目次06年9月号

・表紙裏(青森遠征記 柳歩)
巻頭言  事前投句大会
                            久美子  
すずか路
       久美子・柳歩整理 
・小休止       茜雲・さくら
・川柳つれづれ     けいこ
・人と句 「言の葉で人生は…」                     を読んで たかこ
・例会
・例会風景      たかこ
・没句転生    柳歩
・アラレの小部屋
                     久美子
・前号「すずか路」散歩
          梶井良二 さん
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記
 

   

 

 











 
 

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巻頭言

「事前投句大会」

 八月十一日(日)、京都番傘 95年記念川柳大会に参加した。
この大会は全題事前投句で、当日は披講のみという方法である。うろ覚えだが、展望定例句会だったかでPRをされたとき、「京都の夏は暑いので」とか、「ご希望の方は、涼しい午前中に観光をしてもらえる」とか説明されていたように思う。
なるほど、そういう考えでこの方法にされるのかと、共感はしないまでも納得をした覚えがある。

 実は私はこの事前投句方式が好きではない。故・水谷一舟さんは早めに会場に着いて作句していらしたし、やはり当日作句されるらしい夢草さんには、「前もって晴れの句を作っておいて、当日雨だったらどうするんですか」と言われたこともある。私はそこまで「即時性」にこだわることはなく、元教員なので(?)「宿題」は家ですることにしているが、当然ながら投句直前に推敲する場合もあるし、予定していた句を当日ふと浮かんだ句に差し替えることもある。前もって投句しておいて披講だけ聞きに行くのは、答え合わせだけをしに行くようで、どうも気が進まないのである。
 もちろん事前投句大会にもよい点はある。どこかの大会の挨拶で荒川八洲雄さんがおっしゃっていたように、主催者側がゆとりを持って運営できることがその第一だろう。川柳人口の高齢化が進む現在、これは大きな利点になりうる。
 京都番傘の大会では、参加者にとってよい点を一つ発見した。展望関係のチラシを配っていた竹里さんを手伝って気付いたのだが、チラシ配りや知った方へのご挨拶が、気兼ねなくできるのである。当日投句の大会だと、出句締め切りまでの時間帯は、「まだ作句中かな?」とか「推敲していらっしゃるようだし」とか思うと、お声掛けをためらってしまうことも少なくない。全題投句済みの大会では、そのような気遣いを一切しなくてよいのだ。

 だからと言って事前投句大会を推奨する気持ちはない。ただ、利点があるならその利点を最大限生かすのも、一つの知恵なのではないだろうか。
                                                               久美子
                                             

