目次06年6月号

・表紙裏 第20回大会案内
巻頭言 「新しい」題
                             久美子  
すずか路
       久美子・柳歩整理 
・小休止      祥司・佳菜子
・川柳つれづれ    柳歩
・人と句  伊勢星人「鮎喰川」                     を読んで たかこ
・例会
・例会風景      たかこ
・没句転生       柳歩
・アラレの小部屋
                     久美子
・前号「すずか路」散歩
         竹内由美子 さん
誌上互選
・インターネット句会
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

   

 

 











 
 

バックナンバー

25年12月(240号)   29年12月288号)   03年12月336号)
25年11月(239号)    29年11月287号)   03年11月(335号)
25年10月(238号)   29年10月286号)   03年10月(334号)
25年 9月(237号)  29年 9月285号)   03年09月(333号)
25年 8月(236号)    29年 8月284号)  03年08月(332号)
25年 7月(235号)  29年 7月283号)  03年07月(331号)
25年 6月(234号)    29年 6月282号)   03年06月(330号)
25年 5月(233号)    29年 5月281号)   03年05月
(329号)
25年 4月(232号)    29年 4月280号)   03年04月(328号)
25年 3月(231号)    29年 3月279号)   03年03月(327号)
25年 2月(230号)   29年 2月278号)
   03年02月(326号)
25年 1月(229号)    29年 1月277号)   03年01月(325号)
24年12月(228号)   28年12月276号)   02年12月(324号)
24年11月(227号)  28年11月275号)   02年11月(323号)
24年10月(226号)  28年10月274号)   02年10月(322号)
24年 9月(225号)   28年 9月273号)   02年09月(321号)
24年 8月(224号)   28年 8月272号)   02年08月(320号)
24年 7月(223号)   28年 7月271号)   02年07月(319号)
24年 6月(222号)   28年 6月270号)   02年06月(318号)  
24年 5月(221号)   28年 5月269号)   02年05月(317号) (5月号は掲載漏れです) 
24年 4月(220号)   28年 4月268号)   02年04月(316号)  06年 4月(364号)
24年 3月(219号)  28年 3月267号)   02年03月(315号)  06年 3月(363号)
24年 2月(218号)  28年 2月266号)   02年02月(314号)  06年 2月(362号)  
24年 1月(217号)  28年 1月265号)  02年01月
(313号)  06年 1月(361号) 
23年12月(216号)   27年12月264号)  01年12月(312号)  05年12月(360号) 
23年11月(215号)   27年11月(263号)  01年11月(311号)  05年11月(359号) 
23年10月(214号)
  27年10月(262号)  01年10月310号)   05年10月(358号) 
23年 9月(213号)
 27年 9月(261号)  01年09月309号)   05年  9月(357号) 
23年 8月(212号)  27年 8月(260号)  01年08月308号)   05年  8月(356号) 
23年 7月(211号)
  27年 7月(259号)  01年07月307号)   05年  7月(355号) 
23年 6月(210号)
  27年 6月(258号)  01年06月306号)   05年  6月(354号) 
23年 5月(209号)
  27年 5月(257号)  01年05月305号)   05年  5月(353号) 
23年 4月(208号)
  27年 4月(256号)  31年04月304号)   05年  4月(352号)
23年 3月(207号) 
27年 3月(255号)  31年03月303号)   05年  3月(351号)
23年 2月(206号)
  27年 2月(254号)  31年02月302号)   05年  2月(350号)
23年 1月(205号)
 27年 1月(253号)  31年01月301号)   05年  1月(349号)
22年12月(204号)
  26年12月(252号)  30年12月300号)   04年12月(348号)
22年11月(203号)
  26年11月(251号)  30年11月299号)   04年11月(347号)
22年10月(202号) 
26年10月(250号)  30年10月298号)   04年10月(346号)
22年 9月(201号)
 26年 9月(249号)  30年 9月297号)   04年 9月(345号)
22年 8月(200号)
 26年 8月(248号)  30年 8月296号)   04年 8月344号) 
22年 7月(199号) 
26年 7月(247号)  30年 7月295号)   04年 7月343号)
22年 6月(198号)
  26年 6月(246号)  30年 6月294号)   04年 6月342号)
22年 5月(197号)
  26年 5月(245号)  30年 5月293号)   04年 5月341号)
22年 4月(196号)
  26年 4月(244号)  30年 4月292号)   04年 4月340号)
22年 3月(195号) 
26年 3月(243号)  30年 3月291号)   04年 3月339号)
22年 2月(194号)
  26年 2月(242号)  30年 2月290号)   04年 2月338号)
22年 1月(193号)
 26年 1月(241号)  30年 1月289号)   04年 1月337号)

