の業務が停止した。ランサムウエアと言って身代金を要求するものらしい。北朝鮮やロシアの政府と繋がっているという説もあるが、実態がどうなのか私には見当もつかない。産業革命以後、機械文明が発達し便利にはなったが、人類は地球温暖化に留まらず、大量破壊兵器や核の脅威にも晒されることになった。コンピューターはAI(人工知能)を駆使するまでになった。先行きは私にとってブラックボックスである。

 仕事上の必要から三十代からパソコンを使っている。当初は「理屈」で理解することも可能で、BASICやRDBでのプログラミングも独学で覚えて活用した。しかしウインドウズが出現して一変した。車の構造も解らず運転しているのと同じで、理屈も解らずにパソコンを動かしているのである。例会や教室、一年に一度の大会でもエクセルを多用しているが、正式に習ったことはない。必要に応じて参考書やネットで閲覧して応用しているのだが、中味はブラックボックスである。まったく同じやり方、同じ関数を使ってもエラーが出ることがある。一斉メールを送っても、ある日突然送れなくなったりするのだ。     

                                                                  柳歩

 
すずか路より14
 
面影に三つ編み付ける同期会 大川里子
仏壇もSMLのワンルーム 岩谷佳菜子
昨日までいた幼虫がいない朝 坂倉広美
四年ぶり棚経まずは位牌拭く 竹島 晃
自己責任で剥かねばならぬゆで卵 橋倉久美子
収穫間際の桃を盗んだ人でなし 北田のりこ
無理しないように言われて無理をする 河合恵美子
保育士に分身の術欲しくなる 中川知子
狭い地区誰のことだかすぐわかる 落合文彦
絶景がきれい二人のシルエット 竹尾佳代子
自分ほどあてにならないものはない 毎熊伊佐男
スライサー指もスライスしてしまう 戴 けいこ
コロナ禍の三年老いが加速する 村井一朗
老母には勝たせてあげる口喧嘩 西岡ゆかり
節約ムード小さく首振る扇風機 山口龍一
来年になればもらえる無料パス 奥田悦生
何もかも一人でこなす家事に順 鈴木裕子
もう八十路制限速度守らねば 草山節子
古墳からベール剥がれる神の国 加藤吉一
雨傘を日傘に替えて梅雨明ける 芦田敬子
キャビアより茶漬けの旨さ知る庶民 圦山 繁
傾いて回る地球もへそ曲がり 小川はつこ
冷蔵庫うなりを上げて耐えている 瓜生晴男
中日が勝った朝刊待っている 西川幸子
大好きな花芽が草の間から 水谷ちか子
もう笑うしかない気温四十度 小出順子
美味いまずい聞かぬが消えるお漬物 藤村洋子
美しく生きよう塩味を効かせ 柴田比呂志
老々介護お世話になった恩返し 竹内そのみ
自己主張少し抑えて波立てず 小林祥司
憂さ晴らし愁いに満ちた歌が良い 田鎖市子
生命線微妙な位置で消えている 眞島ともえ
孫育ち三連休も来なくなる 加藤峰子
マスクにも日の丸つけて街へ行く 福村まこと
釣り堀の鯉は学習していない 佐藤千四
単衣着る季節を伸ばす温暖化 ささきのりこ
時忘れ読破ハヤカワ8部作 瀬田明子
老若の思いがずれる盆供養 満月庵
想像の顔と違った脱マスク 寺井一也
私にもついにコロナがやってきた 西山竹里
エアコンの故障いのちを脅かす 澁谷さくら
寝込んだらこうも痩せるかふくらはぎ 磯浜基十
着飾って月に一度の診察日 前田須美代
猛暑日が梅雨明けよりも早く来た 坂 茜雲
自動音声活字を耳で聞いている 吉崎柳歩
暑すぎて悲鳴をあげる室外機 青砥たかこ
 

整理・柳歩

7月22日(土)例会より  出席者11名 欠席投句 25名 計36名より
宿題「後悔」 橋倉久美子 選
  もっと早く後悔しつつ草を抜く 水谷ちか子
  後悔はしても離婚は考えず 𠮷崎柳歩
  後悔を癒してくれた正露丸 柴田比呂志
 軸 特上を頼み後悔する財布 橋倉久美子
宿題「休み」(共選) 岩谷佳菜子 選
  ヤ印が続いて引退も近い 橋倉久美子
  向日葵も木陰で休みたい酷暑 福村まこと
 止 休み明け鬱の漢字がよぎる朝 瀬田明子
 軸 花を追う働き蜂は休みなし 岩谷佳菜子
宿題「休み」(共選) 中川知子 選
  見守り隊も待っていました夏休み 小林祥司
  育休を増やすだけでは子は増えぬ 満月庵
 止 盆休み旅館替わりになる実家 西岡ゆかり
 軸 「休みます」部下からライン送られる 中川知子
宿題「自由吟」 𠮷崎柳歩 選
  心配の種はいつでも発芽する 小出順子
  太陽が待っているから出たくない 小川はつこ
 止 全力で駆けると脱げる借りた靴 小林祥司
 軸 梅雨明けを前に夏バテしてしまう 𠮷崎柳歩
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『ソフト』応募108句
  15点  ひらがなで書くとソフトになる怒り 圦山 繁
  12点  ソフトでは効いた気がせぬマッサージ 戴 けいこ
  11点    ソフトさがなくなりぞうきんに変わる 落合文彦
  10点     お別れをソフトに告げている手紙 澁谷さくら
   9点   ソフトな声で眠りを誘う深夜便 芦田敬子
     人あたりソフトな人に輪ができる 眞島ともえ
     美人には声もソフトになる男 青砥たかこ
     ソフトだが言ってることは手厳しい 𠮷崎柳歩
     のど自慢ソフトに鳴らす鐘一つ 西山竹里