 
すずか路より
送り火は消えたトンボが群れている 竹尾佳代子
丁寧に語り総裁選降りる 毎熊伊佐男
総裁選より台風が気にかかる 戴 けいこ
幟にも気合いみなぎる夏祭り 村井一朗
スポーツで腹一杯になった夏 西岡ゆかり
反論出来ず三日三晩も悔いている 山口龍一
遠いから逢えないなんて嘘になる 奥田悦生
目も耳も顔も悪いが歯は元気 鈴木裕子
夏祭りひ孫の浴衣よく似合う 瓜生晴男
レジ待ちで夫の昼を思い出す 草山節子
カレンダー早過ぎないかもうお盆 加藤吉一
猛暑の日気合いを入れて墓参り 芦田敬子
少子高齢歳とることは罪ですか 圦山 繁
虫とりに付き合わされる夏休み 小川はつこ
七回目の骨折自慢げに話す 西川幸子
黄金色稲穂実って歩く朝 水谷ちか子
夕立がたまには降って欲しい庭 竹口みかこ
全力で子守り子どもに遊ばれる 小出順子
熱中症気にして蝉も出てこない 藤村洋子
地図のない旅で転んでばかりいる 柴田比呂志
我こそは大臣の顔ぞくぞくと 竹内そのみ
それなりの歳で薄れる羞恥心 小林祥司
雑草の逞しさ知るこの猛暑 眞島ともえ
多過ぎてメダル取っても目立たない 小野教彦
自転車でたいていどこへでも行ける 樋口りゑ
老家庭穏やかだけど生気なし 加藤峰子
カナダ産日本酒愛でる試飲会 福村まこと
晩酌をするのがボクの仕事です 田沢恒坊
孫達の不出来は嫁の所為である 佐藤千四
芸名になりそう若い選手の名 ささきのりこ
悔しさを滲ませ逝った妹よ 瀬田明子
悠長に構えられない温暖化 満月庵
カミナリに避難できない大リング 西山竹里
夏酒を飲みくらべして暑気払い 澁谷さくら
トライアスロン道頓堀で泳げるか 濱口祐一
トイレまで追いかけてくる猫五匹 玉木りょうこ
もう八十路負けてはいないシミの数 磯浜基十
プール遊びスイカの種も水に浮く 神野優子
古墳オタク弥生の風を聴きながら 前田須美代
墓に花遠い縁者と出会う盆 坂 茜雲
親の夢込めた子の名を読めぬ婆 大川里子
「元気でね」待合室の合い言葉 岩谷佳菜子
ワンとしか鳴けぬ太めの犬である 坂倉広美
天災が常時列島弄ぶ 竹島 晃
天智天皇のご加護でもらう秀句賞 橋倉久美子
猛暑酷暑にエアコンが命綱 北田のりこ
ポイントに踊らされては無駄を買う 河合恵美子
海ではイルカ陸では熊に狙われる 中川知子
ソフトクリーム食べる前から溶けている 落合文彦
にんげんに気遣いなどはせぬ地球 𠮷崎柳歩
台風の進路読めても止められず 青砥たかこ
 

整理・柳歩

8月24日(土)例会より  出席者14名 欠席投句25名 39名より
宿題「ひとり」 橋倉久美子 選
  慣れるまで気楽ではない一人旅 𠮷崎柳歩
  ひとりでは盛り上がらないファンクラブ 西山竹里
  初デートまずはひとりで下見する 圦山 繁
 軸 歯ぎしりをするので入院は個室 橋倉久美子
宿題「アルバイト」(共選) 芦田敬子 選
  バイトにもしっかりかける所得税 橋倉久美子
  ネイルアートした指でするアルバイト 戴 けいこ
 止 日本円稼ぐパンダのアルバイト 福村まこと
 軸 アルバイトが手を振っている選挙カー 芦田敬子
宿題「アルバイト」(共選) 加藤吉一 選
  バイト先つぎつぎ変えて今作家 小林祥司
  特任とつけて教授もアルバイト 橋倉久美子
 止 日本円稼ぐパンダのアルバイト 福村まこと
 軸 学童が先生と呼ぶアルバイト 加藤吉一
宿題「自由吟」 𠮷崎柳歩 選
  減った土足さねばならぬ甲子園 田沢恒坊
  飛び込み台もう落ちそうになる踵 加藤吉一
 止 テロップが外に出るなと言っている 小川はつこ
 軸 ゲームセットの笛では終われない戦 𠮷崎柳歩
席題 「払う」 清記互選(一人5句投票)
 7点 大仏をくすぐりながら煤払い 芦田敬子
 5点 割り勘の端数ぐらいは持つ幹事 𠮷崎柳歩
   いらんこと言うなと妻の咳払い 小川はつこ
  咳払いしては存在知らしめる 中川知子
 4点 払われたぐらいでめげはしないハエ 橋倉久美子
  払えると思い購入したベンツ 毎熊伊佐男
  税金を払い病気になるタバコ 芦田敬子
  誌上互選より 高点句(一人5句投票)
 
前号開票 『日傘』応募112句
  15点  しばらくは日傘を閉じる並木道 𠮷崎柳歩
  11点  電柱の影より役に立つ日傘 西山竹里
   できるだけ涼しい顔でさす日傘 澁谷さくら
  10点    地下街を出てから日傘思い出す 平尾定昭
  9点     長身の彼を日傘にして歩く 田沢恒坊
      オジサンを日傘男子にした猛暑 ささきのりこ
   8点   日傘差しどこでも陰を持ち歩く 小川はつこ
     ふいの雨日傘もちょっと役に立つ 青砥たかこ