                         
以前のバックナンバー
巻頭言

 新しい「題」

  五月号の「川柳つれづれ」で柳歩さんが、「我が鈴鹿でもそうだが、なるべく新しい題、珍しい題を探してしまう」と述べているが、確かにこのごろ、ちょっと変わった題が増えてきたなと感じる。
   たとえば川柳展望定例句会の課題は、席題一題、宿題四題と自由吟だが、宿題のうち一題は「読み込み不可」である。通常句会が再開した昨年九月以降の題(今後のものも含む)を挙げてみる。
 
  余計なお世話・それは違う・曖昧なこと・格好いいこと・ちょっと聞いて・図図しいこと・見せびらかしたいこと
 
   この「読み込み不可」は、もともと鈴鹿川柳会が大会の題の一つとして、「 ○ ○ なこと」という形で出していたものである。その後鈴鹿ではこのような出題はしなくなったが、展望句会ではさらに発展させて定番化しているということになる。

   また『川柳瓦版』の誌上競詠「咲くやこの花賞」は、題のユニークさも特徴で、今年度の題は第一回から順に次の通りである。 知りすぎ・地方・別世界・コンチェルト・悔しかったこと・私の大事なもの・駅前・甘い水・廃線・哲学・甘くて酸っぱい・黄
   名詞題も珍しいものが多いが、「私の大事なもの」「甘くて酸っぱい」など、あえて「読み込み不可」とはうたわなくても、読み込むのはかえって難しい題もある。
   このような二語以上の題は、目新しい上に工夫もしやすいのか、このごろ他の大会でも見かけるようになってきた。手元の大会チラシでも、「間がいい」「気を吐く」、さらには「懺悔の値打ちもない」という題まである。

   問題は、このような題が「いい題」と言えるかどうかである。坂倉広美さんが、「作りやすくて選がしやすく、いい句ができる題」はないかと言われたことがある。この三拍子のそろった題が「いい題」だとすれば、「読み込み不可」や長たらしい題は、少なくとも私にとって選がしやすいとは言えないし、作りやすいともあまり思えない。それでも「いい句」ができやすいなら値打ちがあるが、さて、どうなのだろう。
                                                               久美子                                                                                                                                                                                                                      

 
すずか路より
映画見て平気で泣ける歳となる 磯浜基十
賃上げに大量解雇待っていた 神野優子
またひとつ馴染みの店が消えました 前田須美代
夏が来る米寿の身体思い遣る 坂 茜雲
考えて出した答にまた揺らぐ 大川里子
何とでも相性が良い「柿の種」 岩谷佳菜子
年齢を白状しあう旅の宿 坂倉広美
居つき猫人様よりも大欠伸 竹島 晃
どの森も古墳に見えてくる大和 橋倉久美子
オオタニファンヒットぐらいじゃ喜ばぬ 北田のりこ
五月晴れ目線下げれば芝桜 河合恵美子
じわじわと進む老化を受け入れる 中川知子
お返しをすぐ考える祝い事 落合文彦
河口堰開ける三角波が立つ 竹尾佳代子
入社式四月 定年生まれ月 毎熊伊佐男
抜本の意味を知らない岸田さん 戴 けいこ
おっとっと蟻の行列避け転ぶ 村井一朗
あれこれと女の鞄重い肩 西岡ゆかり
五月晴れ五臓を青菜染めてくる 山口龍一
ハラスメントは加害者さえも気が付かぬ 奥田悦生
三交バスまず定刻に来てくれぬ 鈴木裕子
山の麓の我が家でムカデ踏んづける 草山節子
広い池ソーラー増えて減る水面 加藤吉一
チャンネルを変えても同じワイドショウ 芦田敬子
幸せの色を探している絵筆 圦山 繁
連休はちゃちゃっと済ます家事仕事 小川はつこ
ナスの苗今朝見ればもう蕾ある 水谷ちか子
先々を考え眠れない実家 竹口みかこ
停車時に電車は呼吸整える 小出順子
曲芸の番傘雨は知らぬまま 藤村洋子
田に水を張って明鏡止水とか 柴田比呂志
母恋し母の歩いた道しるべ 竹内そのみ
マドンナの向いの席のクラス会 小林祥司
豆の芽は美味しかったかダンゴムシ 眞島ともえ
番付にやの字が目立つ大相撲 小野教彦
花をあげたりして図る意思疎通 樋口りゑ
五月晴れ介護人には洗濯日 加藤峰子
円安で犬の餌にも日本産 福村まこと
日本列島活断層でできている 田沢恒坊
花が散る諸行無常と呟いて 佐藤千四
朝ドラに法律用語教えられ ささきのりこ
二年ぶり不承不承の脳ドック 瀬田明子
観光地インバウンドを目の当たり 満月庵
サーカスの子に転校という別れ 西山竹里
虎に翼で冤罪事件よみがえる 岡ア美代子
これしきの痛みに気力奪われる 澁谷さくら
平和への祈り届かぬまま令和 玉木りょうこ
参加費の中から配る参加賞 𠮷崎柳歩
真剣にやって頑張り空回り 青砥たかこ
 

整理・柳歩

5月25日(土)例会より  出席者1 5名 欠席投句 26名 計41名より
宿題「薄い」 青砥たかこ 選
  存在がドンドン薄くなる総理 圦山 繁
  国会が下ろした幕の薄っぺら ささきのりこ
  マスクして薄い酸素に慣らされる 芦田敬子
 軸 不味いより味が薄いに救われる 青砥たかこ
宿題「雨」(共選) 小出順子 選
  ゲリラ雨ビニール傘が頼りない 西岡ゆかり
  大人になるとそれほど着ない雨合羽 樋口りゑ
 止 近頃の雨は殺意を持って降る 橋倉久美子
 軸 早送りするよう風を入れる雨 小出順子
宿題「雨」(共選) 樋口りゑ 選
  雨が降っても慌てなくてもいいプール 𠮷崎柳歩
  雨が降らないと仕事にならぬ雨 橋倉久美子
 止 雨の日は寛いでいる万歩計 中川知子
 軸 雨粒がタップを踊るトタン屋根 樋口りゑ
宿題「自由吟」 橋倉久美子 選
  熊が出る道とそのうちナビが言う 𠮷崎柳歩
  日本で着物を試す旅行客 ささきのりこ
 止 結ぶのは神社解くのは裁判所 福村まこと
 軸 大声を出すから聞いてもらえない 橋倉久美子
席題 「配る」 互選(一人5句投票)
 7点 逃げぬよう最後に配る参加賞 橋倉久美子
 6点 息子より嫁にはもっと気を配る 芦田敬子
   配られたものは何でも貰う主義 𠮷崎柳歩
  チラシ配るだけでは詐欺がなくならぬ 橋倉久美子
  回覧板配り安否も確かめる 中川知子
 5点 穫れすぎた野菜を気前よく配る 𠮷崎柳歩
  誌上互選より 高点句(一人5句投票)
 
前号開票 『』応募112句
  17点  涙では裁判官は動かない 橋倉久美子
  12点  悲しくても笑いすぎても出る涙 小川はつこ
  10点   涙など互いに出ない離婚印 加藤吉一
      悔いのない涙で送る家族葬 澁谷さくら
   9点    本当に悲しい時は出ぬ涙 兼平 栄
      葬儀終え一人になって出る涙 関本かつ子
    8点   目薬がうまく入ると出る涙 西山竹里
       鬼の目にも涙私の事らしい 前田須美代
       拉致の子の涙ひとつも拾えない 山アよしひさ
       涙では滲まないボールペンの字 ささきのりこ